憲法公布から71年となる11月3日、東京・永田町の国会周辺で、安倍政権が目指す憲法改正に反対する集会「安倍９条改憲ＮＯ！全国市民アクション」が開かれました。国会正門前を中心に４万人（主催者発表）が歩道を埋め、「憲法守り生かせ！」などと記したプラカードを手に「改憲反対」「９条守れ」などとシュプレヒコールを繰り返しました。
また、全国各地でもこれに呼応して９条改憲に反対する行動が取り組まれました。
同集会は、市民団体「戦争させない・９条壊すな！総がかり行動実行委員会」などの主催。 立憲民主、民進、共産、社民の4野党幹部がそろい踏みし挨拶、ノーベル平和賞受賞が決まった国際ＮＧＯ「核兵器廃絶国際キャンペーン（ＩＣＡＮ）」の国際運営委員である川崎哲（あきら）さんらも参加して、憲法9条への自衛隊明記など狙う安倍政権下での憲法改正に反対を訴えました。
立憲民主党の枝野幸男代表は「野党は国会では少数派だが、国民は安倍晋三首相に『9条を改悪していい』と白紙委任したわけではない」と述べ、首相と厳しく対峙していく意向を示しました。
また、日本共産党の志位和夫委員長は「自衛隊を別の条項で明記すれば、一人の戦死者も出さず、海外派兵の壁となってきた9条2項が死んでしまう」と指摘。国民の間で改憲反対の動きが広まることに期待を示しました。
民進党からは江崎孝参院議員が「２年前の９月１９日を忘れもしない」と安保法制＝戦争法が強行された日の怒りをあらわにし、「この２年間の国民の戦争法廃止を求め続けた大きな思いが今日ここに結実している」と連帯の言葉を述べました。
社民党の福島瑞穂副党首は「憲法９条が戦争をしないよう権力に歯止めをかけてきた」と指摘。憲法９条への自衛隊明記の狙いは、集団的自衛権を行使する自衛隊を憲法に書き込み、違憲の戦争法を合憲化することだと糾弾しました。
この他、集会では高田健さん（全国市民アクション運営委員）が主催者あいさつ。鎌田慧さん（ルポライター）、落合恵子さん（作家）、金泳鎬（キムヨンホ、韓国「主権者国民会議」顧問）、濱田邦夫さん（弁護士・元最高裁判事）、暉峻淑子さん（埼玉大名誉教授）、古今亭菊千代さん（落語家、芸人９条の会呼びかけ人）、香山リカさん（精神科医）、五十嵐仁さん（法政大名誉教授）など各界の著名人らが「国会内外が力を合わせ、改憲発議そのものを阻止しよう」などと、スピーチしました。
そして「安倍９条改憲ＮＯ！３０００万署名」を集め切ろうと呼び掛けました。
【出典参考】2017年11月3日配信「朝日新聞」、「共同通信社」、4日付け「しんぶん赤旗」
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