逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

麻生太郎首相の衆議院解散を占う

2008年10月05日 | 政治

『意味不明の地味な麻生太郎内閣』

今回の組閣の評判が悪い。
『超お友達内閣』とか、『俺様だけ目立てばよい内閣』とか。一般のマスコミの褒め言葉(ご祝儀)が全く無い。
選挙で勝つ為の華やかさが無い。サプライズ人事とは到底いえない地味さ。
名前を知られた政治家の名前が殆ど無い。
かといって各省庁の専門家、実務家集団とはいえない派閥重視の順送り大臣が目立つ。「目立たない」のが目立つようでは救いが無い。
何時もなら自民党新内閣なら必ず褒める週刊新潮までが辛口で全く褒めていない四面楚歌状態。
何の為に麻生太郎は自分で組閣したのか。?
これなら全く自分では組閣せずに前任の安倍晋三プッツン辞任の内閣のままで、其のまま居抜きで店開きしたヤッパリ同じプッツン辞任の福田康夫の方が数段ましだ。
それも突然の組閣ではない。
福田の辞任から1ヶ月もかけて考えた末の熟慮の結果がこのお粗末。
内外には後期高齢者医療や年金記載漏れ、汚染米、食料品や原材料の突然の高騰、40%の食料自給率の国で十数年ぶりの国際収支の赤字化。アメリカの金融危機と其のお陰の世界的な不況の到来と待ったなしの最重要問題が目白押し。
誰が考えても、福田康夫のように無責任に政権を放り出したり、一ヶ月もかけて自民党が自党の総裁を選ぶ為に5人で全国をドサ周りしている暇は何処にもなかった。
政治家個人としても責任有る政権与党としても無責任の極みである。




『必ず負ける次回の総選挙』

前回小泉で勝ちすぎたので、汚染米や後期医療制度や年金記録問題が無くても、誰がやっても必ず負ける総選挙。
前回と大違いで総裁選が盛り上がらなかった最大の要因は、候補者に魅力が無かったから。
大負け覚悟の選挙管理内閣では、前回まで総裁選挙に名乗りを上げていた有力者が手を引くのは当たりまえか。?
超短命の麻生政権の次ですが、総選挙で民主党が勝つが、勝っても過半数を切る小沢首相が政権運営で躓いてヤッパリ超短命内閣に終わる。
何しろ小沢さんは、党首選挙で勝った直後に勝ち方が圧倒的支持ではなかったので、気に入らないと党首自ら自分で自分の党を解党した過去が有るプッツン男。
苦労して議員にならなかった2世議員の弱点が安倍、福田、麻生。小沢と4人も続き政局は大混乱に陥る。
自民民主どちらも譲らず膠着状態が延々と続き国民が愛想とつかす。
そこでキャスチングボードを握った漁夫の利、カルトの公明党が首相になる『悪夢』にうなされているところで目が覚めました。




『如何すれば自民党は勝てるか?』

悪夢が実現しない為には何としても自民党に勝って?欲しいが、結論だけを先に言うと勝つ方法は有りません。
有るのはどれだけ負けを小さく出来るかの方法だけである。
では自民党の最善策とは。? 一応考えてみました。

(1)
麻生さん直々に郵政民営化に反対した造反組に土下座して謝り復党してもらう。
自民党をぶっ壊すと言い放った小泉純一郎。
この言葉以外はみんな嘘だったが、自民党の末端組織だった郵便局の全国網をずたずたにした。
殆どが世襲制で特権的な地位を得ていた特定郵便局局長は同時に自民党の全国的な末端の下部組織でもあった。
特定郵便局長就任と同時に自民党に入党する仕組みになっていた。
医師会や歯科医師会、税理士会等の職能組織も組織として自民党の支持を積極的に行い自民党下部組織として機能していたが、特定郵便局の局長会ほどではない。
日本全国すみずみまで張り巡らされていて、有権者の実態を完全に把握していた郵便局組織とその特定郵便局局長会の重要性は私が説明するまでも無いであろう。
ただやりすぎて亀井静香を自民党総裁なんかにすると負けが倍加する危険性が有る。

(2)
矢張り玉が良くないと勝てない。
当時の森首相に楯突いて失脚した自民党一の知性派の加藤紘一元幹事長を党総裁にして戦う。
これは以前にも先例が有る。
細川8党連立内閣成立で野党に転落していた自民党は、その昔自民党改革を掲げて造反し新党(新自由クラブ)を立ち上げ党首をしていた河野洋平を自民党総裁にして小沢一郎と対決し、結果的に連立与党から旧社会党を引き抜くことに成功して、政権に返り咲いた。
前回の河野洋平の役回りを今回は加藤紘一にしてもらう。

当時社会党の村山富一を首相にしたように、加藤紘一は自らは首相とはならず、民主(鳩山由紀夫)とか新党日本(綿貫民輔)の誰かに首相職を譲り自民党は官房長官を握り内閣を実質的に牛耳る。

(3)
首相には伝家の宝刀「解散権」が有る。
言い換えれば『与党は自党にとって一番条件の良い時期に衆議院総選挙を行う事が出来る』
それでは自民党にとって一番良い投票日とは何時でしょうか。?ズバリ11月2日です。
このことは与野党双方が知っていて、福田辞任劇と其の後の自民党総裁選も、全ては11月2日投票を考えながらスケジュールを組み立てていた。
ところが予定通りではなかった低支持率やアメリカの金融破綻の大きさ。予定どうりだった中山成彬の御馬鹿失言での辞任。
そこで麻生太郎、何を血迷ったのか、首相になったとたんに舞い上がったのか自分の役割を忘れてしまって補正予算成立だの自衛隊の米軍給油の継続など言い出して少しでも長く首相の椅子に座りたがるワガママな子供のよう。
麻生内閣のように自分の数メートル範囲で選んだしまった仲良し中山成彬程度の大臣達では此れからの失言暴言は予定ごと。
大臣以上に麻生太郎は自衛隊給油活動でも『今世界で一番喧嘩が強いのはアメリカ。イジメられない為には日本は強いアメリカについていくしかない』等の出来の悪い中学生程度の政治感覚?の持ち主。失言のネタには事欠かない。
アメリカが金融崩壊をくい止めて劇的に経済が復興する見込みはゼロ。其の反対にこれから益々一段と悪くなるばかり。
イラクやアフガニスタンもこれから益々大変なことになりパキスタンまで危ないブッシュの対テロ戦争と其れを支持し協力していた自民党政権。
11月4日のアメリカ大統領選挙までに何とか日本の衆議院総選挙を終わっていないと、自民党にとっては最悪の悪夢が訪れるでしょう。

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