鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

県が取り組む観光振興から

2018年04月05日 | 議会活動

平成30年4月5日(木)

 

 本県が取り組む観光振興の道標となる「静岡県観光躍進基本計画」が公表されました。期間は2021年度までの4年間です。

 それによると、人口減少や少子高齢化、グローバル化により社会構造が変化するなか、観光が果たす役割の重要性はこれまで以上に高まっている。観光振興は、国内外の交流人口の拡大により、地域経済の活性化や雇用の拡大などへの経済効果だけでなく、異なる価値観や多様性の尊重、国際的な相互理解の促進、地域への愛着や誇りの醸成など、県民にとって多くの効果が期待できるとしています。

 本県には、世界文化遺産の富士山や伊豆半島、浜名湖など美しく豊かな自然に恵まれています。また、食材も豊富、歴史建造物など、多くの観光資源があります。さらに、来年度はラグビーワールドカップ2019が、その翌年は東京2020オリンピック・パラリンピック開催が予定されるなど、観光振興の起爆剤も控えています。

 

 資料の中から、旅行形態や観光客のニーズの多様化について調査した結果が記載されていましたので触れてみたいと思います。

 それによると、「ひとり旅」の割合が増加。宿泊旅行の目的では、「地元の美味しいものを食べる」や「温泉や露天風呂」と並んで「まち歩き、都市散策」が上位となっている。

 訪日外国人旅行社も同様で、「訪日前に期待していたこと」では、「日本食を食べること」がトップで、数年前から「ショッピング」を上回るようになり、「繁華街の街歩き」や「日本の歴史、伝統文化体験」も伸びており、観光客のニーズは「モノ消費」から「コト消費」へ変化しているといいます。

 

 さて、地元富士地域に目をやると、富士山をはじめとする自然景観や世界文化遺産としての歴史・文化的価値のある構成資産、またそれを紹介する世界遺産センター、大規模な娯楽施設などがあり、映画やテレビ番組のロケ地として注目されています。富士山に一番近い港としてアピールする田子の浦港の活用にも期待がかかります。食材も海の幸、山の幸も豊富で、GI(地理的表示保護制度)登録された田子の浦しらすなど、観光の素材が多く存在します。これらを専門的な知見で事業戦略を練るDMOの立ち上げなどにより、「モノ消費」から「コト消費」につながる仕組みづくりを進めていかねばなりません。

 

 これまでの観光地域づくりの課題では、関係者の巻き込みが不十分で、文化・農林水産・商工業など地域の関連事業者や住民等の多様な関係者の巻き込みが不十分でした。また、科学的分析の欠如があり、地域を経営する視点が必要であり、科学的分析を用いたマネージメントやマーケティングが必要といわれています。これらの課題を解決するのがDMOという組織になります。

 

 本年度は観光振興施策が大きく動き始める年で、私達県民も意識改革が必要となりそうです。

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