鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

認知症対策に関する取り組み事例

2019年03月05日 | 議会活動

平成31年3月5日(火)

 

 国は2025年には高齢者の5人に1人が認知症を発症すると推計し、認知症対策が喫緊の課題となっています。2025年といえば団塊の世代が75歳を迎える年であり、本県も推進する医療や介護、生活支援などの一体サービスを地域で提供するための「地域包括ケアシステム」の構築が急がれています。

 また、本県議会では昨年12月定例会において、基本法の制定や支援体制の整備などを求める「認知症対策の強化を求める意見書」が議決され、関係省庁に提出されました。

 

 愛知県では都道府県では初となる「愛知県認知症施策推進条例」が制定され、昨年12月21日に施行されています。その目的は、認知症の人、その家族が安心して暮らすことができる地域社会の実現を掲げており、本県でも条例化されてはいませんが、認知症患者やその家族に対する周囲の理解が重要であることを、次年度事業の中でも明確にしています。

 基本理念にはそれを強調する部分があり、「県民は認知症の人がより良く生きていくための地域づくりに『じぶんごと』として取り組む。」と表現しています。そして県民の責務では、認知症に関する知識や理解、認知症の予防に向けた取り組みを明示し、それを実現するためには、県は認知症の総合的施策を策定し実施し、市町村の認知症施策を支援する。市町村は、認知症の人の自立した日常生活を営むための総合的な支援を行う。事業者は、従業員への教育、認知症の人に配慮したサービスの提供、認知症の人や家族の働きやすい環境整備、雇用継続への配慮などを謳っています。

 

 介護保険制度が導入されてから20年近く経過し、それ以来、認知症という表現が社会に定着してきましたが、本質的には認知症に対する理解が進んでいない、まさにその背景には「じぶんごと」として捉えていない現実があります。

 誰もが認知症にかかる可能性が否定できず、ましてや家族を踏めた周囲には必ずどこかに認知症の人がいる時代になったという現実を突きつけられたことになります。

 

 私も母がその域に突入し、家族として認知症が現実のものとなりつつあります。誰もが、幸せに暮らせる世の中を目指し、地域で支え合う社会づくりのために、しっかりと取り組んでいきたいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする