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【米住宅価格はこの先も巡航速度で上昇、はあり得ない】米FRB「景気が回復で利上げ」の勘違い④

2017-03-23 00:00:28 | アメリカ

前回からの続き)

 「自らの金融政策が今後の長期金利や資産価額にどのような影響を与えるのか正直、読み切れないが、これ以上の株価および不動産価格の高騰を抑制するためには利上げしていくしかあるまい」―――前回、米FRBおよびジャネット・イエレン同議長の胸の内をこう勝手に推測、表現してみました。

 ・・・となると、本稿の冒頭に書いた先日のFOMC後におけるFRBの公式説明―――雇用情勢の改善が進むとともに、インフレ率が目標の年2%に近づくなど、米経済の回復基調が鮮明なので利上げをする―――とは異なってしまいます。このあたり、個人的にはFRBは建前と本音を使い分けているのだろう、と推察する次第です。前者はもちろん上記コメントに同じ。後者は上段のとおり・・・ですがコレ、バブル膨張がコワイから金融引き締めに入る、というに等しいわけで、そんなことFRBにはできるはずがないでしょう。高値の極みにある株価とか住宅価格の急落を招きかねませんからね・・・

 で、それらの直近の値動きですが・・・株価は本稿一回目に書いたように昨年11月からの4か月間で15%も駆け上って史上最高額付近。そして住宅価格もまた騰勢を強めています。ケース・シラー等の資料によれば米主要20都市の住宅価格指数は昨年11月、前年比で5.3%も上昇しました(上昇は4か月連続)・・・って、どう見てもこれ、上に行きすぎでしょう。米GDPも、消費者物価も、そして勤労者の賃金もこれほどの伸びを示してはいないわけですしね。上述11月以降のローン金利の上昇が同価格にどのような影響を与えるのか要注目ですが、(株価と同じく)これまでの住宅価格の上昇スピードがあまりに早かったので、その真逆の反動も当然、予想されそうですが・・・

 ・・・といったあたりはFRBがいま、いちばん気をもんでいるところと想像します。さらなるバブル拡大はおそろしいが、ガス抜きが利き過ぎて資産価格が一気に転げ落ちるのはもっとマズイ、といったあたり。そこでFRBはこんな希望的シナリオを描いているに違いありません(?)―――「株や不動産の価格は、これからは巡航速度で上がってほしい。もちろん下がるのはNGだし、急上昇もダメ!」。ここでいう「巡航速度」とは、おおむねインフレと同率すなわち年2%くらい、というイメージです。

 ・・・って、そんな虫のいい(?)シナリオが自らの意志(金融政策)で実現できればFRBは苦労しません。このへんは先に綴ったように中銀のコントロールが及ばない長期金利に大きく影響されるところだし、そもそも現時点の米資産価額が前代未聞のバブル水準だから、この先も緩やかに上がり続けて・・・なんてあり得ず、その逆に100%下がるしかない(?)わけですからね・・・(?)

続く

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