世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【マイナス金利で日銀が食らう損は結局は国民負担?】日銀の債務超過転落は避けるべきだ⑦

2017-11-27 00:01:11 | 日本

前回からの続き)

 マイナス金利」―――本稿の文脈に沿って述べると、これこそリスクの元凶―――国民の利益(シニョレッジ:通貨発行益)を減らす、どころか、それまでの蓄え分(日銀の純資産)まで削ぎ落とすもの。これが適用された国債は完全な逆ザヤ(リターンがマイナスとなって損をすること)になるわけです。日銀はこれを―――額面以上の金額で買った国債をすでにしこたま抱えています。ということはそれだけ日銀は損を被り、その自己資本をすり減らすことになりますから・・・(実際に当該逆ザヤにともなう日銀の償却負担は昨年度1.3兆円超にもなっている)

 2016年1月、日銀がマイナス金利政策を導入したというのは、正確には長期金利(10年物国債金利)もマイナスに誘導するということ。よって、それよりも期間の短い国債の利回りはそれ以前からマイナスだったことになります。もちろん以降はマイナス幅が大きくなりました。その後(利幅減少で窮地に陥った金融機関を救済する意図の誘導もあって?)長期金利は0%前後に戻って、現時点(11月24日)の国債利回りは2年物-0.19%、5年物-0.14%、10年物0.02%などとなっています。

 これらマイナス金利の国債はすべて逆ザヤとなるため、日銀は今後も償却負担を強いられることになります。いっぽうで(これまたクッ〇高値で掴んでいる)保有株式からの配当金収入等もあるでしょうから、まだ差し引きの損益はプラスになるかもしれない(シニョレッジ≒国庫納付金が得られるかもしれない?)。よってこの間じっと耐え抜けば(国債を売らずに償還まで待てば)「出口」に無事?到達できるかも。しかし、これ以上マイナス金利国債の保有量が増えたら、それもかなわなくなってしまうでしょう・・・(?)

 ともかく、リスクは早く取り除くべき―――日銀財務にダメージが及び、先述のような超~極端な策の実行をせざるを得なくなる事態を招きかねない金融政策は即刻手仕舞うべきだと考えるところです。その第一歩がマイナス金利誘導の停止となります。以前の記事「民間銀の合理的判断が問うマイナス金利の不合理性」「日本企業の「キャッシュリッチ」ぶりに思うこと」他でも論じた理由はもちろん、本稿で綴ってきた理由(「シニョレッジ≒国民の利益」を失わせる等)などからも、これ現状の日本にとっては百害あって一利なしと痛切に感じるから。意図的にやったのなら、その実行を決めた日銀の幹部は私財をもってこれにともなう損害額を埋め合わせてほしいくらいだ、などと過激なことを書いたのはそのためでもあります。

 そもそも、金利がマイナスなんて、どれほど短期の国債でもありえないはず。それでもこれらが取引されるのは、買値よりも高値で日銀に掴ませられるだろうという目論見が投資家にあるからにほかならない。そんな歪んだ期待(?)を市場に煽ったあげくに自身が被った損をシニョレッジ喪失(歳入減少)などのかたちで結局は国民に負担させている、というわけです、日銀は・・・(?)

続く

金融・投資(全般) ブログランキングへ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【出口戦略:唯一の手は国債... | トップ | 【超テキト~資本膨張策で国... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本」カテゴリの最新記事