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【株高で金価格下落】アベノミクスでジャパンマネーが金に向かう?①

2013-06-07 00:01:22 | 金(ゴールド)

 昨年の8月、本ブログ記事「金価格で測った各通貨(各中央銀行)のパフォーマンス①」に「(ゴールド)の価格は中央銀行の通信簿のようなもの」といった話を書きました。同年11月中旬、実質的に「アベノミクス」が始まってから現在までの金価格に対する円の価値の移り変わりを見てみると、本当にそのとおりだなという印象を持っています。本稿ではこのあたりについて、感じるところを綴ってみたいと思います。

 以下のグラフは、2007年7月時点の主要通貨建ての金価格を100として、同月以降、今年の5月までの各月の同金額で買える金の量を指数化したものです(主要通貨として、円、米ドル、ユーロ、英ポンド、中国人民元、スイスフラン、オーストラリアドル、韓国ウォンの8通貨を選択;為替レートおよび金価格は各月の平均値を採用)。このグラフは昨年8月の上記記事②でもご紹介しましたが、今回はさらに2012年6月から本年5月までの1年間分のデータを加えました。

 これをみると、この1年間で、それまでのトレンドが大きく変化していることに気がつきます。

 はじめに指摘できるのが、金に対して各国通貨が減価していく傾向(各国通貨建ての金価格の上昇傾向)が2011年中盤から1年間ほどの間をボトムとして収束し(?)、昨年の秋くらいからは徐々に上向きつつある(各国通貨建ての金価格が下落しつつある)こと。

 このあたりは、本ブログで前回書いた金融緩和相場」つまり「金よりも株式!」という最近の投資家選好を反映しているように思われます。つまり、FRBをはじめとした主要中銀の大規模な金融緩和策が続くなか、本来であれば金価格にも追い風が吹くところなのに、緩和マネーの「麻薬効果」で金融市場の不安心理がいったん後退し、世界的な低金利状態のもと、より高いリターンが期待できそうな株式市場(だけ!?)に資金が集中しているといったところだろうとみています。

 そんなマーケットの大きな潮流のなかで、株式市場に投入するマネーを捻出するために金が売られているという面もあるのでしょう。実際、NY証券取引所に上場している世界最大の金ETF(Exchange Traded Fund:上場投資信託)であるSPDRゴールドシェアの残高をみると、今年の初めは1300トンあまりだったものが、この半年で急減し、直近では1000トンちょっとくらいの水準となっています(一方、中国がこの間も大量の金の購入を続けていることもあって、同残高の減少幅ほどには金価格は下がっていませんが・・・)。

(続く)


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