世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【財界首脳がそろって円安に「?」】円安:適切な為替水準を議論すべき時①

2014-01-11 00:02:17 | 日本

 「やはりわが国の実業界のトップにいらっしゃる方々はそう感じていられたか・・・」という気持ちがします・・・。

 1月7日に行われた経済3団体(日本商工会議所[日商]、経済同友会、日本経団連)の年頭会見で財界首脳からさらなる円安を否定的に受け止める発言が相次いだ、と各メディアが伝えました。

 同日付のロイターの報道によると・・・
―――株価や為替等に関する質問で、日商の三村会頭(新日鉄住金相談役名誉会長)は、わが国の株価については「足元より増えないといけない」と述べたうえで、「円安になったら株価が上がるのはおかしい。適切な円安の議論をしないといけないレベルだ。(円安により)原材料価格が上がる」などと語り、一段の円安進行の悪影響に懸念を示した―――とのこと。

 そして―――経済同友会の長谷川代表幹事(武田薬品社長)は、「さらなる円安の可能性は否定できない、原発が稼動していたころに比べて(年間)4兆円くらい化石燃料の輸入が増えている。あまり円安を歓迎できないし、円安になっても影響が中立になるように(貿易)収支の改善を考えていかないといけない」と述べ、原発再稼動の必要性を訴えた―――とのことです。

 さらに、日経によれば・・・
―――日本経団連の米倉会長(住友化学会長)は、「企業、業種で好ましい為替レートはまちまちだ」と答えたうえで、輸出企業を念頭に「(過去の円高局面で)日本企業は相当、力をつけてきた」とする一方、「輸入企業にとっては円安はたいへんだろう」と語った―――のだそうです。

 そもそも安倍政権の経済政策アベノミクス」の目玉のひとつは、日銀の「異次元緩和」を通じた「円安誘導。意図的に通貨安を演出し、外需主導でわが国の景気回復を図るとともに、日本企業の収益・利益アップをアシストしよう、という目論見だったはず。現に、そんな狙いのとおりの円安ドル高となったのだから、今回の会見で財界首脳は、円安をもたらしたアベノミクスを大いに褒め称えてくれるはずだ!などと安倍政権や日銀の幹部は期待していたのかもしれませんが・・・

 しかし実際には・・・上記のとおり、円安の最大の受益者であるはずの企業経営者のほうから「現状の為替レート(円安)ではちょっと・・・」といった声が上がったわけです。まあ、わが国にはじつにさまざまな企業があるから、日本経団連・米倉会長が述べているように、それぞれの企業にとって心地良い為替水準が異なるのはもっともなこと。それでも、日本企業の総意を代弁する立場にある経済3団体のトップがそろっていまの人為的な円安のネガティブ面を指摘した事実は重いと思います。

(続く)


金融・投資(全般) ブログランキングへ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【長期金利の制御は不可能】... | トップ | 【1ドル87円が円安の限界線... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本」カテゴリの最新記事