日曜日、ボクは70mの試合に出ました。この試合は、いつものセンターの射場の横にあるグラウンドを全面使用して行う大規模なもので、全部で130名を超える参加者がいたと聞いています。ボクがエントリーしたのは、70m競技を4回、合計144射する種目でした。70mの練習は、東の国に来て数えるほどしかないので、その点は心配でした。でも、50mや30mの練習では、1日200射を超えられるようになったので、たぶん大丈夫と思ってエントリーしました。もうひとつ不安だったのは、前日の会場設営のために4時間程、炎天下で作業をして、やや疲れが残っていることでした。でも、努力と根性でがんばれると思っていました。
試合が始まり、最初の70mからあまりよくありませんでした。40点平均に満たない有様で、2回目も同様でした。ここまでは、風もなく、日差しも強くなく、ただ気温と湿度がかなり高い点を除けば、まずまずのコンディションでした。午前の部は462点で終わりました。5月の合宿の時も同様の点数だったので、練習も少なかったわけですから、予想できた結果でした。
お昼ごはんを食べ、午後の競技を開始する前から、今にも雨が降りそうな雲行きになり、風も強くなりました。故郷の試合では経験したことのないような強い風でした。前半の競技開始から、いきなりMを2本も出し、その後もMはなくなりませんでした。同じ的で競技していた校長先生も、かなり苦戦しているようでした。午後の競技前半は、197点で終わり、後半は186点でした。合計383点... ボクが出場したことのある70mの試合で、最低の点数でした。
試合の途中、たしか3回目の第2エンドでしたが、リリースした瞬間に何か黒いものが飛んだように見えました。G3リムに取り付けていたリムセーバーが飛んでしまったのです。力任せにリリースしていたから、弓が強く振動していたのでしょう。弓に謝らなければなりません...
サッカーのワールドカップで、ブラジルがドイツに大敗し、話題になりました。ボクにとってこの日の試合は、ブラジルの大敗と同じです。だからボクは、この試合を「ブラジルの日」として忘れないようにしようと思います。
散々な試合でしたが、いいこともありました。試合中、F田さんが様子を見に来て下さいました。「その時、試合で学べることがあればいい、学んで、次に活かせばいいんだから。ここはレベルが高い。ここで学んだことは、故郷に戻った時に必ず役に立つから」とか、「今のエンド、投げやりな気持ちで行射しなかったか?」等と、声をかけて下さいました。F田さんは弓道の高段者でもあるので、心の動きに対してすごく鋭敏な感覚を持っています。全て見透かされたと思いました。ここには書ききれませんが、「心」「技」「体」のいずれについて、少しだけどうまくできたこともありました。でも、新たな課題もたくさん見つかりました。
関心したのは、あの強風でも、東の国の上位の選手たちはほとんど点数を下げることなく、36射で300点を下回ることなんてなかったことです、上位5名が1200点以上でした。大変レベルが高いところだと思いました。こんな環境で試合ができ、練習できることをよろこばなければなりませんね。来週は合宿です。合宿の2日目に試合もあります。ブラジルの日を繰り返さないように、がんばります。