邦画ブラボー

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「人斬り銀次」

2004年11月23日 | ★ハードボイルドな映画
50年もの間服役していた男が出所する。
魂が抜けたようにとぼとぼと歩く男が、どんな過去を背負っているというのか・・

冒頭。
簡易宿泊所のベッドで夢を見る銀次(夏八木勲)

出征する兄を泣きながら見送るお下げ髪の妹に、青年の銀次(竹内力)が笑いかける。
次の瞬間カメラは、
ベッドの上で目を閉じながら必死に手を振る、白髪頭の銀次を捕らえる。

泣けました。

白状するとこの映画は夏八木勲を見るために見ました!

その年老いた男は「人斬り銀次」と恐れられた伝説の人物だった。
若い頃の銀次に竹内力。(全然カタギに見えません)
憤怒の形相が大魔神を思い出させました。

過去と現在が交錯しまくるところが面白かった。
銀次にまとわりつく、
ホームレスの韓国人青年役益子智行が上手い。

「ジジイが三人暴れる映画」とは
製作者側の言葉だけど、
謎の財界人に麿赤兒、ドスが効いた声と顔はそんな役にぴったり。
そしてもうひとり、石橋蓮司が政界のドン。

政治と日本の在り方にも疑問を投げかけ、テーマは大きい。
作り手の熱気とこだわりはエンディングの選曲などにも現れていると思う。
(私個人はかなり疑問だけど)
俳優みな熱演、立ち回りシーンも(スプラッターあり)派手で面白いのに
アレ?ととまどう場面もあったことはあった・・・

だが夏八木勲は凄い。
「じいさん」って、呼ばれてましたけどね!(失礼な!と、見ながら怒っていた私)
凄いだけではなく、全身から絶望と哀愁漂わせていました。
年を重ねてもなおド迫力があり、色っぽい男がここにいる!

*オフィシャルサイト
*夏八木勲フィルモグラフィー

人斬り銀次@映画生活

2003年 宮坂武志監督作品 (日活)

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