スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

能登半島支援・春日賞争覇戦&規範の探求

2024-02-26 19:17:14 | 競輪
 昨日の奈良記念の決勝。並びは菅田‐守沢の北日本,脇本‐東口の近畿①,三谷竜生‐三谷将太の兄弟,古性‐南‐松岡の近畿②。
 スタートを取りにいったのは三谷竜生と古性と南。古性が誘導の後ろに入って前受け。4番手に三谷竜生,6番手に菅田,8番手に脇本で周回。脇本の上昇は残り2周のホームを過ぎてから。バックで古性を叩きにいったもののすでに打鐘のタイミングであったため古性は引けずに先行争い。ホームで南の牽制を受けた脇本が浮いてしまい不発。このラインに続いていた菅田がそのまま発進していきました。うまく守沢をどかして菅田に追随した三谷竜生もバックから発進。古性も直線の入口までは粘りましたがそこまで。外を回った三谷竜生の捲りが決まって優勝。マークの三谷将太が4分の3車身差の2着に続いて兄弟のワンツー。先に発進した菅田が4分の3車輪差で3着。
 優勝した奈良の三谷竜生選手は昨年末の松阪でのFⅠ以来の優勝。記念競輪は昨年の奈良記念以来となる7勝目。奈良記念は2018年にも優勝していて連覇となる3勝目。このレースは脚力上位の古性と脇本で先行争いになりましたので,脚力で劣る三谷竜生と菅田にとっては絶好の展開。菅田は脇本ラインについていったので成り行きから三谷竜生より先に発進することに。そのときに守沢の追走を阻んで自身が菅田をマークする形になったのが,三谷竜生の勝因といえるでしょう。古性は先行を得意としているわけではありませんが,33バンクのあのタイミングでは引けなかったのは仕方がないと思います。脚力がある選手が前受けになったのですから,脇本はもっと早いタイミングで押さえにいくべきだったのではないでしょうか。厳しいいい方ですが,先行争いをすることが最大の目的であったようにみえてしまいます。

 第二部定理三八系は,すべての人間の知性intellectusのうちに共通概念notiones communesがあるという意味のことをいっています。共通概念は第二部定理三七にあるように,個物res singularisの本性essentiaを構成するものの概念ではありません。したがってここでXの観念ideaとかYの観念といわれている観念とは異なるといわなければなりません。しかし第二部定理三八でいわれているように,共通概念は十全にしか考えられることができない概念ですから,思惟の様態cogitandi modiとして真理veritasであるか虚偽falsitasであるかといえば真理であることに変わりありません。そうした真理は,現実的に存在するすべての人間の知性のうちにあるのです。そしてこの真理が真理の規範ですから,現実的に存在するすべての人間は,真理と虚偽を分かつことが一般的にできるのです。
                                   
 実をいうと,僕たちが真理の規範について考察することができるのは,現に僕たちが知性のうちに真理の規範を有しているからではないかと僕は考えています。もし僕たちが真理の規範を有していないなら,僕たちはそれについて考察することができないだろうと僕は思うからです。したがって,僕がこうして真理の規範について探求することができるのは,僕の知性のうちに真理の規範が現に存在しているからであって,またここでいわれている真理の規範を読者が理解することができるのは,読者の知性のうちに真理の規範が現に存在しているからだと僕は考えています。他面からいえば,僕たちが真理の規範について探求することができるということ自体が,僕たちの精神mensのうちに真理の規範が現にあるということの,何よりの論証であると僕は考えます。したがって第二部定理三八系が真理であるということは,僕は僕たちが経験的に知っていることだと思います。ただ僕たちが何か知らないことがあるとすれば,あるいは僕たちがあまり意識していないことがあるのだとすれば,それはこうした真理の規範というものが,いかなる仕方で僕たちの精神のうちに発生しているかということだと思います。よって第二部定理三八および第二部定理三八系の意義は,すべての人間の精神のうちに共通概念があるということより,共通概念が発生する仕組みを明らかにしたことでしょう。

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