スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京中日スポーツ賞クラウンカップ&神の行為

2024-04-03 19:32:13 | 地方競馬
 昨晩の第27回クラウンカップ
                                        
 3頭が前に出ようとしましたが,逃げたのはツキシロで2番手にライゾマティクス,3番手にビスマルクの順になりました。4番手はシシュフォスとチャダルクン。3馬身差でアムクラージュとアジアミッションとゴールデンブザー。2馬身差でパンセとクニノトキメキ。6馬身差でギンユウシジンとクリコマ。2馬身差の最後尾にウインアザレアで発馬後の正面を通過。前半の800mは51秒2のミドルペース。
 3コーナーから,ツキシロとライゾマティクスとビスマルクは雁行。内を回ったシシュフォスが直後を追走し,2馬身差でアムクラージュとアジアミッション。直線に入るところでビスマルクは一杯。競り合うツキシロとライゾマティクスの外に出されたシシュフォスが2頭の前に出るとそのまま抜け出して優勝。勝ち馬と同様に内を回って2頭の外に出てきたアムクラージュが1馬身半差で2着。大外を回ることになったアジアミッションが3馬身差で3着。逃げたツキシロが半馬身差の4着で最後までツキシロと競り合ったライゾマティクスがクビ差で5着。
 優勝したシシュフォスは南関東重賞初挑戦での優勝。2歳のときは北海道で走った馬で,転入初戦の前走が2馬身半差の快勝。北海道時代は3勝していますが,大きな実績を残すことはできませんでした。このために前走も人気に推されていたわけではなかったのですが,たぶん門別よりも南関東の馬場の方が走りやすいのでしょう。前走は逃げ切りでしたが,逃げなくても力は出せます。距離はもう少しあった方がいいように感じられました。祖母の従姉に2007年の桜花賞を勝ったマルノマンハッタン。英語表記はSisyphus。ギリシャ伝説のコリントスの王。
 騎乗した船橋の森泰斗騎手は先週の桜花賞に続く南関東重賞59勝目。クラウンカップは初勝利。管理している船橋の佐藤裕太調教師は南関東重賞12勝目。クラウンカップは初勝利。

 これらすべてを合わせれば,『エチカ』における内在的原因causa immanensと,表現しまた表現されるexprimunturということが,確たる関連性をもっていることは明白でしょう。あらゆる個物res singularisは神Deusのうちに内在します。そして第一部定理一五にあるように,個物は神なしにはあることができません。よって第一部定理一八にあるように,神は内在的原因であるといわれます。これはもちろん,神はあらゆる個物の内在的原因であるということです。そして神を内在的原因として存在する個物は,第一部定理二五系でいわれているように,神の属性Dei attributaを一定の仕方で表現するexprimunturのです。それは國分がいっているように,神のpotentiaを一定の仕方で表現するというのと同じです。なぜなら,属性は第一部定義四にあるように,実体substantiaの本性essentiam,この場合は神の本性を意味しますが,第一部定理三四でいわれているように,神の本性というのは神の力と同じだからです。他面からいえば,神は各々の個物を通してその力,あるいは同じことですがその本性を表現していることになるでしょう。
 同時に,第一部定理二五系は,個物は神の属性の変状affectioであるといっています。つまりある個物たとえばAは,Aという様態的変状modificatioに様態化した神にほかなりません。したがって,自然Naturaのうちで何らかの個物がある作用をなすとすれば,それは神の本性あるいは神の力を表現しているというだけでなく,それ自体が神自身の作用であるということができます。自然のうちでは無限に多くのinfinita個物が生成し推移しまた消滅するわけですが,それらすべては神自身の行為なのであって,その行為が神自身の力を表現するのです。このことは,神という唯一の実体しか認めないスピノザの哲学においては,要請することができる唯一の因果性であって,内在的原因というその因果性の基礎となっているのが表現という考え方であると國分は指摘しています。
 これは神をひとつの個体としてみるという國分の仮定に則した結論です。すでにいったように,國分はこれを第二部自然学②補助定理七備考を論拠としていて,それが論拠となり得るかということについては僕は疑問を感じますが,仮定するということ自体は問題ありません。しかし補足が必要です。
コメント
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