スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

大阪杯&検証

2024-04-01 19:14:35 | 中央競馬
 昨日の第68回大阪杯
 エピファニーは発馬直後に挟まれる不利。逃げたのはスタニングローズで2番手にベラジオオペラ。3番手がタスティエーラとリカンカブールの併走になり,その後ろにジオグリフ。プラダリアとハーパーが併走で続き,ステラヴェローチェとキラーアビリティも並んで追走。ミッキーゴージャスとルージュエヴァイユがその後ろで,エピファニー,カテドラル,ハヤヤッコの順。向正面で外から追い上げていったのがローシャムパークでソールオリエンスもそれを追うように上がっていきました。前半の1000mは60秒2の超スローペース。
 3コーナーからスタニングローズとベラジオオペラの間隔が半馬身ほどになり,向正面で動いたローシャムパークも差のない3番手に。その後ろはタスティエーラ,ジオグリフ,ソールオリエンスで併走。直線に入るとベラジオオペラが先頭に立ち,外からローシャムパーク,内を捌いてきたルージュエヴァイユの追い上げで3頭の優勝争い。先んじて前に出ていた真中のベラジオオペラがそのまま先頭を譲らずに優勝。外のローシャムパークがクビ差で2着。内のルージュエヴァイユがハナ差で3着。
 優勝したベラジオオペラは大レース初制覇。昨年は3連勝でスプリングステークスを制し,ダービーは4着。休養が長引き復帰戦となったチャレンジカップで重賞2勝目をあげて今年は京都記念で2着。4歳馬の中ではタスティエーラやソールオリエンスほどの実績に欠け,かつ4歳馬は年長の馬に対してこのレベルのレースでは苦戦していましたので,厳しいのではないかとみていました。超スローペースの先行策がうまくいったということもあるのでしょうが,ドバイに遠征した馬も多く,この程度のメンバー構成であれば,4歳馬も互角に戦えるということなのかもしれません。父はロードカナロア。母のひとつ上の半兄に2018年に函館記念を勝ったエアアンセム。3代母が1998年にクイーンステークスを勝ったエアデジャヴー
 騎乗した横山和生騎手は昨年の川崎記念以来の大レース5勝目。大阪杯は初勝利。管理している上村洋行調教師は開業から5年で大レース初制覇。

 スピノザが内在的原因causa immanensを『エチカ』の中で定義していないのは,たぶんそれがスピノザにとって特別な意味を有するような概念notioではなくて,ヘーレボールドAdrianus Heereboordの分節に倣っただけだからだと思います。そこで國分は,内在的原因というのがどのような原因であるのかということを,『エチカ』のほかの部分から検証することを試みています。このような試みは,スピノザの哲学が内在の哲学であるということを強調する際には,大いに有益であるといえるでしょう。いい換えれば,ここで國分がなしている試みは,近藤のような学者の説を補完するものになるでしょう。
                                   
 國分が最初に注目しているのは,第一部定理三六です。といってもこの定理Propositioそのものであるというよりは,この定理をスピノザがどのように証明しているのかということと関係します。スピノザはこの定理を論証するために,第一部定理二五系を援用して,存在するすべてのものは神の属性Dei attributaを一定の仕方で表現するexprimunturといっています。なので実際に國分が着目しているのは,第一部定理二五系だといってもいいかもしれません。この,表現するというところが重要です。というのは,内在的原因において解される因果性とは,原因は結果effectusを引き起こすというよりは,原因は原因自身の力potentiaを結果によって表現するからです。このことを國分は次のように説明しています。
 第二部自然学②補助定理七備考から,神をひとつの個体とみなせると國分はいいます。実際にこの備考Scholiumによって神をひとつの個体とみなせるかどうかは僕には微妙なところだと思えます。そこでは神の延長の属性Extensionis attributumしかも延長の属性の間接無限様態についてひとつの個体とみなすことができるということは僕は認めますが,そのことと神をひとつの個体とみなすということは別のことだと思うからです。ただし國分はそういうことをここで主張しようとしているわけではありませんから,この点について突き詰めて考えることはしません。単に神をひとつの個体として考えるという仮定であると解します。このような仮定をすること自体は何も不条理ではありませんから,問題視しなければならないようなことは何も含まれてはいないといっていいでしょう。
コメント
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