スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

神はサイコロを振らない&最初の疑問

2006-04-01 21:46:52 | 哲学
 先月まで「神はサイコロを振らない」というドラマが放送されてました。でも,ドラマの話じゃないですよ。「神はサイコロを振らない」とは,アインシュタインが言ったことば。そしてアインシュタインはスピノザ主義者。なので,「神はサイコロを振らない」という元のことばでいう「神」とは,ユダヤ教やキリスト教でいう神ではなくて、スピノザがいっている意味での神=絶対に無限な実体のことなのです。

 少しまとめてみましょう。定理一九定理二七からすれば,人間の精神のうちには,自分の身体の十全な観念は存在しません。一方,定理一二定理三二からすると、人間の精神のうちには、自分の身体の中に起こることについてはすべて,その十全な観念があるわけです。でもこれって,第一部公理四に反していないでしょうか。定理一二について僕が抱いた最初の疑問はこうしたものでした。そこで今度はこの疑問について,エチカに訴えつつ考えてみたいと思います。

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1 コメント

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ああいえばこういう (マルテンサイトものづくり)
2024-03-12 23:12:33
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタインの理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。多神教的などこかなつかしい日本的なものたちによって。

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