ココアが飲みたくなった  ㉟

2019-10-23 19:55:00 | 小説

大分涼しくなってきた。
涼しいというより、寒くなって来たと言うべきなのだろうけど、10月だというのに、
日中は、半袖でも過ごせそうな陽気だ、

多分、何度も来る台風のせいで、気温も安定しないのだろう。
それでも、朝夕はグッと冷えてきて、マスターの淹れてくれるココアが飲みたくなる。

ミルクたっぷりの甘ーいココアは、疲れた体を温めて癒してくれる。
テーブルの上に、マスター特製のココアとバターがたっぷり染みた厚切りトーストが置かれた。

トーストに振りかけたシナモンが、香り立つ。
ドアが開いて、冬子さんと連れのちょっと派手目な40代くらいの女性が入ってきた。

冬子さんが、「ワーッツ、私もトースト食べたい」と開口一番に言った。
了解、マスターが敬礼するしぐさでカウンターに向かった、

冬子さんの連れの女性は、最近冬子さんのアパートに越してきた久実さん。
駅ビルの雑貨屋さんで、働いているそうだ。

冬子さんが、マスターの店の話をしたら、行ってみたいと言われ、連れてきたそうだ。
明るく見えるけど、どこか寂しげで、まあ訳ありなんだろうな?

ココア、トースト、秋の空



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冬子さんがどうしたか?  ㉞

2019-10-15 06:25:39 | 小説

あの台風の土曜日。
荷物を持って、マスターの店に避難して来た冬子さんはどうなったか、心配になってマスターに電話してみた。

マスターも、冬子さんに付き合って、夜を明かそうと決めていたらしいのだが、
それを聞きつけた、ヤマさんとヤマさんの奥さんが、冬子さんを自分の家に連れて行ってくれたそうだ。

マスターの店では、横になる所もないだろうと、ヤマさんの奥さんが心配して駆けつけてくれたそうだ。
冬子さんも、最初は遠慮していたそうだが、奥さんに促されてホッとしたみたいだったとマスターが話てくれた。

普段は、元気な冬子さんも、あんな日は、一人じゃ不安だよね。
ともかく、良かった。

マスターに、「冬子さんとのディープな一夜を過ごせなくて残念だったね」とからかったら、
「私の母親も、昔一人で住んでいたから、ふと思い出しちゃって、他人事とは思えなくてさ・・。」
と言っていた。

昔なら、ご近所同士助け合いなんてこともあっただろうけど、今はみんなが孤独の時代だものね。
冬子さんには、マスターやヤマさんみたいな応援団がいるけどね。

困った時は、遠くの親戚より近くの他人っていうでしょ。
この言葉、意味が深いよね。



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台風どうでした?

2019-10-13 08:16:08 | 日記
本当に、凄い台風でしたね。
警戒警報が、何度も発令され、スマホは緊急避難のメールが、鳴りやまない、異常事態でした。

この辺りも、比較的近くに川があるので、恐らく夜には、川が氾濫するだろうと予測していた。
取りあえず、2階に、水と食料、懐中電灯を、用意して避難していた。

締め切った部屋で、テレビの台風情報を観ていたせいか、気圧の変動によってか、
気分が悪くなった。
以前、ドイツに行った時、機内で、ワインを少し飲んだ時と、同じような症状だ。

幸い、胃薬を飲んだら、落ち着いたが、台風情報をを見続けるのは、不安や緊張感を、煽るような気がする。

一夜明け、空は、青く澄み渡っているが、川を見に行ったら、濁流が、恐ろしいほどの勢いで流れていた。
近所の人が、夜の9時ころ、川を見に行ったら、もう確実に決壊すると思ったそうだ。

庭には、柿の実や、柿の葉、折れた枝、何処かから飛んできた、カッップラーメンの容器などが散乱してしている。
まあ、そんな状況です。

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台風でも休まないの?  ㉝

2019-10-12 10:52:27 | 小説

昨夜からの雨が延々降り続いている。
時に激しく、時に規則正しいリズムで降り続いている。

史上最高の大型台風が、接近中。
交通機関も早い段階で運休が発表され、休み知らずのコンビニでさえ、休業している。

よもやと思い、マスターの店を覗いてみたら、灯りが点いているのでびっくり!
ドアを開けると、マスターと冬子さんがいた。

流石のマスターも今日は店を開けないつもりだったとか・・・。
でも、冬子さんが、アパートで一人は怖いと言って、避難してきたらしい。

冬子さんの定番の席には、大きな旅行バッグが、置いてある。
もしかしてと思って、用意した、昆布や明太子のおにぎりを差し入れして、
マスターが淹れてくれたコーヒーを急いで飲んで、店を後にした。

家に着くと、頭からつま先までずぶ濡れ。
隣の2階の窓には、養生テープがしっかり貼られている。

幸い、家には雨戸があるので、テープは必要なさそうだが・・・。
早く、台風が過ぎ去ってくれるのを、祈るような気持ちで、空を見た。


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この暑さはいったいいつまで続くの?

2019-10-02 15:21:43 | 日記
10月に入っても、相変わらず夏のような日々が続いている。
流石に、30度越えはないが、29度だの28度だの、夜になっても湿度が高い。

例年なら、そろそろ衣替えの時期なのだが、今のところ長袖は必要ない。
昨日も、夕方帰宅する頃、冷えてくるのではないかという心配は杞憂に終わった。

今も、西日が眩しいくらい降り注いでいる。
増税前のバーゲンで、トレーナーやカットソーなど買っておいたのだが、着る機会は、未だない。

長ーい長ーい夏が、陣取って、秋に椅子を明け渡してくれない。
早く涼しくなって、マスターの淹れてくれる美味しいコーヒーが飲みたいんだけど・・・。

余談だが、増税騒ぎに踊らされて、前述した衣類、ショルダーバッグ、スニーカーなど散財してしまった。
本当に、買っておく必要があったんだろうか?

おろかなワタシ・・・・


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