はるばると友持ちくれし古里のわらび瑞々光りて重し
重曹にてあくぬきすればさ蕨の緑冴え立ち古里香る
友の一人がわざわざ山に出かけって採ったという蕨をどっさり持って来てくれました。ずしりと重い包みを頑張って持ち帰り広げてみると、ほのかに湿り気をおびて瑞々しく、まるで採りたてのように新鮮でした。友の心に感謝しながら、重曹を買いに行って「あくぬき」をしました。そして一晩おいてから覗いてみると、蕨はあくの出た黒い水の中で綺麗な緑色へと変化していました。そして記憶に懐かしいあの蕨の香りが漂ってきました。