ウィーンで研究留学!

以前はウィーンでの留学生活を綴っておりました。今後はクラッシック音楽を中心に細く長く続けていけたらと思っています。

留学生活一年目終了

2007年04月02日 00時57分11秒 | 研究
今日から4月(日本時間ではもう二日ですが)になったなあ、急に暖かくなって春なんだなあ、などと思ってからしばらく経って一年が経過したことに気づきました。気づくの遅すぎます。

というのも3月の末にはちょっと気合の入ったプレゼンがあり、年度の最後に旅行があったので最後は物凄くめまぐるしく過ぎていったのです。丁度今日、一ヶ月ぶりくらいに一息ついている感じです。

日本ではもちろん新学期な訳で私も桜を見て毎年心を新たする日本人だったはずなのですが、こっちではそういう実感は全くありません。人の出入りの時期が定まっているわけではないのもあります。私が大学院時代をすごした学部では正直言って博士の審査が甘く、また博士を取ってから会社に就職する人も多く居るのでほとんど皆3年の年限どおりに博士をとって3月に卒業していきましたが、こちらではPhD studentは年限はあるのですが、それぞれの仕事が基本的には完成した段階でPhD defenceと呼ばれる審査会をやって通過すれば出て行くので(厳密にはよくシステムを理解していないのですが、この審査会は私の常識からすると驚くべきものでした。またそのうち書きます。)その時期は季節に依存しません。スタートする時期もまちまちです。日本では履歴書に一日でも穴が空いてはいけないとか良く言われますが、そんなことはこっちの人は全く気にしないようで(もしかしたら書類上は空いてないのかもしれないですが)たとえば大学を卒業してから半年は世界旅行をしてその後研究の世界に入るとか、そんな人がいくらでもいます。研究をするからには個々人で動くわけで確かに時期をあわせる必要は全然ないし、カレンダーに縛られるのはナンセンスだなあとは思いますが、まあ日本は社会全体の中で研究社会もあるわけだからそんな風に変るのは難しいでしょうか。

一年前の自分の記事を読んだりして見るとなんというかとても一年前のことには思えません。当たり前のことですが、海外で生活し、外国人と研究をするということは(書いていていまさら変な言い回しですが)、すべてが刺激的で、こんな刺激的なことばかりなのは自分が中学生とかそれくらい前に遡らないとないんじゃないかと思います。

日本から出てくるときは本当に大変で、教授には最後まで一ヶ月でも半月でも延期するように求められましたし、それを受け入れなかったことで最後まで厳しい追及を受け、最後の日に爆発しそうになりましたが、同僚に迷惑を掛けまくり助けてもらえたお陰で何とか無事に来ることが出来ました。論文がacceptされるまでにはそれから半年以上も必要で、reviceに必要な実験のために一時帰国せざるを得ませんでしたし、思ったよりも大分下のクラスのjournalへの投稿になってしまいましたが、これは運もありますし、いろいろな状況を考えると仕方のないところです。私と一緒にやった仕事を同僚がいいjournalにpublishしてくれるといいのですが、苦しんでいる同僚もおり、遠くにいると何も出来ず歯がゆい思いをすることもあります。

ずいぶんまとまりがなくなってきましたが、日本の仕事を引きずりつつも一年経ちあました。日本から持ち込んだ4年間の過労の疲労からも大分回復しましたし(歳は戻りませんが)、海外生活にもかなり順応し、言葉の問題もそんなに感じなくなってきました。自身で得るものが沢山あった割には研究の方が面白いきっかけを沢山つかみつつも踏み込めていないのが強く反省するところですが、これからが勝負だと思いましょう。とにかく今まで海外での研究生活への順応といいますが、そこら辺についてはほとんど書くことが出来ていないので、年度の代わりを契機にいろいろ書いていこうと思っています。

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1 コメント

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Unknown (universalcream)
2007-04-13 12:48:37
いや、ここは苦しいです。今、ボスとのやりとりでかなり凹んで誰もいない自分の机の前で涙しながらsandroさんどうしてるかな~と思ってブログをのぞいてみました。私はここ数ヶ月間狂気の沙汰でパソコン叩き割ったり深酒してました。パソコン見ると頭痛と吐き気でCT撮ったりもしました。ちょうど冠婚葬祭で2週間ほど現場を離れていて、精神的には立ち直ったのですがボスに対する耐性も低くなってしまったようです。sandroさんも大変だった、ということ励みに、今日はあと数時間で立ち直ります。

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