ウィーンで研究留学!

以前はウィーンでの留学生活を綴っておりました。今後はクラッシック音楽を中心に細く長く続けていけたらと思っています。

高い天井、ものの大きさ

2008年03月27日 06時30分20秒 | Weblog
つい最近、一年半ぶりに日本に帰って一番驚いたことは、実家が小さいちょっとしたミニチュアのように感じだことでした。とにかく天井が低い、扉が小さい。部屋が狭いのはそんなに気にならないのですが上が気になる。これはウィーンでもNeubauと呼んで古い家、Altbauとは区別される、最近建てられた家に住んでいたときは全く感じなかったことでした。同じ高さの建物でもAltbauは5階分しかないのに隣のNeubauは8階あったりするくらい一階あたりの高さが全く違います。いま住んでいる家は典型的なAltbauで100年前くらいに建てられたもの。歴史的な背景は知らないですが、1900年前後に建てられて今でも普通に住居として使われている建物がウィーンには沢山あります。日本ではほとんど考えられないことで、そういった古い建築様式の家に折角だから住みたいと思ってしまった訳ですが、もちろん内装が完全に当時のままではなくて、多くが間取りが変っているし(恐らく昔のままだと一つの住居が8部屋とかあったりして巨大すぎる)、ガス電気などは現代的にやり直してあります。私がいま住んでいるところはつい最近改装したところでそういった意味でのクオリティは全く問題ありません。で、なにが一番違うかというと、話が戻って天井の高さなのです。照明を取り付けようとして唖然としたのですが、普通の足場を使ったのでは全然届かず、テーブルの上に足場を載せてやっと。どうやら3メートル50くらいあるらしい。それに合わせて扉や窓も大きいから日本の標準の扉が小さく思えて当然なのです。扉は娘を肩車して通っても全く怖くないからやっぱり2メートル半はありそうです。今の家に引っ越してすっかり落ち着いてしまったのでしばらく住みたいと思っているのですが、天井が高いのはやはりいいです。しかし暖房効率を考えると圧倒的に悪いし、実際ガス代は大分高くついています。

ウィーンで家を探すときに面白いのは小さい部屋が無いことです。日本のように一人暮らし向きのワンルームなんていうのはあり得ないので安く部屋を借りたい学生は大きい部屋をシェアしています。海外の映画を見ていてどうして全然知らない人とシェアしたりできるんだろうと思っていましたが、シェアしないと部屋がないってことなんですね。でも日本人的には欧米人とシェアしたくないし、日本人同士でもまあ難しいし、やりにくいとは思いますが。

部屋が大きいせいだけじゃないとは思いますが、こっちの製品というのは日本のように省スペース的な感覚に物凄く欠けるところがあって、なにものものびのびと作られている印象があります。文房具とか典型的で、同じA4のファイルで同じような許容量でも大きさが一回り違ったりします。電源プラグにしても日本のようにコンパクトなのは他にはないですよね。

そんなことを考えると、こっちの連中がサンプルの整理もろくに出来なかったり、実験机のうえが物凄く散らかっていても、根本的にスペースの感覚が違うということで諦めもついたりします。でもとてもよく整理できる人もいるし、考えてみたら日本で一緒に働いていた人でとんでもなく整理整頓の出来ない人も居たから、そういう問題ではないかもしれないですが。要はそんなことを気にしても仕方ないってことですね。

年末から特に忙しく、それとは関係なくオペラも沢山行っているし書くことは沢山あるのですが全然追いつきません。今までどおりぼちぼち書いていきます。