ウィーンで研究留学!

以前はウィーンでの留学生活を綴っておりました。今後はクラッシック音楽を中心に細く長く続けていけたらと思っています。

ついに冬!

2007年01月29日 04時18分31秒 | ウィーンの生活
いよいよ寒くなってきたと思っていたらびっくりするほど一気に雪が降りました。



これは電車から撮った風景でどれくらい降ったか見せるには余り適切でもないですが、どうせだったらいい景色の方が良いかと。とにかく昼過ぎまでは快晴、4時の段階でもなにも無かったのにそこから30分で完全な銀世界!その瞬間最大は私の日本での経験でも無いくらいでした。ウィーンでこんな勢いで降るなんてびっくり。この雪のなか出かけざるを得なかったのですが、トラムは除雪が間に合わなかったのか30分近く待たされるし、電車も駅の前で停まったりするし散々でした。まあさすがにこれだけいきなり降るということはあまり無いということでしょう。雪質はギリギリ雪玉が作れるくらい、結構ぱざぱざだったので上空は結構気温が低ということでしょうか。

しかしさすがに降り続くことは無く、1時間ほどで止み、翌日は夕方になって気温が上がり、日向の雪は溶けてしまいました。それくらいですから気温はまだそんなに厳しいわけではなく、かえって雨が降るより雪の方が空気が楽ってもんです。私は雪があるときに仕事がはかどるのでこれからが勝負です!

もうちょっと綺麗にならないかなあ

2007年01月27日 07時40分32秒 | ウィーンの生活
他愛の無い話ですが、来てすぐに気になってすぐに気にならなくなるのかなと思っていたら未だに気になること。というかもっと気になるようになってしまったかも。



それはバス、路面電車の中が汚いことです。汚い写真を載せるのも不快かと思うのでこれで済ませますが、こんなのは問題ないほう。時によってはビールがばら撒かれていたりしますし、床がべたべたしているのは普通だし。利用者の意識がそんなに低いとは思えないんですね。しかし。みんなとてもマナーがいいし親切。日本よりもよっぽどいいと思います。多分こんなに汚いのは掃除していないせいです。そんな馬鹿なと思うかもしれないですが、日本のように毎日掃除したり絶対していません。月一回かそれ以下だと思われます。

地下鉄もまあそんなに綺麗ではないのですが、バスや路面電車ほどではありません。私としてはせっかく古めかしいトラムがいい味を出してるんだから綺麗にして欲しいと思うのですが、古いトラムほど散らかっているような気もします。

気になるのは結構どんどん新車両が導入されていることで、バスなど私が来て一年も経ってないのに新型の割合がどんどん増えています。それはトラムも地下鉄も鉄道も全部そうです。まさかそのうち新しい物に入れ替わるから掃除しなくていいやと思ってるということはないと思いたいですが。。。

雪!

2007年01月24日 02時19分14秒 | ウィーンの生活
全然寒くないなんて言ってるとやっぱり雪が降りました。子供は雪を見るとやっぱり喜ぶんですね。私は雪国にいながら毎年雪が降るとうきうきしていたのですが、今年はそうでもありません。去年はウィーンでも結構大変だったというのを聞かされているというのもあるかもしれないですが、多分これは去年の日本での記憶によるものだと思います。去年は嫌な思いを沢山したのでそれを雪が思い出させるのでしょう。それに去年の冬は精神的にも体力的にも限界に差し掛かっていましたからね。今年はいい冬にして雪のイメージもよくしたいものです。とりあえず早いところスキーに行きたいなあ!私は基本的に飛ばしまくりスキーなんで今の体が付いていってくれるか分からないですが、やっぱりヨーロッパでのスキーはちょっと憧れです。

モーツァルト・レクイエム

2007年01月21日 08時18分41秒 | 音楽(クラシック)
リンクの仕方をやっと覚えたのでこれから私の愛聴盤を折に触れて紹介していきたいと思います。

第一弾はモーツァルトのレクイエムです。

これは以前にコメント欄で触れた事があるのですが、カラヤンとウィーンフィルの録音がはじめに買ったCDでかつ素晴らしい演奏で、その後もレクイエムは沢山買ってみたのですが、なかなかこれを超えるものはありません。カラヤンは目をつぶって指揮するのがありえなくて好きではなく、特にモーツァルトはあとはホルン協奏曲くらいですが、これはそんな先入観を吹き飛ばす素晴らしい演奏です。曲の性格上もあるのかもしれません。これはしかしもはやちょっと古い録音なのでしょう、廉価盤シリーズに入っているようで大分安くなっています。こういう名盤が安くなってくれるのはクラシックのいいところですね。

カラヤン-ウィーンフィルのモーツァルト レクイエム


カラヤンのレクイエムはベルリンフィルとの録音があってこちらもソリストはすごい名前が揃っているのですが、更に安くなっているようです。安いと言うのはそれだけで価値があるとは思います。演奏は一度は聴いたことがあるはずなのですが良くいないので保障は出来ません。



そして最後に是非紹介したいのがブリュッヘンと18世紀オーケストラの来日公演のライブ録音です。これはライブ録音ならではの熱く美しい演奏です。私は基本的にオリジナル楽器の演奏は好きではないのですが(ホグウッド・ガーディナーなど頭でっかちな演奏が多い印象)、これは全く異なります。そんなによく知られていないようですが、ライブ録音であることが気にならない人ならこれが一押しです。(ちなみに私はライブ録音が好きです。)

18世紀オーケストラのモーツァルト・レクイエム


レクイエムは言うまでも無くモーツァルトの絶筆の作品で最高傑作のひとつだと思いますが、ある意味最後にたどり着いた新境地でもあって、いわゆるモーツァルト好きが好むような愉悦感のようなものは微塵も感じさせないシリアスな曲です。この曲だけベートーベンも第九も通り越しているようにすら思えます。そういう意味ではモーツァルトが嫌いな人でも絶対に聴いて欲しい曲です。

雪が降らない。。。

2007年01月20日 18時33分58秒 | ウィーンの生活
こんなことはもういろんなところで言われてるんだと思うのですが、とにかく今年は記録的に暖かいそうです。日本の雪国から来た私にとっては完全に拍子抜けです。というか東京よりも全然暖かいでしょう。手袋が要るのは自転車に乗るときくらいです。(この季節に自転車に乗っている人は少ないですが)

まあ暖かい分には全く問題ないのですが、やはりウィンタースポーツを愛する人にとっては雪が降らないのは大問題!冬にしか出来ないスポーツなんですから。私もこっちでスキーをするを楽しみにしているので、もうちょっと寒くても良いから降って欲しいものです。まあこんなことを言っているのはのんきなもので、ウィンタースポーツ産業の人たちは大打撃でしょう。でもそんなことで別に慌てたり騒いだりしていなさそうですが、この国の人たちは。。。

子供のための「魔笛」(モーツァルト)

2007年01月20日 05時43分27秒 | 音楽(クラシック)
ウィーンはあるこちらの人に言わせればもっとも宣伝の成功した都市で、クラシック音楽が溢れているようなイメージが定着しています。が、はっきり言ってどれくらいのオーストリア人がクラシックを聴くのかを考えるとかなりイメージとはかけ離れているようです。僕の周りにクラシックの好きなオーストリア人はいまのところ居ません。まあ研究所というのはちょっと偏った環境ではあります。

同じような思い込みで、こっちの子供は魔笛のアリアくらい全部知ってるんじゃないかと思っていましたが、どうやらそういうことも無いようです。ですが、もちろん日本よりも親しみがあるとは思います。毎年KinderOperと称して国立歌劇場では子供向けの魔笛をやるようですし、魔笛はもっとも子供に親しみやすいオペラだと思います。

今回はオペラに行ったわけではありませんが、そういうことでDVDの紹介です。ここで紹介するのはメトロポリタンオペラの魔笛です。よくも悪くも明るく深刻にならないレヴァインの音楽とコミカルな演出があいまって、このDVDは子供にはうってつけです。我が家のDVDは擦り切れるほど(実際にはもちろん擦り切れませんが)繰り返し見ています。パミーナをバトルが演じているのはちょっとどうかとも思いますが、これもアメリカらしいですね。


メトロポリタンオペラ
モーツァルト「魔笛」

魔笛は間違いなくモーツァルトの最高傑作の一つですが、同時に子供にも受け入れやすい親しみやすい旋律に溢れています。宗教的な背景は良く分からないのでまあ不思議な部分もありますが、そんなことは気にせずに、でも有名なアリアだけでなくオペラとして楽しむのが一番だと思います。

「コジ・ファン・トゥッテ」 ウィーン国立歌劇場

2007年01月14日 07時37分01秒 | 音楽(クラシック)
今日はGaranceシリーズの第三弾、コジ・ファン・トゥッテに行ってきました。といっても途中で帰ってしまったのですが。。。。


Cosi fan tutte
Wolfgang Amadeus Mozart

Dirigent   Julia Jones
Fiordiligi    Ricarda Merbeth
Dorabella   Elina Garanca
Gugliemo   Adrian Eröd
Ferrando    Saimir Pirgu
Despina     Simina Ivan
Don Alfonso Ildebrando D`Arcangelo

先に断っておくと2幕始まって15分くらいで帰ってしまいました。ひとりで聴いていたんならどんなに悪くても最後まで聴くのですが。しかしよければ何があっても最後まで聴くのも確かです。

今日の指揮者はJulia Jones。名前の通り女性です。最近では女性指揮者は大分増えてきたようですが、私にとっては初でした。と思ったら違いました。私が日本で狂ったように通い詰めていたコンサートでは一度もありませんでしたが、二期会の「ドン・ジョバンニ」が松尾葉子さんの指揮でした。このときのドンナ・エルヴィラの最後のアリアが忘れられないほど印象的で伝わってくる感情の激しさに身震いしたほどでした。前にも書いたかもしれないですが、これは日本語上演でした。さすがに時々不自然というかこっけいに映るのですが、それはオペラは外国語(特にイタリア語など一般に日本人には理解できない言語)で歌われるものという先入観の結果かもしれません。「こうもり」で普通にゲラゲラ笑っている聴衆を見ているとそう思わされました。とにかくそのときの「ドン・ジョバンニ」を聴いて、ああもっとオペラを聴きたいと思ったものです。10年経ってやっと思いが叶いました。

話がそれまくっていますが、私は特にオペラにおいてはもっともっと女性指揮者が出てきて欲しいと思っています。そういうわけで今日の指揮者もポジティブに評価したかったのですが、残念ながらテクニック的にも音楽的にもいいものを感じませんでした。テンポが変るところの入りはあわせられないし、音楽は全般的にテンポが遅く、一幕の最後などは歌い手は明らかに走りたいのにオケがついてこない状況になり、最後はコンマスが指揮より先に行っていたように見えました。

GugliemoのAdrian Erödさんはこの前から3回連続で会ってしまいました。よくもいろんな役をこなすものです。今回は可も無く不可もなくというところでしょうか。Ferrandoの方は声が柔らかく一幕の見せ場のアリアもなかなか物腰柔らかに歌っていました。モーツァルトオペラなのでそんなものかもしれませんが、もっとイタリア人的な色っぽさを表現して欲しかったなあとも思いましたが。

Don AlfonsoのIldebrando D`Arcangeloは最悪でした。とにかく音程がおかしい。彼のせいでアンサンブルが不協和音になっていました。しかもこのオペラは重唱がほとんどで邪魔しまくっていました。彼は重症です。この名前を見たらそれだけで避けるかもしれません。

そしてGranca。今回専門家の意見を聞いて安心しました。あれは典型的な喉を痛めてる歌手の歌い方のようです。前回よりももうちょっと印象派良かったですが、やはり始終セーブしている印象でした。こんなものではないそうです。今後どれくらいウィーンで歌ってくれるか分かりませんが、期待して待ちたいと思います。しかしそんな状況でまだ若い人がこんな頻度で舞台に上がっているのはどうしたものなのか。これで本当に喉を壊さないで居て欲しいものです。声楽家がベストコンディションでしか舞台に上がらないようでは困り者なんでしょうけど。

今日は残念でしたが、まあこういうこともあります。考えてみたら日本でコンサートに行って、良かった!と思うことなんで10回に一回くらいでしたから仕方のないことです。いつも十分に楽しませてもらっています。それからコジ・ファンはたしかに難しいオペラです。ストーリーも恋愛遊びですから軽妙なもので劇的さに掛けるし、だからこそウィーンで聞きたいものでもあるのですが。ベームの名演奏で聴き直したいと思います。


ベーム指揮「コジ・ファン・テュッテ」
(これはCDです。DVDもいろいろあるのですが、見てないものを紹介するわけにもいかないので、間違いなくいい録音ということでこのCDを推薦します)

ウィーン国立歌劇場の「こうもり」

2007年01月08日 03時32分11秒 | 音楽(クラシック)
序曲が余りにも有名がこの作品はこちらでは年末の定番だそうです。年末に引き続いてやっている年始の舞台に、セビリアに続いて行って来ました。

Die Fledermaus
Dirigent          Bertrand de Billy
Gabriel von Eisenstein John Dickie
Rosalinde         Ildikó Raimondi
Prinz Orlofsky      Elisabeth Kulman
Dr. Falke         Adrian Eröd
Adele           Diana Damrau
Frosch          Robert Meyer

指揮は夏にドン・ジョバンニを聴いたde Billy、Dr. Falkeは一昨日のフィガロと同じ人でした。二日後に全然違う役をこなすんだから大したものです。

de Billyの印象は、オケの違い、ホールの違い、席の違いといろいろ違えばかなり変わるもので、とても洗練された印象でした。勢いがいいのは前回と同じです。序曲はこのオケなら指揮者が居なくても相当いい演奏をしそうなもんですが、指揮にちゃんとついていっていたし、それでいてウィーンらしい響き・リズムでした。一箇所、指揮者としては腕の見せ所の、一気にテンポが落ちて徐々に加速するところでオケが完全にずれてしまっていました。ここはやや振りそこなったように見えました。しかしそれ以外は歌い手も上手くコントロール出来ていて好印象でした。この人はそのうちもっとStaatsoperで振るようになりそうな気がします。

歌い手ではOrlofskyが、身のこなしも含めて堂々として(どうしてこんなに男装が上手いのかと思ってしまいますが)ほぼ完璧にこなしていたと思います。他にはRosalindeも良かったですが、私の好みではAdeleを歌ったDiana Damrauが良かった。常に余裕を感じさせる声量と声の艶は際立っていました。Dr. FalkeのAdrian Erödはおとといのほうが全然存在感がありました。声もちょっと出てなかったような。歌い手はコンディションで大分違っちゃいますね。そういう意味では引越し公演で日本で歌うなどどうやってコンディションを整えているのかと思ってしまいます。湿度が高いからもしかしたらでも楽なのかな?楽器の場合も弦楽器や木管などかなり難しいと聞きますが。

ということで文句無く楽しんで来ましたが、やっぱりドイツ語のオペラを聴くと、外国人であることを思い知らされ、語学のモチベーションが高まります。

*なんだか記事の順がおかしくなってしまったので投稿し直します。
ついでにこのオペラにはCarlos Kleiberのライブがあります!
Carlos Kleiberはこの序曲を振らせたら最高でした。今でもウィーンの大学ではあの加速部分がもっとも上手かったのはKleiberだったと教えられていると聞きます。残念ながらウィーンの録音ではないですが名録音なのは間違いありません。


C.クライバー指揮「こうもり」

ウィーン国立歌劇場の「セビリアの理髪師」

2007年01月05日 22時05分43秒 | 音楽(クラシック)
年始早々Staatsoperに行って来ました。
もちろん一ヶ月前から押さえていたチケットです。

お目当ては前回に引き続きElina Garanca。そして指揮がLuisiなのです。

Il barbiere di Siviglia

Dirigent    Fabio Luisi
Graf Almaviva Antonino Siragusa
Bartolo Alfred Sramek
Rosina Elina Garanca
Figaro Adrian Eröd
Basilio Janusz Monarcha

序曲は誰もが知っているあまりに有名な曲ですが、Luiseはやっぱり常に全力。前回と同様、いかにも鞭打ちになりそうな振りできりっとやります。先入観もあるかもしれませんが、Luisiにきちっと振られたオケはウィーンフィル的な響きをあまり感じさせることがなく、ぴしっと演奏していました。私の好みとしてはちょっとしっとりさに欠ける気がしないでもありません。Luisiの振りは一貫してそういった印象でした。

さて肝心のGarancaは、一幕の最大の見せ場では結構な声量ではりのある歌いっぷりを見せてくれましたが、全体的におとなしく、そして例によって舞台巧者ぶりは十分発揮、という感じでした。まだ調子が悪いのか、ハードスケジュールがたたっているのか。いつもこんなものならわざわざ狙い撃ちして行くほどのこともなさそうです。まだ二つあるのでもうちょっと期待して見て行きたいと思います。

他にはBartoloのAlfred Sramekは味のある演技で楽しませてくれましたし、FigaroのAdrian Erödは一番意気がよく、舞台を盛り上げていました。演技も楽しく、声量もありましたが、ちょっと艶に欠ける声でした。彼も調子が悪いのでしょうか?みんな疑ってしまいます。

まあしかしイタリアンオペラはやっぱり楽しいですね。これが日本でオペラを見ていたときのように一万以上払っていたら深刻に聴いてしまってよくないかもしれないですが。