ウィーンで研究留学!

以前はウィーンでの留学生活を綴っておりました。今後はクラッシック音楽を中心に細く長く続けていけたらと思っています。

イングランドでドライブ

2010年05月29日 00時13分39秒 | ケンブリッジの生活
ドライブといっても基本は通勤です。ケンブリッジはシティセンターがあまりに家賃が高いのでちょっと郊外に住んでおり通勤は車+自転車の長い道のりです。そこらへんも書くと長くなるのですが、久しぶりの投稿なので無理はしないということで(笑)。

とにかくこっちの運転は集中力が要ります。右側通行だからと思ってウィーンより楽かと思ったらよっぽど大変です。まず日本人になじみがないのはリンクです。これはまあ慣れてしまえば要するに自分の上流から来る車が来るかどうかさえみていれば大きめなリンクは簡単、問題は小さいそこらじゅうにある三叉路になってるリンクですが、慎重にしていればまず問題ありません。スムーズに損をしないように通過しようと思うと、結構駆け引きというか譲り合いなのですが、タイミングが分からないとみんなでお見合いしてしまったりします。さすがはイギリスと言う感じでみんなとにかく譲るのでそこがウィーンとは全然違うところ、日本とも違います。なんとなく強気に出てしまって本当は譲るべきところを譲らせてしまって後味が悪いということが初めの頃はよくありました。また信号のタイミングもせわしないので赤信号が見えたらすぐに止まるべき。ウィーンだと赤信号になったばかりくらいはみんなどんどん行くので早めに止まると追突されるんじゃないかと思ったくらいでしたが、こっちはみんなすぐに止まります。で、すぐに反対側が青になります。迂闊に行ってしまうと本当に危ないと思います。感じとしては、こっちが赤になったと同時に向こうが黄色になり一秒後には青になっている(大陸もそうですが、こちらでは青になる前に黄色になります)。

信号の速さも集中力を要する一因ですが、他にも沢山あります。ケンブリッジ周辺だと一番大きいのは自転車です。特に街の周辺に近付くとそこらじゅう自転車が走っています。日本のように道の反対側を走る人はさすがに居ないですが、それでも自転車にはルールがあるようでないようなもの。二台並列で走るような人は沢山います。狭い車道だと一台自転車が走っていれば反対車線が空いていないと安全に抜けません。日本だと道は車のもの、自転車は端っこを走らせてもらっているもの、というような感覚がありますが、こっちででは自転車でも右折ラインはもちろんどこでも走ります。車のドライバーはものすごく自転車をケアしなければいけません。もちろんぶつかってしまったらほとんどこっちの責任ですから。どんな田舎道でも自転車が走っている可能性があるのでブラインドのコーナーなどは結構危険です。道を曲がってみたら自転車が前を走っていて対向車線は車が来ていて、でも自転車と自分の車のスピードの違いは40マイルもあるから止まりきれない・・・なんてことはなんとなく飛ばしていると十分起こりうるのです。ちなみに自転車の側になってみるとかなり怖いです。みんなセーフティーに抜いていってくれますが、だれか一人でもこちらに気づかずに突っ込んできたら死んでしまうので背中からのプレッシャーを感じすぎて過剰に疲れてしまいました。

なんだか教習所の授業みたいになってきましたが、こっちで特に違和感があるのがスピード制限です。街中は30マイルで、これは遅すぎるくらいで、でもきわめてもっともな理由があるので遵守していますが、一方で高速道路は70マイルです。これは110キロちょっとで、80マイルも出していたら捕まるので実際のスピードは日本の高速の方が速いかもしれません。オーストリアは130キロ、ドイツは通常140キロ、ご存知速度無制限区間も沢山ありますからえらい違いです。高速はまあいいんですが、信じられないのは田舎道で、片側一車線で、バスとすれ違う時は結構気を遣うくらいの道路でも制限速度は60マイルです。最近では慣れてきて60マイル強で走るようになってしまいましたが、道も結構でこぼこしているので初めは50マイルでもちょっと怖い気がするくらいでした。道幅が広くない上にカーブも沢山あって、なんとなくぼおっと走ってしまったりするとこの上なく危険です。逆にレーサー気分で集中して走っているくらいがぴったりです。これが単純なはなしですが、一番書きたかったことです。この制限速度はたしか50年くらい変わっていないということらしいんですが、深刻な事故が一番多いのはこの田舎道だそうです。逆に高速はもっとも安全なんだとか。そりゃそうでしょと言いたいですが、でもきっとこういうレギュレーションと言うのはイギリスではそう簡単に変わるものではないのでしょう。

ドイツの速度無制限のアウトバーンを走った後はBMWのMやAUDIのSが存在する意味がよくわかってそういう車に乗りたいと思ったものですが、こっちに来てからはハンドリングのいいFRオープン2シーターに乗りたいと思うようになりました。だって田舎道を飛ばしているとほんとカーブがスリリングですから。こういう事情だからMGとかTVRみたいなメーカーが生まれたのでしょう。ちなみにこっちに来てやたら多いと思うのは新しいMINIです。サイズがちょうどよく、しかも速いブリティッシュカー(実情はともかく)だからなのでしょう。でも私はコーナーでハンドルを支えているのが辛いのでFRが欲しいです(笑)。