静岡県知事選は5日に投開票が行われ、民主党などが推薦した候補が自民、公明両党の推薦候補に競り勝った。
一方、東京都議会議員選挙(12日投開票)を前に、読売新聞社が4、5日に都内の有権者を対象に実施した世論調査でも、麻生内閣の支持率下落など国政の動きを反映し、民主党が堅調で、自民党が苦戦を強いられている構図が浮き彫りとなった。静岡県知事選の敗北に続き、都議選でも与党が振るわなければ、麻生首相の描く衆院解散・総選挙の戦略が影響を受けるのは必至で、政局は緊迫の度合いを増している。
前知事の辞職に伴う静岡県知事選は、新人で前静岡文化芸術大学長の川勝平太氏(60)(無=民主、社民、国民新推薦)が、前自民党参院議員の坂本由紀子氏(60)(無=自民、公明推薦)ら3新人を破って初当選した。民主党は名古屋、さいたま、千葉各政令市長選に続く勝利で、12日の都議選へ攻勢を強める。麻生内閣の求心力はさらに低下し、都議選の結果次第では、自民党内にくすぶる衆院解散の先送り論と、麻生首相退陣を求める声が強まる可能性がある。
さて、今さらのことではありますが、静岡知事選を制したのは元・教育再生会議委員で「つくる会」の賛同者としても名高い川勝氏(民主党推薦)でした。自民党が推した候補が敗れたために自民党サイドでは色々と危機が叫ばれているそうですが、極右系候補の当選を阻止できなかった左派の方がよっぽどジリ貧だと思います。自民党候補より民主党候補の方が右寄りであるならば、自民党候補を破ったところで何の意味もありません、というより余計にタチが悪いですから。
石原慎太郎知事が東京都議選で、自民、公明両党の応援に奔走している。各地の地方選で民主党に風が吹き、都政与党の自民、公明両党が議席を減らせば、石原知事の都政運営に支障が出かねないからだ。「非常に不安というか、どうなるか予測がつかない」。知事の危機感は強い。
「過半数を自民党と公明党が失ったら、議会の運営がどうなるかわからない」。6日夕、石原知事は東京都墨田区の街頭で、自民新顔への支援を必死になって求めた。
さて、注目度が高いのはなんと言っても東京都議選です。ここでもやっぱり自民党は劣勢で、慎太郎さんも危機感を募らせているとか。なんでも「過半数を自民党と公明党が失ったら、議会の運営がどうなるかわからない」そうです。 ……あれ? 何か違いませんかね? まるで民主党が過半数を取れば、都政運営に支障が出るような言い方です。しかし実際はどうなのでしょうか?
先の東京都知事選まで、民主党は東京都議会の純然たる与党でした。決して都知事に異を唱えることなく、自民党、公明党と共に忠実に石原都政を支えてきたわけです。それが選挙が始まるやいなや突如として反旗を翻して独自候補の擁立に至ったのは記憶に新しいところですが、その後はどうだったのでしょうか? 共産党の調査に拠りますと、過去4年間で民主党は東京都側が提出した案件の99・3%に賛成票を投じてきたとのことです。ふむ、これだけ都政に「協力的な」政党であるならば、この党が過半数をとっても慎太郎さんの都政運営には何ら支障はないでしょうね。
それでも危機感を募らせている慎太郎さん、いったい何に怯えているのでしょうか? 東京都知事という立場上、民主党が常に自分に賛成する側に立ってきたこと、民主党が自分の味方であることは当然、心得ているはずです。あるいは橋下のように、勝ち目のある方に肩入れすれば済む話と大きく構えていたってよさそうなものです。それでも愛しい我が子も所属する自民党への愛着が強いからでしょうか。どっちが勝っても変わらないけれど、やっぱり「好き」な方の政党に勝って欲しい、そういう思惑も多少はありそうです。
あるいは、あたかも自民党と民主党が対立しているかのようなイメージを作ること、これが目的だとしたらどうでしょう。都知事が自民党と公明党に肩入れすることで、その2党こそが与党であり、民主党は野党である、自民党と民主党の対決だ!そういう構図をアピールしたいのかも知れません。こうすることで、共産党などの本物の野党を都民の視野の外に放り出すことが出来ますから。共産党さえ排除できれば、慎太郎さんとしては楽なもんですよね。
……それでもまぁ、自民党の敗北はもはや必至です。民主党がよほどのヘマをやらかさない限り、流れは変わりません。そうなると下野が迫る自民党以上に、時期最大派閥たる民主党の「中味」が問われます。ならばこの都議選で重要になってくるのは、土屋たかゆきを筆頭とする民主党内の極右議員の当選をどれだけ阻止できるか、ではないでしょうか。現時点での民主党は、昔年の自民党と同程度には穏健で良識のある政治家もいて、問題のある議員ばかりが犇めいているわけではありません。しかし党首の鳩山は麻生以上に小泉路線に近いタイプですし、河村たかしに続く川勝平太の当選など、歴史修正主義者や安倍晋三の取り巻きを表に立てることに躊躇いがない、時に自民党以上に自民党的です。この辺りで民主党内での右派の伸張にブレーキをかけることができないと、まさしく「犬が去って豚が来る」ことになりかねません。
党は違えど”志”は同じと言う自民党の古賀俊昭のサイトを覗いてみましたら、一瞬日本青年社とか「正論」文化人のサイトかと思いましたが(笑)
チャンネル桜で「開放的な性教育は共産主義に基づく反体制教育だ。婚前交渉禁止など純潔教育を推し進めるべきだ」と抜かした時は、この手の筋はどいつもこいつもと思ったものですが。
投票者達はなんて愚かだと。
川勝のような極右はマスコミを掌握してる連中が味方についてますから、偏向報道でかなり有利になるのは分かってましたが。
広告代理店を規制する法律ができればいいのですが‥
候補者の公約や言動をつぶさに検証すること。
自分とその周囲が政治体制によってどのように変化することを想像すること。
投票した政党や候補者がやらかしたこと(特に、人間としての尊厳を踏みにじる言動をしたこと)に対してケジメをつけること。
支持政党に対しては言いたいことを言い続ける。(これはやったりやらなかったりですが)
こういうことをきちんと考えて投票をしてきたつもりです。
政党批判でも「確かなこと」と「揚げ足取り」の区別ができずにいる人は多いです。
そういう人が物事を知らずに居る人を情報弱者呼ばわりするのも異常なことです。
排外主義者の身内の意見は完全無視でいきます。
最高裁判所裁判官の国民審査もありますので、そこでも吟味してダメ出しをしたいです。
自分の学説を検証せずに知事の座に就いた川勝には学者として腰が据わってないと思い、評価していません。
橋下の対応の素早さはなかなかのものですね。自民党敗北必至とみての民主党への接近でしょうが、橋下が近づけば共産党以外はいい顔をしますからねえ。そういう意味でいえば、東国原なんて、やはり橋下と比べれば頭の回転は数段落ちますね。
それにしても、ほんと国会から地方議員にいたるまで、民主党の極右議員てのはほんと質が悪いですね。最低の連中です。
しかもどっちを選んでもゲームオーバー、金も命も助かりません。二者択一ではない、3番目の選択肢に気付かない限りは……
>Elekt_raさん
党は違えど”志”は同じですか、なんと言いますかその「同志」たちが党の違いを超えて手を結ぶ未来もありそうですね。どちらの党でも「同志」たちは選挙に強いみたいですし。
>コンポコさん
でもその広告屋にしても「お客様」=「有権者」のウケを狙った結果ですから、有権者自身が変わりませんとね……
>凡人69号さん
政策如何に関わらず、支持政党の候補なら支持する、嫌いな党の候補なら反対する、そうした傾向は強いですよね。本来なら極右層=自民党支持層から人気の出そうな候補を民主党支持層が支持したり。これでは民主党の行く末も危うく感じられてなりません。
>ヒイロさん
その「有権者の責任」が問われにくいがゆえに、今の有権者が育ったような気がします。選ばれた政治家は批判されても、選んだ有権者はいつも批判の外にいる、だから「考えない」有権者が増えたのかな、と。
>Bill McCrearyさん
行政手腕はさておき、「世渡りの巧さ」という面での政治力は雲泥の差がありますね。東国原は甘やかされた子供のようですが、橋下は手強いです。その橋下に擦り寄る過程で民主党でも極右議員が躍進するとなれば……
左派系ブログでこんなこと言うと怒られるかもしれませんが、
海野氏(民主系)が当選しなくて良かったなぁと・・。
「脱官僚」「民間視点から高すぎる公務員給与の削減」
これだけならいいのですが、投票日前日の土曜日にこの選挙チラシが家に配られたのは不快でしたね。
坂本氏は元厚生省「官僚」、川勝氏は公務員給与維持を公約にしている既得権益の塊なのです!
こんなふうに他候補を貶している姿を見て、こいつはダメだな、と
いくら党の推薦が無く厳しいからといっても自分の公約を県民に訴えるのではなくて、
他候補のネガキャンをしてるような政治家に県のトップは相応しくありませんから。
最後に、全国2位の高すぎる公務員給与と散々批判しておきながら、
最後までその給与額を公表しないのは何か理由でもあったのでしょうかね。私としても知りたかったのですが・・
そう言えば千葉でも、自民党の公認を得られなかった自民党県議が立候補していましたが、御紹介の海野氏と似たようなことをやっていた記憶があります。森田健作もアレですが、この人が当選しなくて良かった!
ちなみに給与額を公表しなかったのは、「公表すればボロが出るから」かもしれません。実際に給与額を公表した鹿児島は阿久根市の場合など、実際にモノを見てみれば「公務員給与が高い」と見せかけている人のカラクリも露になりますから。とはいえ、大半の有権者はパッと見の印象だけで判断してしまうもの、穴だらけの論理でも力強く断言されると……