京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の値段」

2017-09-03 09:35:44 | 時計修理

9月3日日曜日。ハレ!
富山では風の盆千秋楽の日。
昔富山に店舗があったのでよく通った。山が南側で海が北。京都はその逆なのでいつも方向感覚が違ってめまいがするような町でした。
方向音痴になる富山迷子には気を付けましょう。

冬の厳しささえなかったら富山生活は楽しいものです。物価は安く太閤山ランドなど公園・など文化施設が充実しています。
生活コストは安く魚もおいしい!夜8時過ぎると商店街は真っ暗お年寄りにはお勧め富山なのだ。

写真はソーラー時計。
ふつうの電池式だと思い込んで勘違いして持ち込まれた時計です。ランニングコストはキャパシタ(充電池)の劣化を考えると高くつくよ~。平均2万円/10年ほどの修理料を見込んで購入しましょう。
一般に充電池の能力が低下すると捨てられるアンチ・エコ製品でもあることが最近分かった。

京都も住みやすい街ですが私達人間のランニング・コストが気になる年代に入りました。
「ヨロズ時計師の老後には気をつけましょ!」

昭和30年生まれで私の同級生達は当たり前だがそろって62歳前後の高学歴で低収入時代を迎えます。
それぞれ地方から京都の大学へやって来てそのまま東京、京都で沈没した。家族は都会人でそれぞれ九州弁など方言は理解不能。ギャグで使われる程度でオヤジ一人孤独な言語を駆使しながら外国語のほうがまだ子供との会話ができそうだとおもう。

友人たちが集まると重くのしかかるのがグループホームなど介護費が話題になります。
それぞれの親は田舎で老後を迎えます。
高齢化社会80歳~90歳と一人暮らしは危険な年齢に入るのでそれぞれホーム入りの年齢。
そこでホームの入居費用など負担が発生します。
データーとして東京在住の友人の親が入居した京都市内では月25万円ほど、私の親の島原では月9万円弱と三分の一ほどの費用です。
その部分だけを見ると京都は不利だ。
ところが土地の売買価格を見ると島原で3千万円で購入した土地、家屋が300万円でも売れ残っています。
母親の自宅周辺では空き家がぞろぞろと目立ち売りたくても売れない,維持管理費用だけは最低月2万円程度の負担が発生する。長崎空港から3時間と交通アクセスが悪く別荘にも使えない。
逆に最近の京都は土地価格が坪100万円でも買えないほど市内の土地価格が上昇しているのでグループホームの入居費用だけで生活コストを判断できない部分もある。
また地方になるとインフラがメチャクチャだ。
通院などでは車がないと一時間に1本しかないバスを待っている間に病気になりそうなくらい待つことになる。

また運・不運もある。長崎生まれの次男坊は不運だ。
慣習で教育費や生活上では長男がすべて優先されます。長崎に住むの長男と京都の京都大学の教授はとても住み心地がよく気持ちいいのだ。

長男以外は自由に放し飼いの人生を送る。また女性の場合は「家を出る」形で嫁ぎ先に軸足をおきます。
この慣習は男尊女卑だと非難されるが女性にとって逆に有利なのです。

私の場合のように男女二人計4人の家族で長男はすでに死亡している。結果、諸費用だけは次男坊に順送りされることになる。
女性は切り札として「私は家を出な人間だから~!」が使えてすべて実家の費用負担から解放される。
また享楽的な土地柄で親の貯蓄はない。「子供に美田は残さず貯蓄も残さず」が徹底している。葬儀費用などは子供が出すことが一般的です。これが京都と大きな違いでしょう。
この時ほど地方生まれを嘆いたことはなかった。

ざ~っと長崎生まれの京都在住の場合。
京都~長崎間往復高速バス費用20600円。宿泊費6000円、島原半島一周費用4520円
供養費5000円×お寺さん2つ。
計36120円の費用が生涯死ぬまで年4回(盆正月お彼岸)発生する。
年15万円は帰省引当金を用意することだ。時計電池交換150個分だ。

ハレて京都の大学へ進学。その後都会生活を送る次男坊たちの40年後。嫌な数字でも逃げないで向かっていきましょうね~。
今後団塊の世代の定年退職集団は土台が崩れる恐怖感はあると思う。

とにかく今月のお彼岸は工房がお休みになりますのでよろしく!


コメント
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