一見してごく普通の中年男が、世の中の理不尽に怒りを爆発させて大暴れし、やがて武装集団やマフィアを相手に激しい戦いを繰り広げる姿を描いた痛快ハードボイルドアクション。「ジョン・ウィック」の脚本家デレク・コルスタッドと製作デビッド・リーチが再タッグを組み、人気テレビシリーズ「ベター・コール・ソウル」の主人公ソウル・グッドマン役で知られるボブ・オデンカークが主演を務めた。郊外にある自宅と職場の金型工場を路線バスで往復するだけの単調な毎日を送っているハッチは、地味な見た目で目立った特徴もなく、仕事は過小評価され、家庭では妻に距離を置かれて息子から尊敬されることもない。世間から見ればどこにでもいる、ごく普通の男だった。そんなハッチの家にある日、強盗が押し入る。暴力を恐れたハッチは反撃することもできず、そのことで家族からさらに失望されてしまう。あまりの理不尽さに怒りが沸々とわいていくハッチは、路線バスで出会ったチンピラたちの挑発が引き金となり、ついに堪忍袋の緒が切れる。監督は「ハードコア」のイリヤ・ナイシュラー。共演に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のクリストファー・ロイド、「ワンダーウーマン」のコニー・ニールセンほか。(映画.comより)
<2021年6月13日 劇場鑑賞>
どぉってことのないおじさんが実は強~い男だった・・・というのはよくあるパターンなんですが、今回は老人ホームに入っている主人公のお父さん(これがクリストファー・ロイド!歳とったねぇ。役作りかもしれんけど)が出色でした。弱者の年寄りを装いながら、実はとっても冴えてる。こんな映画、最近立て続けに見ましたね。ブルース・ダーン主演で「43年後のアイ・ラブ・ユー」と「ピーナッツバター・ファルコン」(こちらは録画鑑賞)です。特に前者はブライアン・コックスとつるんで痛快でしたね。
しかしながら、格闘は久しぶりなのか、おじさんちょっと弱かったです。無敵じゃなかった(笑)。でもそれが現実味があっていいんだろうけれど。あと、冴えないおじさんには家庭があるのですが、みんな優しかったです。冴えない、でも真面目に頑張ってるって、みんなわかってる感じ。不動産業で成功してる感じの妻(コニー・ニールセン)も取り立てて夫を責めるでなし、頼ってるわけではないけど”気を遣ってる”感じでした。息子も、お父さんに頼らないけれど、余計なことも言わない、みたいな。家庭がケンケンしてない感じに好感を持てました。もっともふつうの家庭って、こんな感じだと思うからです。
まぁ”元・軍の会計士”(つまり帳尻を合わすためにすべてのことが許されている、記録に残らない男)という、ヤバすぎる設定がちょいスティーブン・セガールですが、あんな張り手は繰り出せません。中身のないお話ですが、スカッとするので、娯楽としてはおススメです。