レイフ・ファインズ、アニヤ・テイラー=ジョイ、ニコラス・ホルトの共演で、孤島にある高級レストランに隠された秘密が明らかになっていく様を描いたサスペンス。HBOのドラマシリーズ「メディア王 華麗なる一族」で注目されたマーク・マイロッド監督がメガホンをとり、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」「ドント・ルック・アップ」のアダム・マッケイがプロデューサーを務めた。
有名シェフのジュリアン・スローヴィクが極上の料理をふるまい、なかなか予約が取れないことで知られる孤島のレストランにやってきたカップルのマーゴとタイラー。目にも舌にも麗しい料理の数々にタイラーは感動しきりだったが、マーゴはふとしたことから違和感を覚え、それをきっかけに次第にレストランは不穏な空気に包まれていく。レストランのメニューのひとつひとつには想定外のサプライズが添えられていたが、その裏に隠された秘密や、ミステリアスなスローヴィクの正体が徐々に明らかになっていく。
「クイーンズ・ギャンビット」「ラストナイト・イン・ソーホー」のアニヤ・テイラー=ジョイと、「マッド・マックス 怒りのデスロード」「女王陛下のお気に入り」のニコラス・ホルトがカップルを演じ、謎に包まれた名シェフのスローヴィクを、「グランド・ブダペスト・ホテル」「キングスマン ファースト・エージェント」のレイフ・ファインズが演じた。(映画.comより)
<2022年11月23日 劇場鑑賞>
怖すぎる映画でした。女性と違って男性の職人というのは、かなりのヘンクツ、変わり者でも「芸のためなら女房も泣かす」世界が許容されていると思います。まさにそんな「才能はあるが変わり者過ぎるシェフ」が主人公の映画でした。
ほんの限られた人しか招待されないという、超有名シェフ主催の晩餐会。まだ若いのに招待されたニコラス・ホルトは、大喜び。ツウを気取って美人を連れてきました。わからないと思って、彼女には料理に対するうんちくを垂れまくりです。ウザい男(笑)。まぁ本当にうれしいのでしょうけど。そんな彼に呆れ気味の彼女アニヤ・テイラー=ジョイは、金持ちが集うハイソな晩餐会にシレっと冷めています。
しかし、今回の晩餐会は、わかる人だけが舌鼓を打つ、そんなありきたりなコースではなかったのです。想像を絶するラストが用意されています。今までも「予約の取れないシェフ」として料理を振る舞って来たであろう彼が、なぜ今回はこのような覚悟で晩餐会に臨んだのか、それは一切説明されません。そして、シェフに忠実過ぎる料理人はじめ従業員たち。怖すぎます。まるで宗教です。
なんとなく”理屈っぽいやり手シェフ”の話かなぁと思って臨んだ私は、あまりの展開に度肝を抜かれたのでした。映画と割り切れればいいですが、人によってはトラウマになってしまうかもです。気の弱い人はやめておいた方が無難かもしれません。