田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

ミッション:インポッシブル フォールアウト(Mission: Impossible - Fallout)

2018年08月31日 18時20分54秒 | 日記

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解説

 トム・クルーズ主演の人気スパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズ第6作。盗まれた3つのプルトニウムを回収するミッションについていたイーサン・ハントと仲間たちだったが、回収目前で何者かによりプルトニウムを奪われてしまう。事件の裏には、秘密組織「シンジケート」の残党が結成した「アポストル」が関与しており、手がかりはジョン・ラークという名の男だった。ラークが接触するという謎めいた女、ホワイト・ウィドウに近づく作戦を立てるイーサンとIMFだったが、イーサンの動きに不信感を抱くCIAが、監視役として敏腕エージェントのウォーカーを送り込んでくる。イーサンは疑惑の目を向けるウォーカーを同行しながら、ミッションを遂行するのだが……。シリーズを通してさまざまなスタントに挑んできたクルーズが、今作でも、ヘリコプターを自ら操縦してアクロバット飛行にも挑戦するなど、数々の危険なスタントをこなした。前作に続いてクリストファー・マッカリーがメガホンをとり、シリーズで初めて2作連続の監督を務めた。共演はシリーズおなじみのサイモン・ペッグ、ビング・レイムス、前作から続けて登場するレベッカ・ファーガソンのほか、ウォーカー役で「マン・オブ・スティール」のヘンリー・カビルが初参戦した。(映画.comより)

 

 

 

 

  私事で申し訳ないのですが、やっと台風の被害から電話線が復旧し、パソコンが使える運びとなしました。うちはネットを電話回線(ネッツ光?)に頼っているため、固定電話の線が切れるとパソコンが使えなかったのです。当然ですが、パソコン由来のwifiも飛ばなかったため、携帯も上限を気にしながら恐る恐る使うというハメに陥っていました。アナログな生活も、それはそれで味のあるものでしたが、普段どれだけ便利な生活を好き勝手に送っているかを思い知りました。

 

 さて、映画です。ずいぶん前に見た「ミッション・インポッシブル」最新作。トムはとてもとても頑張っているのですが、正直そろそろやめたほうがいいんじゃないのかなぁ、というのが率直な感想です。もう話が最初から破綻している。これって、わざと?と勘繰りたくなるくらいあり得ない展開で(例えば、行き当たりばったりの行動をとるトムが、今どき信じられないようなセリフを女性にささやく。すると、美人女性は簡単に転ぶ、とかね。それもやり手のスマートな女性なのに)、いくらトムが男前で渋いおじさんだからって、それに口もうまいからって、それはないだろうって、半ば呆れてしまいました。まぁそれは私が人生を重ねたおばさんであるからそう思うのであって、若い子は納得するのかもしれませんが。

 個人的には”スーパーマンより強いトムちん”とか”アジア人はどんな設定でもカンフー(拳法)が使えて強い”とかいう演出にウケました。まぁジャッキー・チェンみたいな大学教授も先だっての映画でいましたしね、そんなことも結構あるのかもしれませんが。

 で、お話が全作品つながっているのは当然としても、トムの〇〇さんを出すのは禁じ手だろう、と思いました。もう次の手がなくなってしまいます。いないから想いを馳せれるってこともありますし。似たような設定で話のネタが尽きてくるのは仕方がありません。特殊任務の男たちが活躍する、似たような映画もいっぱいありますしね。でもトムは、本当に味のある俳優になったと思います。いい人感も滲み出てますし。だからこそ、この辺でぐっと違う映画にチャレンジしてみてもいいのではないでしょうか。

トムの次回作に期待します。

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クレアのカメラ(Claire's Camera)

2018年08月26日 17時35分14秒 | 日記

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  韓国の名匠ホン・サンスが、それぞれ過去にタッグを組んだことのあるイザベル・ユペールとキム・ミニをキャストに迎え、華やかなカンヌ国際映画祭の舞台裏で繰り広げられる人間模様をユーモアたっぷりにつづった。ユペールとキム・ミニがそれぞれの出演作の上映でカンヌを訪れたわずかな期間を利用して撮影を敢行し、女癖の悪い映画監督、監督と男女の関係にある映画会社社長、監督と関係を持った映画会社社員がそれぞれの思惑を交錯させていく様子を描く。映画会社で働くマニは、カンヌ国際映画祭への出張中に突然、社長から解雇を言い渡されてしまう。帰国日の変更もできずカンヌに残ることになった彼女は、ポラロイドカメラを手に観光中のクレアと知り合う。クレアは、自分がシャッターを切った相手は別人になるという自説を持つ不思議な女性だった。2人はマニが解雇を告げられたカフェを訪れ、当時と同じ構図で写真を撮るが……。(映画.comより)

 

 

 

 

 珍しい映画を見てきました。上映時間わずか69分。大阪に出る機会があったけどちょっとしか時間がなかった時に、ちょうどいい具合に上映してました。ホン・サンス監督、名前は聞けども実は見たことがなかった監督でした。イザベル・ユペールはそのエキセントリックさが昔から大好きで、憧れてました。つい最近も「エヴァ」な~んて映画が来ていましたね。天下の美青年ギャスパー・ウリエルを相手に、還暦を過ぎているというのに妖艶な娼婦の役。あの映画の彼女を見て、いったい誰が60歳過ぎだと思うでしょうか。ため息が出ます。さすがフランス女性!そして監督のミューズ、キム・ミニ。実は私「泣く男」しか見てません(ホン・サンス監督作品じゃないし・笑)。でもきれいな人でしたね。何気にかわいくて。

 実際にカンヌ映画祭に来ていたこの3人が、空いてる時間を利用して撮ってしまった映画らしい。それがどれほどすごいことなのか、業界にいない私には肌で理解することができないけれど、それだけホン・サンス監督が注目株だったってことですかね。イザベルほどの女優になると、小さなことにはこだわらない気もするけど。関係ないけど、イザベルがカンヌに来ていた由縁の映画「エル」もすごい作品(監督はポール・バーホーベン!)でした。凡人の私には理解できなかったほど。私、自分が若いころから地味だったせいか、こんな60歳になってみたいです。今から努力したらなれるかな。

 映画は現実的ではありましたが、短いのに間延びしていて、私個人的には少しだるい映画でした。いや、そのすごさを自分が理解できないだけかもしれません。カンヌではさすが、みんなゆったりしているんです。もともとヴァカンスの土地ですものね、当たり前なのかもしれません。映画のストーリーは何ということもない感じです。売れっ子映画監督は、いい歳をしたおじさんなのに、業界人と不倫しているかと思えば若い女性に手を出したり、いつまでもアホな醜態を晒しているし、これまたいい歳をした配給会社の女社長は、若い女に本気で嫉妬しているし、こんな話がいまさらおもしろいのかと思うほどありきたりな話。で、火遊びで監督と寝てしまった若い女(これがキム・ミニ)は、それを理由にクビにはなるし、恋人になったわけでもないおじさん監督に、デニムの短パンをはいているだけで「みっともない。自分を安売りするな」とか言われるし(おじさん、ウザすぎ)、散々です。でも、時間ができてぶらぶらしていたおかげで、クレア(イザベル・ユペール。ここでは教師という設定)と巡り合い、仲良くなるのです。カメラが趣味のクレアは、誰とでもお友達になって、いろんなものをカメラに収めています。もちろん、監督と女社長の写真も。はっは~ん。さすがのキム・ミニも事の成り行きを理解します。

 とまぁ、こんな感じです。カンヌでは、誰もが夜遅くまで歩き回って遊び、業界人が多いから?初対面の人にも警戒心が薄いようですね。そんな独特な世界が描かれます。でも、やっぱり本命は仕事!みんなやり手なのです。

 ラストはわりと爽快です。がんばらなきゃね。短くて見やすいので、機会があればどうぞ。

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ジュラシック・ワールド 炎の王国(Jurassic World: Fallen Kingdom)

2018年08月25日 13時29分33秒 | 日記

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 シリーズ14年ぶりの新作として2015年に公開され、記録的な大ヒットとなった「ジュラシック・ワールド」の続編。前作でハイブリッド恐竜のインドミナス・レックスとT-REXが激闘を繰り広げ崩壊したテーマパーク「ジュラシック・ワールド」を有したイスラ・ヌブラル島に、火山の大噴火の兆候が表れ、恐竜たちの生死を自然に委ねるか、あるいは危険を冒してでも救い出すか、人間たちは判断を迫られていた。そんな中、恐竜行動学のエキスパートのオーウェンはテーマパークの運営責任者だったクレアとともに、恐竜たちを救うべく行動を開始するが、その矢先に島の火山で大噴火が発生する。恐竜と心を通わせるオーウェンを演じるクリス・プラット、クレア役のブラウス・ダラス・ハワードらメインキャストが続投。監督は前作のコリン・トレボロウに代わり、「永遠のこどもたち」「インポッシブル」などで注目されたスペインの出身のJ・A・バヨナが新たに務める。(映画.comより)

 

 

 

 

  続きますねぇ、ジュラシックシリーズ。この作品の興行成績は良かったんでしょうか。前作「ジュラシック・ワールド」が来たときは「また~。映画界もよほどネタ切れなんやねぇ」とか思っていましたが、見てみると案外おもしろく、「さすがだな」と思ったものです。で、元からシリーズは3部作の予定だったから、続編が作られるのは当たり前なんですが、私は退屈でした。話に新鮮味はないし、主人公たちに完全に肩入れして作っているところもどうかと。恐竜たちを存続させるかどうかは、元来難しい問題だと思うんです。もちろん、命ですから大切にしなければならないのは当然なんですが、元々人間が恣意的に復元させたもの。しかも勝手に補強して改良したり。環境に対する影響もあるだろうし、そもそもものすごくよく食べるはずだし。それなのに、反対する人々を完全に悪のように描くのはどうなんでしょうね。また、幼い少女を主人公に据えるなど新しい視点もあるとは思うのですが、それは「ローガン」などでやってるし、恐竜から逃げ惑うシーンなどは延々同じようなシーンの連続で、映画を長く感じました。画はきれいなんだから、もっと映画をコンパクトにすればよかったかなぁ、と思います。

 

 

<ここからちょっとネタバレ>

 パークの創始者(ジェームズ・ベイブ・クロムウェル)が恐竜を愛しているのは当然として、その跡継ぎの男性が出てきた時点で怪しさ満点だし(笑)、お金のためだったらなんでもする男が一杯出てくるし、ペットとしてより高く売るため恐竜を改良させてる仲買人が”ヒドラ”の学者だったり(笑)、金持ち連中が地下に集まって恐竜をオークションで落とす、なんて古いアイデア。30年前の映画かと思いました。

とまぁ、散々なこと書きましたが(ごめんなさい)、実はバヨナ監督は大好きです。「永遠の子供たち」は衝撃でしばらくぼぉっとしたし(もちろんいい意味で)、「怪物はささやく」も好きな映画です。「インポッシブル」は、見てません。ちょうど似たようなことが起きて上映中止になったんだっけかな。違う作品と混同してるかもしれませんけど。火山噴火を恐竜存続に取り込んだり、だんだんダークな展開になったりと、今までにない感じなのは確かだと思うので、次回作に期待します。このシリーズじゃないバヨナ監督の新作品が見たいですね。

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レディ・バード(Lady Bird)

2018年08月20日 18時24分00秒 | 日記

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「フランシス・ハ」「20センチュリー・ウーマン」などで知られる女優のグレタ・ガーウィグが、自身の出身地でもある米カリフォルニア州サクラメントを舞台に、自伝的要素を盛り込みながら描いた青春映画。「フランシス・ハ」や「ハンナだけど、生きていく!」などでは脚本も手がけ、「Nights and Weekends」(日本未公開)では共同監督を務めた経験もあるガーウィグが、初の単独監督作としてメガホンをとった。カリフォルニア州のサクラメント。閉塞感漂う片田舎の町でカトリック系の女子高に通い、自らを「レディ・バード」と呼ぶ17歳のクリスティンが、高校生活最後の年を迎え、友人やボーイフレンド、家族、そして自分の将来について悩み、揺れ動く様子を、みずみずしくユーモアたっぷりに描いた。主人公クリスティンを「ブルックリン」「つぐない」でアカデミー賞候補にもなった若手実力派のシアーシャ・ローナン、母親マリオン役をテレビや舞台で活躍するベテラン女優のローリー・メトカーフが演じた。第90回アカデミー賞で作品賞ほか6部門にノミネート。ガーウィグも女性として史上5人目の監督賞候補になった。(映画.comより)

 

 

 

 

 

  おもしろかったですねぇ。年齢的にも、こういう青春真っ只中の映画なんて、いまさらなぁ・・・と思ってました。ただ、シアーシャ・ローナンは只者ではないはずと思っていたところ、この作品、ちゃんと田舎に降りてきたのです。これは運命!結果、おもしろかった!偏見を持っていて本当に悪かったです。

 この痛々しさが青春ですねぇ。自分も母親が嫌いだった。日本に住んでいるので、さすがに「私を”レディバード”と呼んで」などと主張する文化はなかったけれど、なにから書いていいかわからないほど主人公の感情が理解できました。でも、このお母さんはまだ優しいほうなんじゃないのかなぁ。父親がまともに働けない状況でも(私の父も母が外向きの仕事を持った途端、仕事を辞めてきた。いやそれまでも充分貧乏だったけれど。主人公のお父さんは心身の病気だから悪気はないんだろうけれど、結果からみると同じ)、プロムの衣装を高くないもの、でもレディバードの好みのものを工夫して選んでくれるし、行動の節々に優しさを感じました。兄さんの彼女が同居してるなどは、日本では考えづらい状況で、それをどう理解していいのかわからないけれど、優秀だったといわれる兄に「アファーマティブだっただけでしょ」と言い放つところや、車で母とけんかしてどうしようもなかったときに、いっそ車から飛び降りるなど、破天荒なところはさすが。でもきっと「医者代がいるじゃないの!自分で払いなさいよ」と言われているだろうけれど。

 どういう状況に陥っても、暴力をふるわないところはさすがにアメリカ。甲斐性なしの父親が子供にいい顔をするのも(要するに優しい)定番。でもこれが難しいんだけどね。たいがいは余計に暴力的になったり、理解に苦しむ行動をとったりするからね(うちの父親なんかは、そう)。働けない原因がはっきりわかっているからやりやすいのかもね。

 でも、母親が働いたって(そして父親も働いていても)貧乏は貧乏。日本でもアメリカでも一緒よね。私が若いころは、みんな中学生くらいになるとバイトしてた。今では考えられないけれどね。自分も大学生になるころは1週間7日で8日バイトしてたな。使う暇がなくて貯まったりした(笑)。忙しすぎてレディバードみたいに彼氏ができたりもしなかった(いや、たぶん私がかわいくないからor性格が悪いからです)。

 でね、レディバードはかわいいから(?)、やっぱり恵まれていると思うんです。知り合う仲間が「アイ、トーニャ」みたいに”悲惨な奴しかいない”っていうことが全然なくて、紆余曲折があるとは言え、それなりに素敵な男の子たちとお付き合いするんです。だからやっぱり”違う世界の話”とも思いました。まぁわからないですけどね。自分の主観が入ってしまうと、みんな「私のほうが悲惨」って思うものなのかもしれないし。あと、ちょっと脱力してしまったのはラストの展開。あれだけ派手に親子げんかもしてたのに、母親の愛情や自分の境遇に対する感謝に、急に目覚めすぎ(笑)。確かに映画はコンパクトにまとめられてて見やすい時間の上映だったけど、急にきれいにまとまりすぎて「ん?」と思いました。レディバードが賢かったのか、やっぱりとことん悲惨ではなかったからか。

 でも、良作でした。グレタ・ガーウィグ、女優として出演していた「20センチュリーウーマン」しか見てないけれど、他の作品も見ないといけませんね。そんなことを強く思った次第でした。お勧めです!

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ファントム・スレッド(Phantom Thread)

2018年08月13日 16時42分25秒 | 日記

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「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のポール・トーマス・アンダーソン監督とダニエル・デイ=ルイスが2度目のタッグを組み、1950年代のロンドンを舞台に、有名デザイナーと若いウェイトレスとの究極の愛が描かれる。「マイ・レフトフット」「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」「リンカーン」で3度のアカデミー主演男優賞を受賞している名優デイ=ルイスが主人公レイノルズ・ウッドコックを演じ、今作をもって俳優業から引退することを表明している。1950年代のロンドンで活躍するオートクチュールの仕立て屋レイノルズ・ウッドコックは、英国ファッション界の中心的存在として社交界から脚光を浴びていた。ウェイトレスのアルマとの運命的な出会いを果たしたレイノルズは、アルマをミューズとしてファッションの世界へと迎え入れる。しかし、アルマの存在がレイノルズの整然とした完璧な生活に変化をもたらしていく。第90回アカデミー賞で作品賞ほか6部門にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞した。(映画.comより)

 

 

 

 

 ポール・トーマス・アンダーソン監督、非凡ですね~。主演のダニエル・デイ・ルイスも、もちろんですが、非凡な人どうしが組むとこんなふうな物語が紡げるのですね。成功した気難しいデザイナー、ダニエルは女性に興味はあるようなんですが、いつも「自分が一番」で長続きしません。彼には、実の姉がマネージャーとして長年寄り添っていますが、もちろんこの姉も仕事のできるキャリアな姉。見かけもそこそこ美しい。すごいですよね。それでなくてもこの男、気難しくて何を考えているのかよくわからない上、仕事に対するこだわりもハンパないのに、こんなところに一緒に住もうとする若い女性の気持ちがわかりません(笑)。「なんとかなる」とでも思うんだろうか、あるいは「私は彼を御すことができる」と本気で思うのか、よくわからないけれど、とにかくすぐにうまくいかなくなって女性は憤慨して出てゆくことになります。いつものことなので、姉も「今度の女の始末はどうするの」と普通~に朝食の席で聞いてたりします。

 そんな彼ですが、ある朝あるカフェであるウエイトレスに目を留めます。もちろん、若くて魅力的な女性なのですが、美人とかセクシーとか小悪魔とかいうのではなく、姉曰く”体形が彼の理想だった”のだそうです。そしてそれゆえ、彼は彼女をモデルに理想の洋服を作ることに精魂を傾けます。才能があり著名な彼は、セレブな顧客も持っていますが、ともかく喜々として彼女をモデルに創作を続けるのです。しかし、彼女は普通のウエイトレス。当然ですが、普通の男女の生活を望みます。例えば、記念日に二人だけで食事がしたいとか。そして当然ですが非凡な彼は、なんでそんなことをしなきゃいけないのか理解できません。どうしていつも通りに姉がいないのか、どうしていつも通りに食事ができないのか。烈火のように怒ります。今までの女性ならまずここでビビり、その後自分にしか興味がない彼に愛想を尽かす、という展開でした。でも、彼女は違ったのです。私のような凡人は「そこまでするか」と思うような積極性・貪欲さで、姉をもねじ伏せ、やがてこの二人でないとあり得なかった「愛の境地」にたどり着くのです。いや、でも、あるかも。こういう形の愛も、アリだとは思います。要は本人たちが良ければいいのですから。

 すごい映画ですねぇ。さすがです。でも、ダニエル・デイ・ルイスがこれで引退しちゃうのが残念です。なにもここで引退しなくても・・・。ダニエル、こだわりのデザイナーがとてもハマっていました。相手の女性、私は知らなかったのですがヴィッキー・クリープス、ルクセンブルクの新星だそうです。どちらかというと、地味な感じを受けましたが、これからが楽しみですね。

異世界(?)にどっぷりと漬かりたい方は、どうぞ。

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