田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

永遠の門 ゴッホの見た未来(At Eternity's Gate)

2020年01月27日 17時05分52秒 | 日記

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 「潜水服は蝶の夢を見る」「夜になるまえに」のジュリアン・シュナーベル監督が画家フィンセント・ファン・ゴッホを描き、2018年・第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で、ゴッホ役を演じた主演ウィレム・デフォーが男優賞を受賞した伝記ドラマ。画家としてパリで全く評価されないゴッホは、出会ったばかりの画家ゴーギャンの助言に従い南仏のアルルにやってくるが、地元の人々との間にはトラブルが生じるなど孤独な日々が続く。やがて弟テオの手引きもあり、待ち望んでいたゴーギャンがアルルを訪れ、ゴッホはゴーギャンと共同生活をしながら創作活動にのめりこんでいく。しかし、その日々も長くは続かず……。作品が世に理解されずとも筆を握り続けた不器用な生き方を通して、多くの名画を残した天才画家が人生に何を見つめていたのかを描き出していく。ゴッホ役のデフォーのほか、ゴーギャンをオスカー・アイザック、生涯の理解者でもあった弟テオをルパート・フレンドが演じるほか、マッツ・ミケルセン、マチュー・アマルリックら豪華キャストが共演。(映画.comより)

 

 

 

 

 絵の才能や美的センスはないけれども、有名な人の人生をたどることはできる・・・そう思っていろんな映画にチャレンジしている私。これは、音楽に関しても同じです。で、ゴッホに関しては、カンパーバッチさんの映画(向こうではテレビ映画だったのかな?)を鑑賞してみましたが、イマイチ理解できず。少し前に来た「ゴッホ 最後の手紙」という油絵タッチの映画も見逃して、無粋街道まっしぐらだったところに、たまたま田舎で公開していたという理由で「世界で一番ゴッホを描いた男」という中国映画を見たのです。これがおもしろかった!中国の実在する街で贋作を制作している人々の話なんですが、だんだんとゴッホに体ごと、人生ごと飲み込まれてゆく彼らが魅力的で、何とも言えない味わいでした。贋作と言えどもやっぱり才能が必要で、また他に仕事もない逃げてきたような人も多いため、ちゃんと描けない人に対する指導も「描き直せ」としか言えず具体的なボキャブラリーが少なかったり。それでもゴッホに囚われてしまった人々はその足跡を訪ねてヨーロッパに行く機会を作るのです。私はこの映画で初めてゴッホについてきちんと認識することができました。

 そこで来たのがこの映画!しかも主演は名優ウィレム・デフォーです!幸運でしたね~。ゴッホの人生は大方の人が把握していると思うので割愛しますが、素晴らしい映画でした。仲良しで有名な弟テオがルパート・フレンドだったので、「あれ?いかに言っても年齢が違いすぎるんじゃ・・・。この兄弟って、腹違いだったっけ?」とここで初めて違和感を抱き、早世だったゴッホは30代で亡くなったから、そもそもデフォーだった時点で違和感を感じるべきだったことを後に知りました。恥ずかしい。超貧困人生だったうえ、変人過ぎて自分に構わな過ぎたため、歯は早くからボロボロ、見かけは老人のようだったと記されているのを見た時、一昔前のイーストウッド御大の映画「バード」を思い出しました。

 監督が芸術家だからか、人生をたどるだけではなく「感じる」映画になっていると思うのですが、私のような凡人でも難解さを感じることなく見れたので、よかったと思います。名優のなせる技かもしれませんね。ちょうど日本で「ゴッホ展」が開催されているので行ってみたいのですが、メディアに映るあまりの人出に物おじしているこの頃です。そうそう、エマニュエル・セリエがゴッホが下宿する部屋のおかみさん(?)役で出ててビックリでした。色気と毒味で勝負、みたいな女優さんだったのに(いやもちろんいい人の役もあったけど)、すっかり落ち着いちゃって。誰かと思いました。

 ともかく、出会えてラッキーな映画でした。

 

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ジェミニマン(Gemini Man)

2020年01月25日 16時17分54秒 | 日記

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 ウィル・スミスが現在の自分と若い自分の2役を演じ、「ブロークバック・マウンテン」「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」の名匠アン・リーがメガホンをとった近未来アクション。史上最強とうたわれるスナイパーのヘンリーは政府に依頼されたミッションを遂行中、何者かに襲撃される。自分の動きをすべて把握し、神出鬼没な謎の襲撃者の正体は、秘密裏に作られた若い頃のヘンリーのクローンだった。その衝撃の事実を知ったヘンリーは、アメリカ国防情報局の捜査官ダニーの協力を得ながら、政府を巻き込む巨大な陰謀の渦中へと身を投じていく。主演のスミスは現在のヘンリーのほか、クローンである若いヘンリーも演じ、クローンのヘンリーは最新のデジタル技術によってスミスの外見を若返らせている。ダニー役はメアリー・エリザベス・ウィンスレット。製作に「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジェリー・ブラッカイマー。(映画.comより)

 

 

 

 これ、監督はアン・リーなんだもんね。ちょっとびっくり。いつから”マイケル・ベイ化”を?もちろん、マイケル・ベイも好きだけどね。

 日本の予告は親切だから(アメリカの予告も同じような感じかもしれないけれど)、ほぼ内容がわかってしまうんだけれど、まぁ予告がすべてです。原題も「ジェミニマン」だし。ラスト近くには「え?」と思うような事実も明らかになりますが、まぁでもあり得る感じです。しかしながら、アクションは凄まじく、見ていてもドキドキ。彼はいつになったら助かるのだろうと、心の安まるときがありません。双方のウィルがプロですから、凄まじい展開です。

 でも、話の芯はやっぱ「生き方」、人生です。能力がある分、若い頃は突っ走ってしまいますが、今回のウィルの場合は、いかにうまく使われ利用されているかを年輩のウィルが諭すことになります。お話こそ平凡ですが、そこはウィルの存在感でなぜか見ごたえのある映画に仕上がっています。

 気分転換に軽~い映画を見たいときにどうぞ。でも、危険なアクションもあるから、体力が落ちているときは避けて。

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イエスタデイ(Yesterday)

2020年01月19日 15時07分16秒 | 日記

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 「トレインスポッティング」「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル監督と「ラブ・アクチュアリー」の脚本家リチャード・カーティスがタッグを組み、「ザ・ビートルズ」の名曲の数々に乗せて描くコメディドラマ。イギリスの小さな海辺の町で暮らすシンガーソングライターのジャックは、幼なじみの親友エリーから献身的に支えられているものの全く売れず、音楽で有名になる夢を諦めかけていた。そんなある日、世界規模の瞬間的な停電が発生し、ジャックは交通事故で昏睡状態に陥ってしまう。目を覚ますとそこは、史上最も有名なはずのバンド「ザ・ビートルズ」が存在しない世界になっていた。彼らの名曲を覚えているのは世界でただひとり、ジャックだけで……。イギリスの人気テレビドラマ「イーストエンダーズ」のヒメーシュ・パテルが主演を務め、「マンマ・ミーア! ヒア・ウィ・ゴー」のリリー・ジェームズ、「ゴーストバスターズ」のケイト・マッキノンが共演。シンガーソングライターのエド・シーランが本人役で出演する。(映画.comより)

 

 

 

 こんな突拍子もない話、よく考えつくねぇ。ただ、世界が変わってしまうキッカケが停電とか事故とかいうのは使い古された感じで残念かな。ここがもっとのけぞるような設定だったらよかったかも。でもまぁ、おもしろかったです。ミュージシャンとして身を立ててゆく、というのは現実にはなかなか厳しいこと、才能があっても。才能のある人なんて、ゴマンといるし。そんな、自分の人生を諦めかけていた青年がある日突然災難に見舞われます。が、目覚めてみると周りの景色は同じなのに、自分の記憶と周りの記憶がずれていた・・・そんな話です。でも、タイムスリップしたわけではなく、幼馴染はそのままそこにいるし、自分の姿も変わっていない。ただ、歴史の一部が周りの人の記憶から消えていただけ。事故で頭を打ったのは自分なのに。そこから、自分だけが知っている(はず)のヒット曲をさも自分の曲のような顔をして売り出し、スターにのし上がってゆく。ラッキー!

 でもね、大方の予想通り、そんなこと続くはずはありません。極悪人でもない普通の青年が、一生続く良心の呵責に耐えられるのか。あるいは、自分の周りにはいなくても、本当にビートルズを知っているのは世界中で自分だけなのか。同じような境遇の人も他にいるのではないのか。有名になるにつれ、おちおち生きてはいられません。それに、自分を信じてくれている愛する女性をも一生騙し続けなければなりません。私なら続かないですね(笑)。と言うことで、話はぐぐっと展開します。

 劇中、驚きの登場人物が現れるのですが、彼を演じていた役者がロバート・カーライルだったとは!全然気づかなかった!!若い頃から、彼の作品はよく見ていたのに。「トレインスポッテイング」では一人だけちょっと年上だったけれど、何気に存在感があって。「フルモンティ」みたいなコメディでも才能を発揮したけれど、「ラビナス」「フェイス」「司祭」のようなシリアスな映画でもパチっとはまり、演技派でした。「フェイス」でプロの強盗団のリーダーだったロバートが、若者に「あんたのようになりたい」と弟子入りを申し入れられたとき、「まともに働いていたらもっと稼いでた」と諭しているのを見て「そうなんだろうな!」と、とても納得したのを覚えています。また、彼がバスの運転手を演じた「カルラの歌」は、私が娘を出産した日に見ていた映画でした(予定日まだだったもので・・・)。彼の映画をいっぱい見ていたから、スコットランドを訪れた際には、わざわざ電車に乗ってグラスゴーまで行ったというのに!まったくわからなかった。

 ともかく(話題がそれてしまってすみません)、安心の展開で心臓にも優しい映画です。女性にもおすすめ。優しい映画をみたいときに、どうぞ。

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マレフィセント2(Maleficent: Mistress of Evil)

2020年01月11日 15時32分23秒 | 日記

 

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 名作ディズニーアニメ「眠れる森の美女」でオーロラ姫に永遠の眠りの呪いをかけたマレフィセントを主人公に、アンジェリーナ・ジョリー主演で実写化した「マレフィセント」の続編。前作に続き、マレフィセントをジョリー、オーロラ姫をエル・ファニングが演じる。マレフィセントがオーロラ姫との間に、恋愛でも血の繋がりでもない“真実の愛”を見つけてから数年後。オーロラ姫とフィリップ王子は、めでたく結婚することに。しかし婚礼の日、フィリップ王子の母イングリス王妃が仕かけた罠によってマレフィセントとオーロラ姫の絆は引き裂かれ、究極の愛が試されることになる。イングリス役に「アントマン&ワスプ」のミシェル・ファイファー。「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」のヨアヒム・ローニングが監督を務める。(映画.comより)

 

 

 

 なにげにこのシリーズ、好きです。これって、アホなこと聞くけど、実際に「眠れる森の美女」のお話にあった設定?それとも映画化するにあたって、現代の人が付け足した創作?あんまりお話がよくできてるから、「ジョーカー」みたいに後から考えたものなのかなぁって。誰かご存知の方がいらっしゃったら教えてください。

 さて、前作「マレフィセント」も100%アンジェリーナに共感してました。見かけこそ異形だけれど、あんな裏切られ方をして、でもとことん悪人にもなれなくて。そりゃ世の中には、目先の自己利益に走る人って、一定の割合でいるだろうけれど、この裏切られ方はヒドい。でもかわいらしいちっちゃい女の子を見放すこともできなくて、じっと見つめる幼子に「何よ」と言ってたアンジーがいじらしくてかわいらしくて、大好きでした。お姫様を演じたエル・ファニングがまた超絶かわいい!ここまでかわいいと、性格も歪まないのかもしれん。

 ということで、一作目からファンでした。今回も相変わらず素直でかわいいお姫様に災難がふりかかります。今度の悪役はミシェル・ファイファー。オーロラ姫(エル・ファニング)に求婚した王子の母親です。自分の国を広げたかったのに息子が博愛主義者なのが気に入らなかったのか、夫である王が貪欲でなかったのが気に入らないのか、とにかくすべてを支配しようとたくらんでいたようです。もちろん、異形なアンジーが気に入らなかったのもあるかもしれません。

 今回はアンジーによく似た”闇の妖精たち”が出てきて、アンジーを助けます。自分のルーツをよく知らなかったアンジーは、いろいろ学ぶことになります。平和に暮らしたいのはみな同じ。お互いを尊重し共存すればいいのです。王女の野望がマックスに達した時、戦いにはなりますが、王子が賢明な判断を下します。

 ラスト近くの「私の娘を愛していますか」との問いに「はい、とても」と凛と応える王子。「よろしい」とだけ言うアンジー。大好きなシーンです。愛情深く優しいのですね。見かけが怖いというだけでいろんな疑いをかけられるところは胸が痛んだけれど、人(じゃないかもしれないけれど)は愛し合わなければ。もうさすがに続編はいらないだろうけれど、アンジーのハマリ役だったと思います。

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悪い男(나쁜 남자)

2020年01月05日 16時05分22秒 | 日記

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 孤独なヤクザと女子大生の苛酷な恋愛を描いた異色ラヴ・ストーリー。監督・脚本は「魚と寝る女」のキム・ギドク。撮影は『いい人がいたら紹介して』(映画祭上映)のファン・チョリョン。音楽は「Interview」 のパク・ホジュン。出演は「魚と寝る女」のチョ・ジェヒョン、同じく「魚と寝る女」のソ・ウォン、「ユリョン」のチェ・ドンムン、これが映画デビューとなるキム・ユンテほか。2001年釜山国際映画祭韓国パノラマ部門・アジア映画振興機構(NETPAC)賞、2002年韓国大鐘賞新人女優賞、同年韓国百想芸術大賞最優秀男子演技賞、同年福岡アジア映画祭グランプリを受賞。(映画.comより)

<2018年1月3日 録画鑑賞>

 

 

 

 キム・ギドク監督、最近見ないですねぇ。またどこかに引きこもっているんでしょうか。まぁ生活費に困らないでしょうからね、気ままにやっているのかもしれません。「悪い男」これ、原題の訳そのままですか?私、韓国語まったくわからないので、もしご存知の方がいらっしゃったら、教えてください。

 さて、映画です。凡人には理解不能ですねぇ、やっぱり。ただ、そこここに文化の違いを感じました。多分”悪い男”ハンギ(チョ・ジェヒョン)は、教養もなく他に生きていき様もないから粗野に生きているのであって、自分の考えを述べるすべを知っていたらこんなことをしなかったでしょうね。一方女性(ソナ)は、美術を勉強する大学生で美人。彼氏もいる。美人だから目を付けられていきなりキスされるんだけれど、「謝りなさいよ」と気丈に詰め寄ったり、相手の顔面にツバを吐きかけたりと、なかなかやり手の女性です。でも、拾った財布の中身をネコババするし(少額じゃないのに)、韓国では普通に女子大生がやることなんですか?そんなものだ、というのなら随分価値観が違います。で、そこを責められて(ハンギの策略だった)大金を払うよう強制され、娼婦へと身を落とすのです。

 でも、とっても不器用だけれど、ハンギはソナを愛していたんですね。ものも言わないけれど、こんな形でしか愛情を表現できなかったってことなんでしょうね。でも描かれる世界は、徹底的にヤクザな世界です。誰かを刺したとか、殴ったとか、殺されたとか。そんなことのオンパレードです。そして、ハンギはソナに身を売らせておいて、自分はマジックミラー越しに同じ部屋にいて覗いています。これが純愛なのか?!そうなんでしょうね。そうとしか表現できない人が、本当にいるんでしょうね。でもごたごた言う人より純粋なのかも。で、だからってわけでもないのでしょうが、彼女もだんだん彼に依存していきます。で、だいぶ経ってから解放されても、もう戻れなくなっているのです。こんな異形な愛の顛末は?!という映画です。

 どうなんでしょうね、そもそも凡人には理解できない設定だらけなのですが、男が純粋なのはわかります。また、ラスト近くになってくると、あまりに暴力沙汰が多くて、また刺されたはずの人が普通に出てきたりして、もうどこまでが現実でどこからが妄想なのかわからなくなります。案外まさかの夢オチだったとか?もうね、わかりません。気の優しい人にはおすすめしない映画です。

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