田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

ムトゥ 踊るマハラジャ(Muthu)

2019年01月27日 17時35分05秒 | 日記

 

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 インドの国民的俳優ラジニカーントが主演を務め、大地主に仕える召使いムトゥの活躍を、インド映画ならではの歌や踊りをふんだんに取り入れて描いた娯楽大作。日本では1998年に公開されて大ヒットを記録し、インド映画ブームを巻き起こした。大地主ラージャーの屋敷で働くムトゥは、ラージャー専属の執事、馬車の御者、ボディーガードとして、常にラージャーと行動をともにしていた。ある時、ひょんなことから旅回り一座の女優ランガと恋に落ちたムトゥだったが、ラージャーもまた、ランガを好きになってしまう。さらに、屋敷を乗っ取ろうと企むラージャーの伯父の陰謀により、ムトゥは屋敷を追い出されそうになるが、ラージャーの母シヴァガーミがムトゥの驚くべき出生の秘密を明らかにする。95年に製作され、日本では98年6月、渋谷のミニシアター、シネマライズ単館で公開がスタートすると口コミで評判が広がり、23週におよぶロングランを記録。その後も全国で上映されて大ヒットとなり、日本にインド映画ブームを巻き起こした。日本公開から20周年を記念した2018年、4K&5.1chデジタルリマスター版でリバイバル公開される。(映画.comより)

 

 

 

 

 今でこそインド映画は日本でもポピュラーですが、ある程度の年齢以上の方なら(そして私もそうですが)インド映画への入り口はこの映画だったはず。ハリウッド映画とは違ったきらびやかなダンス、尺の長さ、あり得ない過剰演出、そしてハリウッドでは考えられない女性らしい体形の美しい女優たち。すべてが新鮮で驚きでした。そして、みんなハマりましたね(笑)。日本でも大ヒットだったはず。その後、シャー・ルーク・カーンの映画などは、山ほど見ました。でも、当時女性監督の映画も結構来ていたように思います。ミラ・ナイール監督とか。「モンスーン・ウエディング」「カーマ・スートラ」、監督は違うと思いますが、「インディラ」なんて映画も見ました。見なかったけど「女盗賊プーラン」なんてのも単館で公開されてましたね。その他、今はなき”国名劇場”で見た「アシュラ」などは、本気で怖かったのを覚えています。当時、アレンジされたパンフレットが高価で(ビデオテープの形になってるんだけど、分厚くかさ上げされている大部分はわら半紙で、実際のパンフレットは薄かった。)買うのをやめたこと、今になってちょっと後悔です。

 ともかく、昨今の「バーフバリ」人気に乗じたかどうかはさておき、我らが元祖のインド映画「ムトゥ 踊るマハラジャ」がきれいになってリバイバルされるとあっては、座視できますまい。スーパースター、ラジニカーントのお姿も久しぶり(個人的には「ロボット」が最後かな)で、初回上映には、ラジニjpさんとかいう方のトークショーも付いてる!ということで、次世代(ハタチ)の娘と一緒に席をリザーブして参加しました。やっぱりすごい。満席なうえに、立ち見も完売。さすがですねぇ~。当日は、ラジニjpさんの、現地でのラジニカーントの人気ぶりの紹介などで盛り上がったところで上映開始。ワクワクするものとなりました。

 華やかな女優さんたちに華美すぎるお屋敷(住んでみたいわ~)、いい人なご主人様に律儀な母君。そしてラジニさま二役の、見るからに徳の高そうな知恵者さま(仙人みたい)。「ベン・ハー」のチャールトン・ヘストンも真っ青な馬車チェイスや、あっと驚く結末など、非常に盛りだくさんな内容でした。満足な鑑賞となりました。

 しかしながら、個人的には「こんな話だったっけ?」の連発で、自分に面食らいました。しっかり見ていたのだろうか。記憶障害なんじゃないだろうか、などと自分に落胆することしきり(笑)。見たつもりでいると、いけませんね。でも、認識を新たにできてよかったです。そのうちまた忘れるのかもしれませんが、そういうことも含めて認識できてよかったです。

 ラジニ様は本当に偉大なのですね。今回、jpさんにいろいろ教えてもらって感動するとともに、それだけで一体化できるインド国民(南部だけかもしれませんが)がうらやましくも思えました。日々の仕事と生活に追われてばかりの自分を反省するとともに、映画は年数を置いてもう一度見るものなんだな、と再自覚できました。

 その後、娘はそのまま「インド映画祭」へとはしご。私はもう一つのスクリーンでヨーロッパ映画を見たのでした。映画界は、本当は若い観客層を開拓しなきゃいけないんでしょうけれど、年長者にもいま少し見せてくださいね。

 

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バグダッド・スキャンダル(Backstabbing for Beginners)

2019年01月25日 16時44分59秒 | 日記

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 国連史上最悪の政治スキャンダルといわれる汚職事件を描いたポリティカルサスペンス。原作は、元国連職員の作家マイケル・スーサンが自身の体験を基に執筆した小説で、人道支援のための「OFFP(石油・食料交換プログラム)」の裏で行われていた不正を描いた。2002年、国連事務次長の特別補佐官に任命されたアメリカ人青年マイケルは、国連が主導する「石油・食料交換プログラム」を担当することに。それは、クウェート侵攻に対するイラクへの経済制裁の影響で貧困にあえぐイラクの民間人を救うための人道支援計画で、国連の管理下でイラクの石油を販売し、食料に変えてイラクの国民に配るというプロジェクトだった。しかし、そこにはフセイン自身や、国連を中心とした世界各国の企業や官僚機構が深く関わっており、それがやがて巨額の汚職事件へと発展していく。監督は「ストックホルムでワルツを」のペール・フライ。「ダイバージェント」シリーズのテオ・ジェームズが主演のほか、製作総指揮も務めた。(映画.comより)

 

 

 

 

 元来、こういう硬派な作品が好きです。ベン・キングスレーなんかは、そこにいるだけで知性と誠実さを感じられる稀有な俳優で、もちろん他にもそういう俳優さんはいらっしゃるわけですが、あくまで個人的な好みとして、彼が出ているとそれだけで安心してしまう私です。

 さて、映画は、息つかせないほど緊迫の連続でした。民間人を救うためのプロジェクトで、みんな中抜き、する、する。これが実話なんだものな~。すべて「金」のあるところ、ヒトも会社もハエのように抜け目なく群がって、”自分の懐さえ潤えばいい”人種の、なんと多いことか。石油を売った金で医療品を買って届けてるはずなのに、全部使用期限が切れてる、とかね。要するに、自分たちの利益になり得るのだったら、不特定多数の人たちなんて、死んだって知ったことではないし、国連に損害を与えたって、誰の腹が痛いわけでもない・・・。そんなことしなくったって力や金が充分あるはずの層の人々が、こぞって乗っかるんだからタチが悪いですよね。理想に燃える主人公の青年も、何度も受けては落とされた国連職員の枠に、こんどこそ受かったのかと喜んでいて痛い目に遭うわけです。実力なんかで受かるんじゃないんですね、そこは”利用価値があるかどうか”だったわけです。血筋など、ね。

 久しく見なかったジャクリーン・ビセットを見てちょっと感激。彼女は国連の「善の顔」なんですが、生存競争は厳しかったのです。

 それで、結論から言うと、未解決なんだそうです、この汚職事件は。そりゃそうでしょうよ、力のある人がことごとく噛んでるわけですから。適当な「事実」をでっち上げることだって簡単でしょうし。とにかく、私のような素人は、ただただ底知れない人間の強欲に呆れるしかありませんでした。確かに、終盤にはいくつかの組織(人も)摘発を受けるシーンがあるのですが、もうその頃には「その時誰かが摘発されたところで、今頃形を変え技を変え、同じことをやる奴が出てるんだろうな」くらいにしか思えなくなり(実際そうだろうし)、ほとほと人間がいやになります。結局、どこをどんなふうに経由して人道支援をしようと、そこにカネが存在する限り目をつけて寄ってくる奴が出るわけですから、世界はちっともよくならないわけです。悲しすぎますね。どうして人はそんなにお金に目がくらむのか、ゴーンさん、教えてください。

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ガンジスに還る(Hotel Salvation / Mukti Bhawan)

2019年01月20日 16時49分23秒 | 日記

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 ある日、家族が揃った食卓で父ダヤが「わしは死期の訪れを感じている。バラナシに行こうと思う」と告げる。家族の不安をよそに、父の決意は固い。仕事人間の息子ラジーヴは仕方なく付き添うことを決める。

ふたりは長い時間をかけて目的の場所バラナシにある「解脱の家」に辿り着く。そこは幾つかのルールが決められ、様々な理由で人々が暮らしていた。すぐに住民たちに心を開くダヤと、なかなか馴染めないラジーヴ。

「解脱しようとしまいと、滞在は最大15日まで」。

一日一日とその日が近づき、ラジーヴは仕事の為に早く帰りたい気持ちと父が心配でならない思いに揺れる。

はじめは衝突しあうも、雄大に流れるガンジス河は、次第に父子の関係をほぐしていく。旅立つ者の心の動き、それを見守る家族のまなざし。果たして、ダヤは幸福な人生の終焉を迎えられるのか――?(映画公式サイトより)

 

 

 

 

 

 ある程度の年齢になると「死ぬ」ということを真剣に考えるようになります。自分も若いころからわりとよく考えてきたと思っていたのですが、やはり現実に歳を取って考えるのとは、いろいろ違います。この映画が目についたのも、年齢と日々感じる体力の衰えゆえかな、という気がしています。

 上にもある通り、ある日父が死に場を求めて「ガンジスに行く」と言い出します。インドでは元々そういう習慣があるようですね。大きなガンジス河が、インドの人々の心の拠り所となっているのがよくわかります。他で読んだのですが、大人(老人)が他界すると火葬にし河に流すのですが、子供が死ぬとそのまま水葬にするんですってね。

 河のほとり、バラナシには「解脱の家」なるものが存在します。そこには宗教家なのか医者なのかよくわからないけれど、なんでも知ってそうな老人がいて、管理人をやってます。金銭の支払いなども彼にするみたいです。管理人さんは「解脱(要するに死ぬこと)してもしなくても滞在は最大15日まで」とか言うのですが、コトはそう単純ではなさそうです。父親はボケているわけではなく、解脱の家には同世代の仲間もいるし、別に放っておいても大丈夫だと私は思うのですが、インドではそんな親不孝はできないのか、忙しい息子が無理やり休みを取って同行します。現代人らしく、日々休みもないほど忙しい息子と、”解脱”しようとしている年老いた父親との物語をメインとし、同じ入所者さんたちの物語と交流、人の死期を見極める管理人さんなど、いろんなお話が縦横に重なり、味わい深い映画になってます。

 いいですねぇ、こういう場所があって。「母なるガンジス」で死ねることを理想とし、死期を悟った時に行くところがある、というのはとてもいいですね。もちろん、それなりの資金は必要でしょう。ひょっとして、現地では「そんなの、お金持ちのたわごとだ」と言われるのかもしれません。それでも、「畳の上で死ぬか(難しい)」「病院で死ぬか」「老健で死ぬか」の日本より、ずっと幸せな感じはします。”死期を悟る”のはとても難しいことなのでしょうが、私、こういう風に死んでゆきたいです。

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ポリス・ストーリー REBORN(机器之血 Bleeding Steel)

2019年01月05日 18時39分34秒 | 日記

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 1985年に製作された「ポリス・ストーリー 香港国際警察」の流れを汲む、ジャッキー・チェン主演のアクション映画。2007年の香港。危篤状態にあった幼い娘を病院に残し、自分の任務ではなかった証人警護作戦の現場へと駆り出された国際捜査官リンは、人工遺伝子に絡む陰謀に巻き込まれ、瀕死の重傷を負う。13年の時が流れた2020年のシドニー。事件を題材にした小説の出版をきっかけに、リンの周囲に黒ずくめの犯罪組織や謎のハッカーなど、当時の事件に因縁のある人間たちが次々と姿を現し……。主人公リンを演じるジャッキー・チェンは製作総指揮を担当。台湾から「人魚姫」のショウ・ルオ、歌手・欧陽菲菲(オーヤン・フィーフィー)の姪オーヤン・ナナ、中国から本作がデビュー作となるエリカ・シアホウが参加するほか、「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」のカラン・マルベイ、「エイリアン コヴェナント」のテス・ハウブリックなど、国際色豊かなキャストが顔をそろえる。(映画.comより)

 

 

 

 

 「香港国際警察」シリーズ、好きでした。特に、ミシェル・キング(今はミシェル・ヨー)共演の「3」が好きでした。ミシェルのカッコよかったことったらなく、若かった私はすごく感動したのを覚えています。リブートというか派生だったのかもしれませんが、「香港国際警察new police story」も好きでした。若手ニコラス・ツェーが共演で、とても味のある映画に仕上がっていました。子供の空腹に耐えかねて食べ物を万引きしたお父さん。そのお父さんを何度も蹴っていた警官を「おいおい、罪を憎んで人を憎まずだ」といさめていたジャッキーが印象的でした。そしてその後、「どうして僕は・・・」と言ったまだ小さいさっきの子に「人生は生まれついて不公平なんだよ」と諭す姿が記憶に焼き付いています。先進国の映画はどれも「がんばればできる」みたいなものが多くて「そうだろうか」と思いつつも、前向きなことばを信じることを良しとする風潮に我知らず染まっていたのでした。「そうだ!生まれついて不公平なんだ!」とえらく合点したのを覚えています。

 さて、映画です。アクションを卒業する、もう終わりだと言いつつもやっぱりアクションから離れられないジャッキー。いいんです、ファンだって密かに期待しています(笑)。しかし、長く続いた香港国際警察シリーズ。そろそろネタが尽きたのか、お話が荒唐無稽すぎます(笑)。もう・・・と思わんでもなかったのですが、そこは有名なシリーズ、我らがジャッキーが出てきてアクションを披露してしてくれれば、ストーリーはさほど重要ではないのでしょう。

 それにしても、冒頭娘の命を懸けた重要な手術なのに、命令に逆らわず現場に向かうジャッキーに違和感を感じました。一般の仕事と国際警察の仕事は違うのかもしれませんが、いくら代わりがいないからって、上手くいかなければ娘の死に目にも逢えなくなるような重要な手術より、仕事が優先されていいわけはありません。そんなの人権問題です。それとも、香港ではそれが当然なのでしょうか。と言うような、若いころは気にならなかった出だしに無性に腹が立っている自分に驚きながら、しかも、よく見ると、この作品の原題に「香港国際警察」の文字はなかったり。ということは、シリーズの一環ではない?まぁ、今更そんなこと、どうでもいい。ともかく、大方の予想通り、手術はうまくいきません。しかし、話はそこから始まるのです。

 大きなダメージを受けながらも、生き永らえたジャッキー。しかし13年も経ってから、自身の物語が小説として出版され大ヒットします。いったい誰が書いているのだろう、誰に喋ったわけでもないのに。早速調査を始めると、まったく知らない他人も調査しているし、悪人は次々出てくるし、わけがわかりません。摩訶不思議な占い師や超絶マジシャンまで出てくるものですから、ジャッキーもかつての同僚にいろんなことを調べてもらったりしながら、調査を進めます。しかしながら、「ヴォルデモート」そのまんまな兄さんは出てくるわ、ピンチになるたびいろんな能力が開花し「そんなに即効性?」な効き目だわで、かなり優れたコメディでした。

 悪役チームの女性リーダーがカッコよかったんです!ロシア系だったのかな、かなり背の高い美人で、強いんです。彼女がジャッキーとオペラハウスの上で戦うシーンは、この映画の目玉の一つ。全編通してかなり強い女性だったので、実は「彼女が勝たないかな」とひそかに思ってました。もちろん、話が変わっちゃうからあり得ませんけど。

 このシリーズ、まだ来るのかなぁ。ジャッキーも、無理のない程度にアクションを続けてほしいです。お約束のNGシーンも付いてました。楽しめます!

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ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲(Johnny English Strikes Again)

2019年01月04日 16時12分24秒 | 日記

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 「Mr.ビーン」で世界的に知られるイギリスの人気コメディアン、ローワン・アトキンソン主演によるスパイアクションコメディ「ジョニー・イングリッシュ」の7年ぶりとなるシリーズ第3作。大規模なサイバー攻撃によってイギリスの諜報機関「MI7」の現役スパイたちの情報が漏洩してしまい、残された最後の頼みの綱として、隠居状態だったジョニー・イングリッシュが呼び出される。早速、事件を裏で操るハッカーを見つけだそうと任務に就くジョニーだったが、限られたスキルしかなく、アナログ人間な彼にとって、最先端テクノロジーこそが最大の脅威だった。アトキンソンが「007」のジェームズ・ボンドを彷彿させるが、時代遅れで変なおじさんのジョニー・イングリッシュに扮したほか、「007 慰めの報酬」でボンドガールを務めたオルガ・キュリレンコ、イギリスの名女優エマ・トンプソンらが共演した。(映画.comより)

 

 

 

 

 

 さすがイギリス!根っからのコメディ映画を楽しみました。予備知識もな~んにもいりません。ただ、頭を空っぽにして楽しめばいいだけ。あまりにもベタな展開も、ローワン・アトキンソンがやれば嫌味なく笑えるし、本気でおかしい(笑)。しかも、元ボンドガールのオルガ・キュレンコが、美人なのに大真面目にアホなシーンを演じてるし、冒頭本来なら雇われるはずだった(そしてジョニー・イングリッシュに全滅させられる)古参のスパイ3人を超有名俳優が臆せず演じているし、アホすぎる英国首相はエマ・トンプソンだし、みんなようやるわ、って感じです。

 私も、なんだかんだ言ってジョニー・イングリッシュのシリーズは見てきたつもりなんですが、そのストーリーをほとんど覚えてなくて、年月が経った今となっては、「ひょっとして”ラットレース”と勘違いしてるかな」とか、「予告見ただけで見たつもりになってるかも」とか、見たかどうかに自信がないわけです。それで、今回も「話がつながっていたらどうしよう」と不安に思っていたのですが、杞憂でした。これだけでも充分におもしろい。久々に素直に楽しめました。

 とにかく、最初からベタなんです。大事なものを飛ばしてしまう、肝心な時に秘密兵器を使えない、車は途中でガス欠する、船の壁面をも登れる強力な”磁石靴”で船を登っていると、強すぎる磁力に厨房のフォーク・スプーン・刃物が全部壁面にへばりつく、などなど。こんなギャグ、人生も残り少なくなった今だから素直に笑ってるけど、人生の一時期には受け入れられなかったこともあったなぁ、と思うほど。

 薬を間違って飲んでしまい(なんで全然目的の違う薬を似た容器に入れるんだ!)「バカ歩き省」も真っ青なダンスを披露したり、同じバーでカクテルを飲んだら、飾りの傘が顔にへばりついたり。どうやったらあんなにへばりつくのかな。さすがプロ!ローワン・アトキンソンが還暦を過ぎてるなんて、信じられません。

 一緒にボケてる同僚の俳優もすごい!私、知らなかったけれど、イギリスでは有名な俳優さんなんでしょうね。マジおもしろかったので、個人的には「これからも見続けよう」と思いました。ちなみに、冒頭で死んじゃう有名俳優3人は、チャールズ・ダンス、マイケル・ガンボン、エドワード・フォックスです。皆さん、楽しみましょう!

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