Netflixオリジナルシリーズ「ザ・クラウン」でチャールズ皇太子の妻カミラ夫人役を演じ、テレビシリーズ「キリング・イヴ Killing Eve」では製作総指揮や脚本を担当するなど、俳優・クリエイターとして幅広く活躍するエメラルド・フェネルが、自身のオリジナル脚本でメガホンをとった長編映画監督デビュー作。ごく平凡な生活を送っているかに見える女性キャシー。実はとてつもなく切れ者でクレバーな彼女には、周囲の知らないもうひとつの顔があり、夜ごと外出する謎めいた行動の裏には、ある目的があった。明るい未来を約束された若い女性(=プロミシング・ヤング・ウーマン)だと誰もが信じていた主人公キャシーが、ある不可解な事件によって約束された未来をふいに奪われたことから、復讐を企てる姿を描く。主人公キャシーを「17歳の肖像」「華麗なるギャツビー」のキャリー・マリガンが演じ、「スキャンダル」「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」や「スーサイド・スクワッド」で知られる女優マーゴット・ロビーが製作を務めている。2021年・第93回アカデミー賞で作品、監督、主演女優など5部門にノミネートされ、脚本賞を受賞した。(映画.comより)
<2021年7月22日 劇場鑑賞>
結構評判良かったし、キャリー・マリガンも好きだったので、鑑賞。しかし、これは私個人に関してだけの意見ですが、イマイチでした。あんまり共感できないというか。ものすごくどうでもいいことを書くと、まだ若いのに、巷に出回っている”ストロー吸ってる”画像の口の周りの皺!おばあさんみたい。若い頃からファンだった身としては、かなりショックでした。(ショックすぎてここにその画像を挙げるのをためらってしまった)
これは実話なのかな。酔った勢いとノリで女性をレイプしてしまった男たち、そこにいたのに阻止しなかった女性、優秀な大学ゆえに(そして張本人の男子学生が良家のボンで優秀というよくある設定)事件を表ざたにしなかった大人たち。普段から、よく酔いつぶれていた女性の素行も悪い、という社会的慣習。ここまでは昔からあった話です。しかし、YouTubeやSNS花盛りの現在では、ここに”撮影動画”が加わります。一度出回ってしまうと一巻の終わり。もちろん、男性も映っていれば両刃の剣ですが、いかんせん世の中は女性に対してのほうが視線が厳しい。昔から「据え膳食わぬは男の恥」という通りです。いや、据え膳ではないですけどね。
そんないきさつで自殺した親友のショックから立ち直れないキャリー・マリガンは、夜な夜な泥酔女性のふりをして男を誘い、いざコトに及ぼうとしたらシラフであることを明かし懲らしめる、そんなことを繰り返しています。しかし、これは危険ですよね。映画ではビビった男が「ごめんなさい」と言う、みたいな展開になってましたが、相手が逆切れしたらどうするんですか?構うものか、と力づくで襲ってきたどうするのですか?個人的には「なんでこんなことしてるんだろう」と思いました。しかももう何年も。近所で繰り返してたら、顔割れないのかな、とも思いました。
親友に関しては、そりゃ男たちや笑い飛ばしていた女性が悪い。もちろんそうなんですが、長年女をやってきた身から言わせてもらうと、やっぱり自分の身を守るのは最終的には自分しかないんですよ。男女は平等であるべきだし、自由であるべきだけれど、やっぱり気を付けるに越したことはないのです。日本でも、少し前に”押尾”という男前の俳優が「ヤクやりまくりパーティ」みたいなことをやってて、吸引しすぎた若い女性が倒れているのに放置し、死なせた事件がありましたね。救急車を呼べば済んだことです。でも、バレるのが怖くてためらったのでしたね。人の命が掛かっているのに、その重要性がわからないような奴らとツルんじゃいけません。
で、映画です。ラストはそれなりに納得できる展開となりますが、キャリー・マリガン、ツメが甘かったですね~。少し残念でした。でも、こういう事件、なくならないんでしょうね・・・。