徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

瓦礫の長崎に立つ少女

2008-08-03 00:17:12 | テレビ
 1945年8月9日、長崎に原爆が投下されてから3ヵ月後の瓦礫の中に立つ少年少女たちを撮った16ミリフィルムのひとコマである。今夜テレビ朝日系列で放送された「原爆 63年目の真実」というドキュメンタリー番組の中で写し出された。アメリカ兵が向けるカメラに健気に微笑む姉弟の姿が強烈な印象を残した。撮影したのはアメリカ戦略爆撃調査団のダニエル・マクガバン中尉。約16分のこのカラーフィルムは米政府が被爆地の悲惨な状況を戦後長い間封印してきたため数年前に発見されたものだそうだ。番組の中でこの姉弟の身元と今も存命であることが判明するのだが、リポーターの石原さとみの前に、この微笑をうかべる少女が腰の曲がった老婆となって表れたシーンでは、この女性の、ひいては被爆者たちの63年間の人生を思い、涙がとまらなかった。