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仏教ライフを考える西原祐治のブログです

脳は、なぜあなたをだますのか②

2017年06月20日 | 日記
『脳は、なぜあなたをだますのか: 知覚心理学入門』 (ちくま新書・2016/8/4妹尾 武治著)の続きです。

次は、アンカリング効果についてです。ネットからの引用です。アンカリング効果とは、最初もしくは同時に提示された特定の特徴や数値(価格)、情報が印象に強く残ってしまい、意思決定や判断に影響をおよぼす傾向のこと。
ヒトは、情報が十分にそろっていない場合に、特定の特徴や情報の断片を重視しすぎる傾向にあります。このヒトの心理の特徴をうまく活用しているのが、アンカリング効果です。
購買における意思決定の場面では、最初に価値判断のおおよその基準を設定して、その後の判断を調整します。
価値判断基準を設定するための情報が十分に無い状況では、最初に着目した情報や数値のために判断基準にバイアスがかる傾向のことです。

本から引用してみます。

「00個まで!」というアンカリング
 スーパーなどで見かける「お一人様四個まで!」といった宣伝である。スーパーで「食品用ラップフィルム値下げ中、お一人様四個まで」という宣伝を見たあなたは、無意識のうちに「みんな四つくらい買うのだろう」のである。お一人様五個までなら、五がアンカーとなり、あなたは五個買ってしまうのだ。
 このストーリーを実験した研究者がいた。消費者行動の科学的検証で世界的に有名な、ブライアン・ワンシンク教授らの論文である。(1998年)。
ワンシンクは、アメリカ、アイオワ州のスーシティに実際に存在する二つのスーパーで、特売のキャンペルスーブを実際に販売した。
 当時のアメリカでキャンベルスープの正規価桁は89セントだったが、特売品として79セントで売りだした。そして、売り出しのコピーに三条件を設定した。「お一人様四個まで!」「お一人様12個まで!」そして「お一人様お好きなだけ!」という三つのコピーを別々の日に付けて販売した。販売したのは、特売が実際に出やすい時間の午後八時から九時の間であった。三夜連続でコピーを変えて実験を行い、三店舗の売り上げを平均して結果を求めた。
 その結果。「お好きなだけ!」条件ではトータルで73缶売り上げた。「四個まで!」条利では。それが106個までに大幅に伸びた。さらに「12個まで!」条件ではなんと188缶という驚きの売り上げをたたき出した。つまり、12個までという極端に大きい数であっても、それがアンカリング効果を産み出しうるのである。
…「お好きなだけ!」条件では、一から四個までに、緩やかなどピークがあるが、個数に特別な山がある訳ではない。これが「四個まで!」条件になると、四個買う人が圧倒的に多くなるのである。最後に「12個まで!」条件では、購買数に特定のピーク自体は存在しないが、全体として多く買う人がたくさん現れた。「一二個」という数字になると、さすがに12個買う人が増えるわけではないが、「そこまでは買ってもいい」というアンカリング効果が働いたのである。(以上)

オモシロものです。
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