『脳は、なぜあなたをだますのか: 知覚心理学入門』 (ちくま新書・2016/8/4妹尾 武治著)を興味深く読みました。
内容(「BOOK」データベースより)
どんなに報道されても「オレオレ詐欺」は後をたたず、マインドコントロールが犯罪につながる事件が起こり、手品にも繰り返しだまされる。これらはすべて、あなたの脳があなた自身を裏切るからである。「ベクション」という視覚による錯覚現象を入口に、心理学者である著者が、この仕組みを楽しく解説する。知覚心理学、行動経済学、脳科学の最新研究もわかる。 (以上)
説教で良く布教使が、反応のない聴取に向かって首を振ることを、よく指示します。あれは理にかなっているようです。上記の本に次のようにあります。
“他人をマインドコントロールするといきは、首を縦に振らせること”ということです。
以下本からの抜粋です。
心理学では、非常にシンプルでかつ効果が高い方法、ある種のマインドコントロールの手法が実験で実証されている。
それは、聞き手に首を機械的にでも上下に振らせるという方法だ。首を上下に振らせると、聞き手は無意識に話し手に賛同する気持ちになる。反対に首を左右に後らせながら話を聞いてもらうと、聞き手は無意識のうちに、話し手に反対の気分をいだいてしまうのである。
この現象を実験で確かめた結果を、アルバータ大のゲーリー・ウェルズと、ミズーリ大のジチャード・ペティが1980年に発表している。
被験者七三名は、ヘッドホンの性能チェックというカバースト-リー(実験目的を隠すための嘘の目的)を与えて、ヘッドホンで音楽と実験者が制作した偽のラジオ番組を聞いでもらった。
ヘッドホンから、はじめは音楽が流れ、途中で実験者が制作した偽のラジオ番組が始まる。その番組はローカル情報番組であり、その中で、コメンテーターは、学生達か実際に通っていた、アルバータ大学の授業料を上げるべきか、下げるべきかのいずれかの主張を行った。
授業料を上げるという条件では、コメンテーターは750ドルまで上げるべきだと主張し、下げるという条件では400ドルまで下げるべきだと主張する。一人の被験者は、いずれか一方の条件にしか参加せず、首を縦、あるいは横、首振りなしの状態を保つ。その後、被験者はヘッドホンを外して、質問紙に沿って質悶に答えてもらった。ヘッドホンによる音質の調査というカバーストーリーを完遂させるため。まずヘッドホンの性能の主観評価を行ってもらった。その後、先ほどのコメンテーターの意見にどの程度賛成するかについて答えでもらい。各人が思うアルバータ大学の理想的な授業料はいくらかについて具体的に金額を答えてもらった。
その桔果、授業料を750ドルまで上げるべきというコメンテーターの主張を聞かされた破験者では、首を振らなかった条件で理想的な授業料として被験者が回答した金額は平均582ドルだった。首を上下に振る条件では646ドル、首を左右に振る条件では467ドルとなった。一方、授業料を400ドルまで下げるべきという主張を聞かされた被験者では、首を振らなかった条件では、理想的な授業料は平均582ドル、首を上下に振る条件では、646ドル、首を左右に振る条件では489ドルとなった。
750$まで上げる 400$まで下げる
首振り無し 582 412
首を上下 646 401
首を左右 467 489
つまり、首を上下に振ると、コメンテーターの主張に同調する方向の反応が得られ、首を左右に振ると、主張に反対する力向の反応が得られたのである。首を振らない条件では、上下と左右に振る条件のちょうど中間程度の値が得られた。(以上)
布教使が首を縦に振ることを指示しることは、理にかなったやり方だということです。(続く)
内容(「BOOK」データベースより)
どんなに報道されても「オレオレ詐欺」は後をたたず、マインドコントロールが犯罪につながる事件が起こり、手品にも繰り返しだまされる。これらはすべて、あなたの脳があなた自身を裏切るからである。「ベクション」という視覚による錯覚現象を入口に、心理学者である著者が、この仕組みを楽しく解説する。知覚心理学、行動経済学、脳科学の最新研究もわかる。 (以上)
説教で良く布教使が、反応のない聴取に向かって首を振ることを、よく指示します。あれは理にかなっているようです。上記の本に次のようにあります。
“他人をマインドコントロールするといきは、首を縦に振らせること”ということです。
以下本からの抜粋です。
心理学では、非常にシンプルでかつ効果が高い方法、ある種のマインドコントロールの手法が実験で実証されている。
それは、聞き手に首を機械的にでも上下に振らせるという方法だ。首を上下に振らせると、聞き手は無意識に話し手に賛同する気持ちになる。反対に首を左右に後らせながら話を聞いてもらうと、聞き手は無意識のうちに、話し手に反対の気分をいだいてしまうのである。
この現象を実験で確かめた結果を、アルバータ大のゲーリー・ウェルズと、ミズーリ大のジチャード・ペティが1980年に発表している。
被験者七三名は、ヘッドホンの性能チェックというカバースト-リー(実験目的を隠すための嘘の目的)を与えて、ヘッドホンで音楽と実験者が制作した偽のラジオ番組を聞いでもらった。
ヘッドホンから、はじめは音楽が流れ、途中で実験者が制作した偽のラジオ番組が始まる。その番組はローカル情報番組であり、その中で、コメンテーターは、学生達か実際に通っていた、アルバータ大学の授業料を上げるべきか、下げるべきかのいずれかの主張を行った。
授業料を上げるという条件では、コメンテーターは750ドルまで上げるべきだと主張し、下げるという条件では400ドルまで下げるべきだと主張する。一人の被験者は、いずれか一方の条件にしか参加せず、首を縦、あるいは横、首振りなしの状態を保つ。その後、被験者はヘッドホンを外して、質問紙に沿って質悶に答えてもらった。ヘッドホンによる音質の調査というカバーストーリーを完遂させるため。まずヘッドホンの性能の主観評価を行ってもらった。その後、先ほどのコメンテーターの意見にどの程度賛成するかについて答えでもらい。各人が思うアルバータ大学の理想的な授業料はいくらかについて具体的に金額を答えてもらった。
その桔果、授業料を750ドルまで上げるべきというコメンテーターの主張を聞かされた破験者では、首を振らなかった条件で理想的な授業料として被験者が回答した金額は平均582ドルだった。首を上下に振る条件では646ドル、首を左右に振る条件では467ドルとなった。一方、授業料を400ドルまで下げるべきという主張を聞かされた被験者では、首を振らなかった条件では、理想的な授業料は平均582ドル、首を上下に振る条件では、646ドル、首を左右に振る条件では489ドルとなった。
750$まで上げる 400$まで下げる
首振り無し 582 412
首を上下 646 401
首を左右 467 489
つまり、首を上下に振ると、コメンテーターの主張に同調する方向の反応が得られ、首を左右に振ると、主張に反対する力向の反応が得られたのである。首を振らない条件では、上下と左右に振る条件のちょうど中間程度の値が得られた。(以上)
布教使が首を縦に振ることを指示しることは、理にかなったやり方だということです。(続く)
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