銀河夜想曲   ~Fantastic Ballades~

月が蒼く囁くと、人はいつしか海に浮かぶ舟に揺られ、
そして彼方、海原ワインのコルクに触れるを夢見、また、眠りにつく……

雪の中で

2015年02月06日 01時54分51秒 | いわさきちひろ、その人と作品
小さな花びらのような雪の子たち
いつから降っていたの?
さっきから
わたしの鼻先をくすぐる



とてもひんやりするけれど
その瞬間
何かあたたかなものが
心の中を駆け巡るの



ふしぎね
ふしぎ



わたしの手袋も綿帽子も
遠い遠い
雪の記憶
きっと
誰かのこだまが呼び覚ましたのね



わたしはいつからここにいて
いつまで
ここにいられるかしら



ふしぎね
ふしぎよ



遠いどこかの空に手を伸ばせたら
またわたしの心をくすぐって



前髪またたいて夢見られたら
またわたしの命の灯火となって



雪よ
恋しい雪のささめきよ

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