銀河夜想曲   ~Fantastic Ballades~

月が蒼く囁くと、人はいつしか海に浮かぶ舟に揺られ、
そして彼方、海原ワインのコルクに触れるを夢見、また、眠りにつく……

ヴィルサラーゼ(1975年)

2015年03月30日 00時25分46秒 | クラシック音楽
1975年、今から40年前のヴィルサラーゼの演奏動画。

Haydn - Piano Concerto in D major (Hob.XVIII:11), 2nd movement
Mozart - Rondo in A minor, K. 511
Shostakovich - Prelude & Fugue in D-flat major, Op. 87, No. 15
Schumann - Carnaval, Op. 9


1942年9月14日生まれだから、この時は32歳か33歳。非常に貴重な映像。
モーツァルトのロンドを弾いている時の表情が、特にいい。




2015年03月26日 01時51分03秒 | 散文(覚書)
1年前のことを思い出すと
つい昨日だったと叫んでしまう

10年前のことを思い出すと
懐かしさがじんわりこみ上げる 

20年前のことを思い出すと
あの頃に帰りたいとしんみり思う

50年前のことを想ってみると
セピア色のカーテンが舞っている

100年前のことを想ってみると
酔い覚めの水で再び酩酊する

1000年前のことを夢見てみると
胸の内に星の瞬きが聴こえてくる

10000年前のことを夢見てみると
どんな数式も宙へとねじれこむ



1秒前のすべては
もうここにはいない
巨きなものに根こそぎ拐われる陽炎か
遠雷の後をひたすらに追う幻影となって
どこぞの記憶の糸に
ただ縋るだけ

彷徨うのであれば
忘却の彼方のまた彼方

戻らぬことは厳然たる摂理
それでもいつか帰ってくることがあるのなら
どうぞ花を手向けて
巡る涙を枯らさぬように




ナウシカという人

2015年03月25日 12時31分51秒 | 宮崎駿、その人と作品
 『風の谷のナウシカ 』~『鳥の人』
You Tubeにupされたこの動画、映像の編集が非常に素晴らしい。
『ナウシカ』という作品を愛しているのが、とてもよく伝わってくる。



宮崎駿作品の中で何が1番好きかよく聞かれるが、順番は付けない。あえて付けない事にしている。
ただ、やはり『ナウシカ』は原作漫画も含め特別な作品。ナウシカこそ、実在して欲しい人物だからかもしれない。
もし今どこかに彼女がいるのなら……昼夜を問わず話を交わしたい、と。



鳥の人『ナウシカ組曲』より ~エレクトーン演奏~

Nausicaä of the Valley of the Wind ~『久石譲 in 武道館 宮崎アニメと共に歩んだ25年間』より~


以前twitterにも書いたが、『もののけ姫』におけるアシタカとサン。彼等の間にできた子どもの、ずっとずっと先の子どもがナウシカかもしれない、と夢想してやまない。きっと、いや、必ずやそうなのだろうと、自分の中では確信に近い思いでいる。

アシタカとサン………そうして生まれた子がナウシカ…





僕たちは

2015年03月25日 03時01分54秒 | 散文(覚書)
横一列に手をつないだ僕たちは
一体どこに行くんだろう

丘の向こうに沈んでいく太陽の炎は
ゆらゆら揺れる僕たちの影に向かって
一体何と言っているんだろう

横一列に手をつないだはずの僕たちの心は
一体どうして離れてしまったのだろう

丘の向こうに消え去った太陽よ
一体いつまで僕たちはここにいていいのだろう

横一列に手の温もりを確かめ合う僕たちは
一体いつになったら目を覚ましますか

星々よりも低く鎮座する三日月は
すやすや揺れる僕たちの幻に
一体何を見出しているのだろう




鈍色に光る夜の雲間から
そうっと僕たちは招かれて
横一列になって手をつなぎます

いつになったら優しい人になれますか
いつになったら勇ましい人になれますか
大きな心は持てますか
気高い志は持てますか

一体
いつになったら僕たちは一緒になれますか
一体
いつまで待ったら太陽は生まれますか




横一列になって僕たちは
雲間をまたぎ
かの太陽を迎えに行きます




無題

2015年03月10日 23時35分39秒 | 散文(覚書)
タバコを畳に押し潰す
どうか今だけ
あなたの心でいさせて下さい

嘘は一途に蜃気楼
今もなお
残飯の如きこの胸を燻らせる

追憶断ち切れ雄カマキリ
あぁ今や
焦げた畳の穴へと横たわらせて下さい

タバコを畳に押し潰す
どうか今だけ
あなたの心を鎌の刃先に