銀河夜想曲   ~Fantastic Ballades~

月が蒼く囁くと、人はいつしか海に浮かぶ舟に揺られ、
そして彼方、海原ワインのコルクに触れるを夢見、また、眠りにつく……

シューリヒト / 1956年ニューヨーク国連ライヴ

2009年11月25日 19時31分22秒 | クラシック音楽
ベートーヴェン:エグモント序曲
モーツァルト:交響曲第35番 “ ハフナー ”
ベートーヴェン:交響曲第7番
メンデルスゾーン: “ 真夏の夜の夢 ” からスケルツォ 

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1956年12月10日 ライヴ録音(国連会議場人権の日記念コンサート)



以前ARCHIPHONからARC-4.0として発売されていた演奏が、この復刻版との事。

1曲目のエグモント序曲もなかなか良いのだが、次の “ ハフナー ” でのテンションの高さが何と言っても凄い。両端楽章での、ウィーン・フィルのサウンドの厚みにも圧倒される。

ベートーヴェンの7番では、冒頭から気迫が漲っている。全楽章通して第1楽章が一等素晴らしく感じられたが、3分40秒辺りからのフルートとオケとの掛け合いが面白い。ここだけ、急にゆったりとした演奏になるのだ。それが過ぎると、また思い出したかのようにシューリヒトらしい推進力が甦る。
第4楽章は予想に反して比較的大人しいが、コーダに入ると爆発する。

音質は、販売店の推薦文にあったように確かにデッドだが、充分聴ける範疇のもの。むしろこの音の生々しさが、シューリヒトの剥き出しの感情を露にするのに功を奏している。
ただ、第7番だけはMEMORIES(MR2061)と同じ演奏。どちらの方が音質が良いのか、ベト7好きとしては気になるところである。



Archipel Records / ARPCD0352

無題

2009年11月21日 18時57分59秒 | 散文(覚書)
魂の奥底へゆっくりと沈んでいきながら、遥か頭上に聳える蒼穹を仰ぎ見て。群青の、大夜天に抱かれる。

そこに瞬く星々を手繰り寄せた遠き日々。産声は、心耳に木霊して。



胸に溢れる光の束よ。あらゆる感情を焦がす熱き涙よ。

その懐かしさをしみじみと想い出す時、私達は宇宙の風に乗る。

遠く、遠く、どこまでも遠くへ……。