銀河夜想曲   ~Fantastic Ballades~

月が蒼く囁くと、人はいつしか海に浮かぶ舟に揺られ、
そして彼方、海原ワインのコルクに触れるを夢見、また、眠りにつく……

“ 魔女の宅急便 ” より~ “ 海の見える街 ” ~ “ 風の丘 ” ~ “ めぐる季節 ” ~

2007年09月15日 22時16分50秒 | 宮崎駿、その人と作品
映画 “ 魔女の宅急便 ” では松任谷由美(荒井由美)の “ ルージュの伝言 ” 及び “ やさしさに包まれたなら ” の2曲が印象深いが、この作品を色付けるという意味合いで(例えるならキキの赤いリボンのように)重要な楽曲が他にもある。以下、試聴が可能。



サウンド・トラックより

第3曲 “ 海の見える街 ”


イメージ・アルバムより

第6曲 “ 風の丘 ”


ヴォーカル・アルバムより

第1曲 “ めぐる季節 ”



言うまでもなく、以上3曲は題名こそ違えど同じメロディー・ラインの曲。アレンジされて(楽器編成が異なって)いるか、歌詞が付けられて歌われているかの違いで、これだけ印象が変わるのである。
映画本編で流れているのは “ 海の見える街 ” のみだが、“ 風の丘 ” の0分10秒~同28秒で聴かれるピチカート部分が僕はたまらなく好きで、これまで一体幾度聴いたか分からない。また “ めぐる季節 ” では、“ ラピュタ ” 及び “ トトロ ” で歌声を披露していた井上あずみが、キキの(延いてはあらゆる少女にも当てはまるであろう)切ない心情を、映画そのものからは少し距離を保った形(CD)で優しく投げ掛けているのが何とも心憎い。無論、歌詞は後付けによるものだが、この短い楽曲の中に上手く四季を織り込んだと思う。
ちなみにハイテックシリーズにもイメージ・アルバムと同名の “ 風の丘 ” が収録されているが、こちらのアレンジはあまり好きではない。

You Tube で見付けた、映像編集がなかなか巧みだと思われる “ めぐる季節 ” に接していると、キキの心のアルバムを見ているようで、また劇場初公開年(1989年)当時から現在に至る自分の月日を情感豊かな波のように思い返させてくれるようで、実に感慨深い。




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4 コメント

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Unknown (夜毎屋)
2007-09-16 13:44:39
懐かしいですね~「魔女宅」
夜毎屋はサントラ1曲目の「晴れた日に」が好きかな?
まだ小学生だった娘にジジのぬいぐるみを買ってやったこともありました。
毎回思うんですが、ジブリの美術は素晴らしいですよね。
ヴォーカルアルバムのジャケットに使われているイラストのジグゾーパズル、娘と一緒にやりましたよ!
けっこう大変だったです^^;
夜毎屋さんへ (ショパンⅢ世)
2007-09-16 15:51:54
>毎回思うんですが、ジブリの美術は素晴らしいですよね。

過日、東京都現代美術館で開催されている男鹿和雄展に行って来ました。原画はどれもこれも緻密さを極めていて、特に “ 魔女宅 ” 冒頭の、キキの家を一望するカットの絵では溜息が出ました☆


>ヴォーカルアルバムのジャケット

よく見ると骸骨が描かれていて、ちょっとシュールだったりもするんですが、僕もこの絵はとても好きです。
大きくて分厚い本を膝に抱え、遠くを見詰めているキキ…。空を飛ぶ以外の魔法の勉強をしつつ(お母さんにそれとなく強要されながら?)も、途方に暮れているのかな、なんて想像してしまいます(笑)。
うちにもジジがいました! (ciapooh)
2007-09-16 16:38:21
 このお話しの舞台となった街は、とある北イタリアの港街だそうですね。
 登場人物の一人、ウルスラさんというのはイタリア女性の名としては
 ポピュラーなものですが、英語読みだと『アーシュラ』です。
 『ゲド戦記』の作者ですね。 今ショパンⅢさんの紹介して
くださったイメージアルバムを見て気が付きました。
 イタリアでも、ジブリ作品はとても人気があるそうです。
ciapoohさんへ (ショパンⅢ世)
2007-09-16 19:47:41
>ウルスラさんというのは、英語読みだと『アーシュラ』です。

“ ゲド戦記 ” の本を初めて手にした時、僕もこの事に気付きました。なるほど、と思いましたね(笑)。
他にも、宮崎駿作品の登場人物たちの名前には色々と秘密がありまして……いつかこのブログでその件について書くかもしれません。


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