日々思うこと

日常と、
日常につながるもの。

「公職選挙法に関するご注意」

2007-07-20 | 今日の出来事。(社会編)

…という注意書きが、いつの間にか編集画面に出るようになったのね。
でも、記事の紹介くらいならいいかな?


不可解な日本メディアの安倍批判

 ≪日本経済は悪化?≫

 7月の最初の10日を東京で過ごした私は、日本のメディアの多くが安倍内閣に否定的な見解を示しているのを知り、驚いた。もし、私が日本のことをよく知らなかったら日本経済がきわめて悪い状態にあるからに違いない、あるいは日本にとって通常最も重要な国内問題である経済と、外交問題での日米関係の処理を安倍首相が誤ったからに違いない、と思っただろう。

 しかし、これら経済、外交などの面で安倍内閣はうまくやっているように思える。日本経済は劇的ではないにしても堅調な成長を続けており、株式市場も上向きだ。米国で聞いたように、私は日本でも超富裕層と一般庶民の間の格差があまりにも大きく、より大きくなってきているとの不満の声を聞いた。グローバリゼーションは日本や他の先進国で超富裕層を生みだしつつあるようだが、中流層もなお、うまくやっているようにみえる。ほとんどの日本人が自身を中流だと考えているのは、いうまでもない。・・・(以下略)

 ≪安全保障への脅威≫

 小泉前首相と安倍首相が十分に理解していることは、日本が北朝鮮によって容易ならぬ安全保障上の脅威に直面し、かつ膨張を続ける不透明な中国の軍事力という現実に直面している事実なのだ。日本は核武装した狂人や中国人民解放軍に単独では立ち向かうことはできないのだ。

 小泉前首相は、靖国参拝と、それゆえ日本と中国、韓国との関係を不必要に損なってしまったと批判された。私は、日本の首相には靖国に参拝する権利があり、中国や韓国は政治的動機のみで靖国参拝を批判していると考えるが、安倍首相は北京とソウルへの訪問によって、日中、日韓関係を改善したようだ。さらに安倍首相は、日豪共同宣言に署名することで、両国の安全保障協力を強化した。

 だから、私はなぜ日本のメディアが安倍政権をお粗末だと論じるのか、不思議に思っている。もちろん、私は安倍内閣の3人の閣僚が辞任(1人は自殺)したことを知っている。どの場合も、私は適材が任命されたと信じる。しかし、ひとたび問題が起きると、いかに大臣としての能力があったとしても、個人的な問題が職務遂行を不可能にしたことを熟慮した後、更迭されたのである。


 ≪成功ゆえの苦しみ≫

 久間防衛相の辞任は、私が東京にいるときに起きた。しかし、これまでと同様、安倍首相は早まったり、感情的になったりせず、慎重に公正に行動した。そして、安倍首相は辞任を受容する時だと判断したとき、非常に有能な小池百合子氏を後任に選んだ。

 私は小池氏がアラビア語や英語を流暢(りゅうちょう)に話すというだけの理由で「有能だ」と言うわけではない。彼女が国家安全保障の専門家で、十分な政治的指導力を発揮していたから「有能」と言うのである。

 私は米国テネシー州の我が家に戻り、中高年の人々に日米関係を教えている。学生の1人が私に尋ねた。日本の女性は、今も男性と平等の社会的地位を与えられていないのか、と。私はアメリカにはいまだかつて女性の国防相がいたことはないと答えた。

 東京を去るにあたっての私の結論は、安倍首相はこれまでの成功ゆえに苦しんでいるということである。彼は国内経済と外交政策という膨大で重要な問題を非常にうまく処理してきたので、彼を批判する他の理由を見つけるしかないメディアもあるのだ。

 年金問題は一過性というより永続的な管理の問題であり、安倍首相はなんとか解決しようとしている。しかし、2001年以来の日本政治の成功に苛立(いらだ)っているメディアもあって、それらは安倍首相の行動のことごとくを失敗とみなすのに忙しいのだ。


大臣の頬のバンソーコーにまで難癖をつけるようなヒステリックさにはうんざりしていたので、たまにこういうクールな論を読むとホッとする…
なんでもそうだけど、「あらさがし」ばかりしてると評価すべきところを看過してしまうという、大きな過ちを犯すことになる。
もちろん、それは逆も言えるけれど…

ところで、ネット上などで個人が政治についてあれこれ言っている記事をたくさん見るが、「ヒステリックかどうか」を見分ける簡単な方法がある。
記事の中にある、ただの印象や感情(特に意味のない罵倒語)の語を消してみるのだ。
それで、その記事が「本当に中身のある記事かどうか」がわかる。
中には、それをやると残りは何もなくなってしまうような記事もある…全くやれやれ、だ。

(ところで公職選挙法…大丈夫だよね?^^;)


久間防衛相の発言

2007-07-02 | 今日の出来事。(社会編)
久間防衛相、講演で「原爆投下、しょうがない」(朝日新聞) - goo ニュース

 久間防衛相(衆院長崎2区)は30日、千葉県柏市の麗沢大学で講演し、1945年8月に米軍が日本に原爆を投下したことについて「原爆を落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今、しょうがないなと思っている」と述べた。原爆投下を正当化する発言とも受け取られかねず、野党が久間氏の罷免を求める動きを見せるなど波紋が広がっている。久間氏は「我が国の防衛について」と題した講演で、東西冷戦下で米国と安全保障条約締結を選択した日本の防衛政策の正当性を説明する際、原爆投下に言及した。

・・・まずは、一部マスコミに苦言。

「原爆投下を正当化する発言とも受け取られかねず」…って煽ってどうする!
「原爆投下を正当化」って日本語としておかしいでしょう。アメリカ人が言ったのならともかく…(投下したのはアメリカなんだから。)
つまり、マスコミがそういうおかしな印象をなすりつけようとしない限り、そういう理解にはならないはずなのだ。そこのところよろしく。


・・・その上で、久間氏に苦言。

たとえば、
最後に犯した犯罪で足がつき、結果連続殺人犯を逮捕することができた。
こういうことがあったとしよう。
このとき、最後の事件の犠牲者の遺族に向かって「犯人を逮捕できたんだから、しかたなかったのだ」と言える人がいるだろうか。
「連続殺人犯を逮捕する手がかりとなった」ことと、「理不尽な犯罪で家族を奪われる」ことは、全く別のことだ。

そのくらいの区別もつかないのだろうか。結果論で過去の事件を「価値付け」られたら、たまったものではない。


少し話は違うが、こんなことを思い出した。

以前、教育掲示板の中で
学校で、「いい経験だった」と思う経験をたくさんさせてあげたい、という話をしていたときに
「学校でやった登山も運動会も、もう二度とやりたくないことばかりだった」
という反論を受けたことがあった。

「いい経験」は、必ずしも「もう一度やりたい経験」ではない。
過去に私も流産という大きな経験をした。
今振り返れば、それらは私の考え方を大きく変えてくれる「転換点」になった。そのことには感謝している。
しかし、「もう一度経験したい」わけではないし、
第三者に「流産してよかったですね」とか、「しかたなかったこと」などと言われる筋合いもない。


無用な不安は不要。

2007-05-16 | 今日の出来事。(社会編)

少年の親殺害が急増 家族消去したい衝動か(朝日新聞) - goo ニュース

 未成年者による親の殺害や未遂事件はこの1、2年、急に目立つようになってきた。警察庁のまとめでは、刑事処分対象になる14歳以上の子どもによる実父母の殺害(未遂など含む)は97~04年までは年3~9件で1けただったが、05年に17件に急増。06年分は集計中だが、2年連続で2けたに上りそうだ。親への単純な憎しみをもとにしたものより、自分の居場所を取り戻そうと家族や家庭を消し去ろうとする衝動が目立つとの指摘もある。


また衝撃的な母親殺しの事件が起きました。詳しくはわかりませんが、精神に何らかの異常があった可能性が高いようです。


私が一言“注釈”を付け加えたくなったのは、事件そのものではなく記事についてです。

誰しも「犯罪が急増した」と聞けば、不安な気持ちになります。
ところで、「急増」という言葉は「急激に増える」という意味ですね。(そんなこと知ってるって?)

私は以前見つけたこんな記事を思い出しました。
(以下一部引用)

>Date: 2006/05/01 20:53:43 JST

>Subject: [AML 6906] 「天皇制を廃止する会」を作りました

>「天皇制を廃止する会」を作りました。
>作ったばかりなので、私以外まだ誰も参加者がいません。
>よかったら参加してください。

>Date: 2006/05/02 12:32:57 JST

>Subject: [AML 6921] 天廃会に三名が参加

>このほど立ち上げた「天皇制を廃止する会」(天廃会)に早や三名の方>が参加してくれました。


 わずか15時間39分で参加者が四倍増という、すさまじい勢い。

 このペースが続けば、十日足らずでこの国の全国民が天廃会に参じるのも夢ではありません。


…1名→4名。
確かに「4倍増」ではありますが、これが脅威なのかどうかは…^^;

ちなみにココ(Peace Powers!)、最初に見つけたときはのけぞりました…(その頃はまだ「ネタ」とか「釣り」とかの存在を知らなかったので。)
いやぁ、ある意味スゴイの一言です。興味のある方は他のエントリもぜひ読んでみてください。



さてさて、記事に戻りますが、
確かに「97~04年までは年3~9件で1けただったが、05年に17件に急増」と聞けばこりゃ一大事!という気にもなるんですが、私なんかは「実数に対しては微々たる割合」であることを考えて、まずは
「チョット待てよ。」
と思うわけです。

それでも「小さな数字の上下でも気になる!」という方は、「少年犯罪データベース」に「親殺し統計グラフ」がまとめてありますのでご覧ください。
大騒ぎするほどのことではないのがお分かりかと思います。
そうそう、95年からの数値は「未遂なども含んでいる」というところもミソですね。


それにしても、一番イヤなのは、
この手の話から識者ぶった人が
「今の若者には居場所がない」
とか
「ゲームの弊害で現実をリセットできると思っている若者が増えた

などと言い出すことです。
そりゃあそういう若者もゼロとは言えないでしょうが、大多数はそうではないことを踏まえた上での分析をお願いしたいです。

ところで、この手の危機感を煽るような取り上げ方は、Aさんに限らずどこの新聞でもやっているので、記事を読むときには無用な不安感ばかりが増さないようにする注意が必要です。


…でも、個人的な最大の関心事…

>06年分は集計中だが、2年連続で2けたに上りそうだ。

本当にそうなんでしょうね?!
「いいかげんなコト言いっぱなし」だけはカンベンして!!
(まさかとは思うけど、二桁にするために「未遂」の解釈を大きくして水増ししたりするなヨ!!)


過去を顧みて自らを省みる

2007-04-10 | 今日の出来事。(社会編)
「そんな認識だと心配」 井戸・兵庫県知事が石原氏批判(朝日新聞) - goo ニュース

 東京都知事選で3選を果たした石原慎太郎知事が8日夜の会見で「神戸の地震の時なんかは、(自衛隊の派遣を要請する)首長の判断が遅かったから、2000人余計に亡くなった」と発言した問題で、兵庫県の井戸敏三知事は9日の定例会見で、「失礼な発言だ」と批判した。
井戸知事は阪神大震災について「明け方の突発的な上下動が激しい地震で、多くの犠牲者が圧死だった。公的救済が入る前に、地域住民による救済が必要な状況だった」と言及。そのうえで「『関東大震災』が起こるとされている東京都のリーダーが、そのような認識だといささか心配だ。都民も心配で眠れなくなるのではないだろうか」と語った。

阪神大震災が起きたとき、自衛隊は40分後には出動できる体制を整えていた。にもかかわらず、知事の決断が遅れ、実際の出動には4時間を要した。
もっと早く出動できていれば、助けられた命はもっと多かったはず…これはまぎれもない事実なのに、それを「失礼な発言だ」で終わらせてしまっていいのだろうか。

「公的救済が入る前に、地域住民による救済が必要な状況」というのもよくわからない。
被害の少なかった人による自助努力に頼るにも限度があるだろう。そこらのボヤを近所のバケツリレーで食い止めるのとはわけが違うだろうに…

石原氏に批判的な別のブログでは、この発言を死者を冒涜するものであるかのようにとらえていたが、お門違いもはなはだしい。
過去の事例をきちんと検証し、そこから学ぶことができてこその危機管理なのに、単なる誹謗中傷合戦に終わらせてしまっては、それこそ亡くなった人々も浮かばれないというものだ。

一方、石原氏のほうも、もう少し言い方というものがあるのでは…と思う。
「2000人余計に亡くなった」ではなく、「2000人は助けられたかもしれない」と言えば、受け取られ方もずいぶん違っただろう。
過去を顧み、そこから学んでいるか?という意味では、こちらも「どっちもどっち」である。

…とはいえ、私自身は、
石原氏の発言を批判するだけの知事のいる県より、災害時にためらわず自衛隊を派遣してくれそうな知事のいる県(都)のほうに住みたいと思うが…


ドタバタ

2007-02-23 | 今日の出来事。(社会編)
ここのところ我が家は“病人屋敷”と化しており、ドタバタしているうちにずいぶん更新が開いてしまいました(もしかして新記録かも…)
子どもと同時ダウンはさすがにキツかったです。何年も病気らしい病気に縁がなかった我が家なのに…
でも、これで一通り厄を落した…と思いたいです。


というわけで、ここらで笑えるニュースでも♪

はげ山をペンキで「緑化」?…中国・雲南省(読売新聞) - goo ニュース

 【北京=末続哲也】中国南西部・雲南省富民県の当局が、“はげ山”の山肌数千平方メートルに緑色のペンキを塗りつけ“緑化”していたことが国内報道で判明し、中国社会をあぜんとさせている。

 中国紙・新京報などによると、同県当局は昨夏、農村住民の年平均収入の約140倍に当たる47万元(約750万円)を投じ、採石場跡地などがあった山肌にペンキを吹き付けた。住民側は「この金で苗木を買えば、いくつもの山に植林できる」と批判している。

 事業を行った同県農林局は詳細な説明を拒んでいるが、“はげ山”の真向かいに建設している中国共産党同県委員会の新庁舎の「風水」を良くするのが目的と指摘されているという。

…って何ですか、これ!?ゼンゼン笑えないヨ!!

ネットで画像も見つけましたが(…ココ等)なんという毒々しい緑色…
何のためにこんな「百害あって一利なし」の“環境破壊活動”をするのか…お金の使い方が思いっきり違うでしょう。

それにしても、完全に理解を超えていますね、かの国は。
日本人…いや、他のほとんどの国の国民とは精神構造自体が根本的に違うんじゃないかと思ってしまいます。
こういう国がすぐそばにあるというのは、間違っても幸運とはいえそうにありません。果たしてうまくやっていけるのか…


…しかし、別のコラムで読んだのですが、
「こういう事例が中国の外に漏れ伝わるようになっただけマシ」なのかも。
(…ということは、(中国)国内の実情はもっと… ((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル


「健全な精神は健全な肉体に…」これも不適切?!

2007-02-08 | 今日の出来事。(社会編)
元気になったので二つ目のエントリ!

柳沢厚労相「結婚・子供2人、健全」発言に疑問の声(朝日新聞) - goo ニュース

もう、いいかげんにしてほしいです。
「少子化をくいとめるには」という枠組みの中で話しているときに、「結婚・子ども2人を望む」状況を「健全」と呼んではいけないなんて…
じゃあ何ならよかったんでしょう?「うれしい」?「理想的」?「望ましい」?
どれを使ったとしてもつるし上げられそうですね。

そういう主張のもとでは、「少子化問題」というお題で話し合うこと自体ナンセンスですよ。
「子どもを持ちたいという願いを大切にしたい」
と言えば、
「子どもを持ちたくない人の願いは大切にしなくていいのか?!」
と返すのでしょうか。
それではまともな話し合いにはなりません。

ところで、Aさんの選んだ“識者”の顔ぶれもすごいですね。
天野祐吉さん、小倉千加子さん、遙洋子さんですか…
申し訳のように大学教授や公明党員の方も出してきていますが、「いちいち大騒ぎするマスコミや、これをタテに審議拒否に走る野党のほうがおかしい!」という意見は(当然ですが)ないですね。

台湾を走る我らが「Shinkansen」

2007-01-06 | 今日の出来事。(社会編)
台湾新幹線が開業、日本の技術初輸出 欧式と混合(朝日新聞) - goo ニュース


 日本の新幹線システムが初めて海外に輸出された台湾高速鉄道(台湾新幹線)が5日、開業した。台湾の南北の2大都市、台北と高雄間(345キロ)を最短90分で結ぶ高速列車の誕生を台湾メディアは「交通新紀元」と位置づけて、一番列車に乗り込む人たちを大きく取りあげている。だが、日本の新幹線が誇る「開業以来、鉄道事故による乗客の死傷者ゼロ」(JR東海)という実績も引き継ぐことができるか、台湾内には一抹の不安もあるようだ。


前のエントリとは(期せずして)「新幹線つながり」ですね。

この記事は、新幹線の中でケイタイでニュースをチェックしていたときに見つけた(正確にはダンナが)ものです。あまりのひどさに「帰ったらゼッタイこれをネタにブログを書こう!!」と決めていました。

だって…
だが、日本の新幹線が誇る「開業以来、鉄道事故による乗客の死傷者ゼロ」(JR東海)という実績も引き継ぐことができるか、台湾内には一抹の不安もあるようだ。
って、一体どういうつなぎ方なんでしょうか!!

日本の新幹線は、乗客死傷者ゼロの安全性や地震に対する強さを買われたから、欧米企業との競合に勝って採用された(他ソースより)というのに、これではまるで日本が強引に敷設してるみたいにも感じられるじゃないですか!
某中国じゃないんだから、日本はそんなことしませんよ!!

実はケイタイから見ることができたのは記事の一部分だけで、その後に続く文章に「台湾内の一抹の不安」の「正体」が書かれていました。

 台湾で90年代初めから計画された高速鉄道計画は、当初はフランス、ドイツの欧州連合が受注するとみられていた。99年に大地震に遭った台湾側が「地震にも強い日本の新幹線」を採用。逆転受注での初輸出となったが、通信や信号、ポイントなど随所に欧州式のシステムが残る。

 このため台湾メディアは「日欧混合システム」の安全性に疑問を投げかける。開業が3回延期されたこともあって、大手テレビ局TVBSの調査によれば74%が「安全運転が心配」と答えている。

…なんだそうです。
つまり、不安なのは「日欧混合システム」であって、「日本の新幹線の安全性」ではないんですよね。なのに記事をそこで切ってしまったら、そうとしか受け取れなくなります。
もうイイカゲンにしてほしいです。おめでたいニュースにさえこういう刷り込みをしようとするのは…


日本ってえらい。

2006-12-02 | 今日の出来事。(社会編)
ボノが日本の支援を賞賛、安倍首相は「イケてる」(ロイター) - goo ニュース

 [東京 29日 ロイター] アイルランドのロックグループ「U2」のボーカルで、貧困やエイズ問題の活動家としても知られるボノさんが29日、安倍晋三首相を表敬訪問し、日本の支援を絶賛した。

 安倍首相との会談後、ボノさんは記者団に「90年代に貧困国に対し支援国として、その割合だけでなく量的にも世界を先導した日本を、世界は本当に理解していない」とコメント。

 さらに「特に東南アジアに対する支援において日本が大きな成功をおさめたこと、またその他の発展途上国に対する支援にあたって日本からわれわれが学べることがたくさんあることを、世界は理解していない」と述べるとともに、2000年に初めて日本が提案した世界的な基金によって、現在、数十万人のエイズ患者が治療薬を手にすることができていることを明らかにした。(以下略)


…こういうニュースを読むと、ちょっとうれしい気分になりますね♪

「90年代に貧困国に対し支援国として、その割合だけでなく量的にも世界を先導した」
「特に東南アジアに対する支援において日本が大きな成功をおさめた」
「2000年に初めて日本が提案した世界的な基金によって、現在、数十万人のエイズ患者が治療薬を手にすることができている」

日本人もわかっていなかった日本の数々の功績、もっと広めたいです。
私たちの税金なんですから、どのように使われているか、どこがどう役に立ったのか(あるいは役に立たなかったのか)きちんと見ていく必要がありますね。


一方…毎度引き合いに出しますが、別の新聞の記事。

「日本はアフリカ支援を」 エイズデー前にU2のボノ氏

…まず見出しひとつで、受けるイメージが全然違いますね。これではまるで日本は支援していないかのような…

 「日本はこれまで国際社会で自制しすぎてきた。だが、その時代はもう終わりだ。我々はアフリカの問題を解決するために、日本を必要としている」――12月1日の世界エイズデーを前に、アフリカ支援活動を続けるロックバンドU2のボーカル、ボノさん(46)が東京都内で朝日新聞のインタビューに応じ、日本の支援強化を求めた。

 医学の進歩で「死の病」ではなくなったとされるエイズだが、世界には約4000万人のエイズウイルス(HIV)感染者がいる。その6割以上はサハラ砂漠以南のアフリカ諸国に集中している。

 「予防も治療もできる病のために、1日に約8000人が死に続けている。1カ月に1回インド洋大津波が、1日に2回、世界貿易センターの(米同時多発)テロが起きていると想像してほしい。この狂った現実を放っておけるのか」

 日本の役割については、00年の九州・沖縄サミット(主要国首脳会議)をきっかけに生まれた世界エイズ・結核・マラリア対策基金を挙げ「日本の主導で誕生した素晴らしい活動だ」と評価する。半面、95年にはフランスに次ぎ世界2位だった日本のアフリカ援助は04年には7位に落ち込んだ。「優しさの欠如ではなく、援助がうまく使われていないと感じているからではないか」とみる。自らの支援活動も踏まえ「独裁者に金が流れた過去の失敗を繰り返すわけにはいかない。援助の透明性を高め、日本の信頼と協力を取り戻したい」と語った。

…待てよ!ということは、ボノ氏の言いたかったことは、

「援助の透明性を高め、日本の信頼と協力を取り戻したい」

のほうなんじゃないの?
なのに「日本はアフリカ支援を」という見出しをつけるのって、アリなんでしょうか???
(…ところで、ボノ氏って“例の”ホワイトバンドに関わっているのでしょうか?記事中にそんなことが書いてありましたが…)

 05年のG8サミットで各国が合意したアフリカ援助の倍増計画についても、「日本は約束を守る世界で数少ない国だ。その日本が約束してくれたことは非常に重要だ」と期待を込めた。

 11月29日には安倍首相と会談。小泉前首相が約束した100億ドルの政府の途上国援助(ODA)や、50億ドルの感染症対策支援の確実な実施と、08年のサミット開催国となる日本に、新たなアフリカ支援策の検討を求めた。(以下略)

ボノ氏によると、
「日本は“約束を守る”国」
「約束を守る国は“世界で数少ない”」
なんだそうです。つまり日本は「信頼できる国」ということですから、これは誇りに思っていいですね。


自殺を「予告」する子どもたち

2006-11-14 | 今日の出来事。(社会編)
自殺予告手紙、新たに2通届く…1通は差出人を特定(読売新聞) - goo ニュース

文部科学省は13日、いじめを苦にした自殺を予告した匿名の手紙が新たに2通届いたと発表した。

 いずれも12日に届いた。1通は文面から差出人をほぼ特定。ほかの1通は自殺する日時、場所などが具体的に書かれていた。同省は、教育委員会や警察などとも連絡しながら対応する方針。


自殺する(したい)というときに、なぜ「予告」する必要があるのでしょうか。
苦しさゆえ…にしても、訴える先が違うでしょう。

思えば、最初に11/7に自殺予告の手紙が文科省に届いたときに、夜中に緊急会見が行われたのですが、対応はそれでよかったのでしょうかね…
その後連鎖反応のように「自殺予告」をひき起こしていないでしょうか。私としては疑問を消せないでいます。
…しかし、もしも文科省が内密にしていて子どもが自殺に踏み切ってしまったら、メディアはここぞとばかりに文科省を責め立てるでしょうから、それしか道はなかったのかもしれませんが…

(それにしても、さすがにここにきて影響の大きさを考えるようになったのか、メディアも前回ほど大々的には取り上げていないようです。)


「自殺の予告」と言えば、過去にはこんなこともありました。

…(96年)2月には福岡、広島、鹿児島などでテレビ局に自殺予告の電話やファクスが相次いだ。山梨の中学では「体育祭を中止しないと自殺する」という手紙を受けて、実際中止し、他県で「授業を休まなければ」「中間テストをやるなら」と連鎖的に広がっていったケースも。懸命のSOSか、いたずらかに現場は揺れた。

「SOS」にしても、発信する先が違います。
なぜ「まず親に」訴えないのでしょう。

(本当に苦しいのに)親がそれをわかってくれない?
そんなときこそ、“最後の手段”として「死ぬほど苦しい」ことを親に訴えるべきです。
自分の子どもからそう訴えられて、心が動かない親はいません。わが子を死においやってしまうくらいなら、何だってできるのが親というものです。

このような脅迫めいた自殺予告は、人質にとっているのが「自分自身」だというだけで、その実(要求を通すための)「テロ行為」に近いんじゃないでしょうか。
こんなやり方で要求を通してもらえるようになったら、「民主主義」なんて名前だけになってしまうでしょうね…
メディアがその片棒を担いでしまっては、絶対にいけないと思うのですが。


怒りたくはないけれど

2006-11-02 | 今日の出来事。(社会編)

でも怒!!!


いじめで自殺、私に責任…瑞浪中校長が保護者会で謝罪  

岐阜県瑞浪(みずなみ)市の市立瑞浪中学校2年の女子生徒(14)が自殺した問題で、同校は1日夜、臨時保護者会を開き、自殺の原因がいじめにあったことを報告し、自殺を防げなかった学校の対応を謝罪した。  

保護者会で、佐々木喜三夫校長(58)は、「女子生徒が自ら命を絶ったのはいじめにより、深く心を傷つけられたことが原因」と語り、「このような状態にしてしまったのはすべて私の責任」と頭を下げた。
・・・


何に怒っているかって?
学校や校長に対してではありません。
こういう謝罪の仕方に追い込む、メディアに対してです!!

連日連日、
「自殺は、いじめが原因だった」と認めるだの認めないだのと、学校を責める報道が続いていれば、校長はこういう謝罪をする他ないですよ!!
「いじめが自殺の原因の一つとなった可能性がある」なんて言おうものなら、
いじめが原因でした」と断言するまで、責め抜かれますからね。

こういうのを見ていると、メディアは本当の意味で原因を究明しようとなんてしていないんだな…と思います。要は学校を叩きたいだけなんですよ。

こういう報道で一番気が楽になっているのは、当のいじめていた子どもたちでしょう。
いじめの結果自殺に追い込んでしまっても、学校が「責任は私にあります」と全ての責めをかぶってくれるんですから。
これからも「止められない周りが悪い」で済ませようとしても不思議はないですよ。
全くやりきれない思いで一杯です。…