ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

死神(4)

2018年01月13日 18時53分05秒 | 雑感
「でもまあせっかく来てくれたのだから、ここは一緒に酒など飲んでいろんな話を聞きたいな。
貧乏神様・・・じゃなかった!死神様、こんな仕事しているといろんな苦労あったでしょう?
だってせっかく来てくれたのに誰も感謝してくれないのだからね。
ちょっと顔を見せただけで蛇蝎のごとく嫌われる、
招かれざる客として冷たく追い払われる、
ねぇ、ねぇ、そんな仕事嫌じゃない?
そこら辺の苦労話をまずは聞きたいな。
一緒に黄泉の国への旅立ちはそのあとでいいじゃない。
ともあれまずは酒!」
・・・といって焼酎のお湯割りを進めると、
「いや、いや、今は勤務中だから・・・」と呑もうとしない。
意外とこの死神、仕事人間なんだなぁ~、固い奴だなぁ~
「でも神々の世界では道路交通法なんてないだろう?
第一、車なんてないだろう?
これから一緒に黄泉の世界に車ではなく、歩いて旅立つのなら、
そこはそれ、酔いに任せて一緒に楽しく旅立とうじゃない?」
「うむ、それもそうだなぁ~、まあちょっとだけなら・・・いや、いかん!天照大神様が知ったらちょっと面倒なことになる」
「えっ、えっ、それなら言いつけるぞ!
手抜きして順番を入れ替えてることを、天照大神様に言いつけるぞ!」
「いやいや、ちっと待て!」(と慌てて答える)「まあそれはそれとして、今日は最後の仕事、まあゆっくり酒を飲みながら黄泉の国に連れ出しても、まあそれはそれでいいか・・・なんて気がしてきたな」
「そうそう、そうなんだよ、それでいいのだよ。他の神々様には黙っとくからね。
といっても、別に今生に未練があっていってるわけじゃないよ。あるわけないじゃない!こんな世の中なんかに。
でもね、せっかく来てくれたのだから、ここはまたとない機会だから・・・
死に神様の苦労話や来世のことなどいろいろ聞きたいのだよ。
(ここはなんとしても死神様を酔っぱらわせてお引き取り頂こう!)そう、まずは焼酎を一杯」
「うむ」と死神様は手作りの焼酎の杯を手にとって(ちょっと失敗作だけど、まあいいか!)
ごく・ごく・ごく・・・
「うむ!うま~い!!」
(えっ、この焼酎はとっても安酒。これを美味いなんて、ほんとこの貧乏神様・・・じゃなくって死神様は貧しい食生活を送ってきたんだなぁ・・・

*またしても酔いが回ってきたので、あとは続きです。
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