ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

ススキ

2016年12月09日 05時00分53秒 | 花便り
蝋燭が最後にふっと輝いて消えるように、
人の命が最後にふっと輝いて終わるように、

最後の時・・・それはとても荘厳だ。

どんなにくだらない人生であっても、
命が尽きる瞬間、人は輝く。



今ススキが輝いている。



間もなく枯れて荒涼とした冬景色になる。



そして春・・・
死に絶えたススキから新たに生が芽生える。



人はどうして生まれて来たのか?
どうせ死ぬなら生まれて来なくてもよかったんじゃないか?

でも生まれる。
死ぬことをプログラムされて生まれて来る。
ここに生命の意志を感じる。
まず自己保存。
生き続ける意思。
現状を維持し続ける意思。

次に種族の保存。
ウィルスとの戦いに勝つためには絶えず進化しないといけない。
進化のチャンスは新しい生命の誕生の時だけ。
そのためには死んで道を譲らないといけない。
命のプログラムの意志には自己保存以上に種族保存の意志がある。
そのために死ぬことをプログラムされている。

最後の死の瞬間をとっても荘厳に感じたのは、
悲しみではない、希望なのだ。
より強い新しい命の誕生。
きっとそのために人は死ぬ。

生まれることは死ぬこと。
新しい生命にバトンタッチすること。
死ぬことは生をつなげることなのだ。
もし死がなかったら生はどれほど苦痛だっただろう?
死は安らぎ、
最後の憩いの場。

ススキは間もなく死に、春になると新しい生が芽生える。
今ススキが輝いている!
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