マキペディア(発行人・牧野紀之)

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矛盾、der Widerspruch]。対立、差異

2012年01月24日 | マ行
  参考

 01、対立は同一性と差異との統一である。その契機は1つの同一性の中で異なっている。それ故それらは対立している。(大論理学第2巻40頁)

 02、対立したもの(das Entgegengesetze)。第1に、各々は他者がある限りで存在する。第2に、各々は他者がない限りで存在する。(大論理学第2巻42頁)

 03、差異は対立へと移行する、即ち差異あるものの内在的な関係へと移行する。(大論理学第2巻246頁)

 04、理性的なものに関して悟性規定を立てると矛盾が生ずるのは本質的で必然的なものであるという[カントの]考えは、近世哲学の最も重要で最も深い考えの1つである。(小論理学第48節への注釈)

 05、対立ということは、区別されたもの[対立する1項]が或る他者[他の項]を持っているという事ではなく、自分の他者として自己の向こう側に持っているという事である。(小論理学第119節への付録1)

 06、事物を静止した命の無いものとしてそれだけで独立して並列的及び継起的に考察する限りでは、事物の中に矛盾は出てこない。……しかし、事物を運動と変化の中で生きた相互作用の中で考察するや否や、事情はまったく変わる。その時には直ちに矛盾が出てくる。運動自体が1つの矛盾である。(マルエン全集第20巻112頁)

          関連項目

弁証法

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