マキペディア(発行人・牧野紀之)

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革命

2010年07月15日 | カ行
 01、歴史上全ての大きな「行為」を代表できるような革命が失敗したのは、大衆(本質的に革命は大衆の生活条件の内部に留まったのだが)が排他的な大衆であり、全体を包括せず、制限された大衆であったからである。(マルエン全集第2巻86頁)

 02、どんな社会革命も、はじめは事物をあるがままに受けとって、既存の手段によって最もはなはだしい弊害を除去するほかは無いであろう。この場合、有産階級の所有に属するぜいたくな住宅の一部を収用し、また残りの部分に割り当てで分宿させれば、住宅難をただちに解決できることは、われわれが見たところである。
(エンゲルス『住宅問題』村田陽一訳、国民文庫、76頁)

 03、革命は一種の戦争である。これは、歴史上知られているすべての戦争の内で唯一つ正当で適法的で正義にかなった、真に偉大な戦争である。この戦争は、ありとあらゆる戦争のように、一握りの支配者や搾取者の貪欲な利益のためではなく、暴君に抗する人民大衆の利益のために、専横と暴力に抗する幾百千万の被搾取者と勤労者の利益のために行われるのである。(レーニン『邦訳全集』第8巻、97頁)

 04、すべての革命、とくに20世紀の3つのロシア革命によって確証された革命の基本法則はこうである。すなわち、搾取され、抑圧されている大衆がいままでどおりに生活できないことを自覚して、変更を要求するだけでは、革命にとって不十分であって、搾取者がいままでどおりに生活し、支配することができないことが、革命にとって必要である。「下層」が古いものをのぞまず、「上層」がいままでどおりにやっていけなくなるときにはじめて、そのときにはじめて、革命は勝利することができる。

 言いかえれば、この真理は、全国民的な(搾取されるものにも搾取するものにもかかわる)危機がなければ、革命は不可能であるという言葉によって言い表わされる。つまり、革命のためには、第1に、労働者の大多数(いずれにせよ、自覚した、思慮の深い、政治的に積極性のある労働者の大多数)が完全に変革の必要を理解し、この変革のためにすすんで死に応じ、第2に、支配階級が政府危機にあり、この危機がもっともおくれた大衆をも政治に引きいれ(あらゆる真の革命の標識は、いままで政治に無関心であった勤労被抑圧大衆のなかの、政治的にたたかう能力のあるものの数が10倍に、あるいは100倍にさえ急増することである)、政府を無力にし、革命家が政府をすみやかに打倒することができるようにする必要がある。(レーニン『邦訳全集』第31巻、73-4頁。「左翼小児病」)