数年前にフジテレビで放送された「実録犯罪史シリーズ 最期のドライブ~富山長野女子高生・OL連続誘拐殺人事件~」を、念願かなって観ることができました。再放送は絶望視してたので、驚喜♪
昭和55年、冬の富山。元電気工の河野は、年上の愛人・理恵子と共同経営する贈答品会社が倒産寸前で借金を抱えていた。理恵子は自分に頼りきっている弱気な河野に、怪しげな土地ころがしで大金を手に入れると請け合い金沢へ。だが彼女が愛車の赤いフェアレディZで向かったのは富山駅前で、そこで女子高生を言葉巧みに誘拐、殺害して死体を雪山に遺棄。身代金を要求する脅迫電話をかけるが、失敗に終わる。河野との愛の生活を失いたくない理恵子は、次なる獲物を求めて長野へ。今度はOLを誘拐して殺害。理恵子の犯行に気づかない河野は、やがて共犯者に仕立て上げられてしまうことに...
実際に起こったこの恐ろしい連続誘拐殺人事件、覚えてる方も多いのではないでしょうか。このドラマを観て私、あたらめて驚愕&戦慄。血も涙もない非道な殺人もそうですが、愛人のやってることに気づかず、何も知らないままズルズルと奈落の底への道連れにされてしまった男性の悲運とアホっぷりも、事実とは信じがたくて唖然ボー然。
河野、お人よしにもほどがある。オツム大丈夫なの?!と見ててイライラ+心配になるほど。彼があれほど鈍感でなく気も弱くなかったら、連続誘拐殺人なんて防げたはず。何も知らなかった、気づかなかった、というのも相当の罪深さだと思う。妻や愛人に優しいところも、ズルくて卑劣。自分が悪いことをするのではなく、女にさせてしまう。これがホントに悪い男かもと河野を見てて思った。こーいうダメ男にハマってしまう女も確かにいるんですよね。くらたまも漫画に描けないほど、最凶だめんず女な理恵子の暴走ぶりが怖すぎます。
↑連続誘拐殺人犯・宮崎知子。私の上司W女史にクリソツなんですよねえ
理恵子は、冷酷な誘拐殺人鬼、悪魔のような女、というより、精神的に病んだ女って感じ。中盤から、誘拐を成功させることよりも、愛する男と破滅することが目的、みたいになってしまってて、ゾっとしました。病的な嘘つき女だけど頭の回転が異常に速く(宮崎知子は138という高い知能指数の持ち主であることが、逮捕後の精神鑑定の際に判明)、河野や被害者たちを騙す口の巧さときたら天才的。ズルズルあちこち引きずり回されて、まさか誘拐殺人とは思わないまでも、何か変、何かヤバい?と疑う河野、口も八丁で誤魔化し彼を従わせる理恵子、その繰り返しが何かもう漫才みたいで、悲惨陰惨な話なのに笑ってしまった。
河野役は、玉置浩二。優柔不断で小心者でアホな色男を、なかなか好演してました。どーしようもないダメ男なんだけど、女がほっとけないのも何となく解かるような可愛さを出していて、ミュージシャンの中では演技力もある人だなと思いました。少なくとも、福山雅治よりは巧い。
理恵子役は、室井滋。のらりくらりしつつ、ねっとりした粘着質演技が超ヤバい。若い娘たちを絞殺してゴミのように棄てるシーンは、鬼気迫ってて怖いです。シレっとした顔で嘘ばっかつく姿は何となくユーモラスでもあり、やっぱ室井さんって稀有な個性派女優だなと感嘆。凶悪でコワレた女、なんてフツーの女優なら躊躇する役を演じる果敢な役者魂にも。
ちなみに...“赤いフェアレディの魔女”として世間を震撼とさせた犯人・宮崎知子は、戦後7人目の女性確定死刑囚として、今も拘置所で存命。冤罪を主張し続けてるとか。このドラマの原作者、佐木隆三を獄中から名誉毀損で訴えたらしいです。共犯者にされた男性は、無罪判決が出て娑婆に戻ることができたようですが...被害者たちの無念と遺族の悲しみや怒りを思うと、法では裁かれない罪があるんだなあ、と複雑な気持ちになります。宮崎の息子も可哀相!自分の母親があんなことしたら、私なら生きていけない!
昭和55年、冬の富山。元電気工の河野は、年上の愛人・理恵子と共同経営する贈答品会社が倒産寸前で借金を抱えていた。理恵子は自分に頼りきっている弱気な河野に、怪しげな土地ころがしで大金を手に入れると請け合い金沢へ。だが彼女が愛車の赤いフェアレディZで向かったのは富山駅前で、そこで女子高生を言葉巧みに誘拐、殺害して死体を雪山に遺棄。身代金を要求する脅迫電話をかけるが、失敗に終わる。河野との愛の生活を失いたくない理恵子は、次なる獲物を求めて長野へ。今度はOLを誘拐して殺害。理恵子の犯行に気づかない河野は、やがて共犯者に仕立て上げられてしまうことに...
実際に起こったこの恐ろしい連続誘拐殺人事件、覚えてる方も多いのではないでしょうか。このドラマを観て私、あたらめて驚愕&戦慄。血も涙もない非道な殺人もそうですが、愛人のやってることに気づかず、何も知らないままズルズルと奈落の底への道連れにされてしまった男性の悲運とアホっぷりも、事実とは信じがたくて唖然ボー然。
河野、お人よしにもほどがある。オツム大丈夫なの?!と見ててイライラ+心配になるほど。彼があれほど鈍感でなく気も弱くなかったら、連続誘拐殺人なんて防げたはず。何も知らなかった、気づかなかった、というのも相当の罪深さだと思う。妻や愛人に優しいところも、ズルくて卑劣。自分が悪いことをするのではなく、女にさせてしまう。これがホントに悪い男かもと河野を見てて思った。こーいうダメ男にハマってしまう女も確かにいるんですよね。くらたまも漫画に描けないほど、最凶だめんず女な理恵子の暴走ぶりが怖すぎます。
↑連続誘拐殺人犯・宮崎知子。私の上司W女史にクリソツなんですよねえ
理恵子は、冷酷な誘拐殺人鬼、悪魔のような女、というより、精神的に病んだ女って感じ。中盤から、誘拐を成功させることよりも、愛する男と破滅することが目的、みたいになってしまってて、ゾっとしました。病的な嘘つき女だけど頭の回転が異常に速く(宮崎知子は138という高い知能指数の持ち主であることが、逮捕後の精神鑑定の際に判明)、河野や被害者たちを騙す口の巧さときたら天才的。ズルズルあちこち引きずり回されて、まさか誘拐殺人とは思わないまでも、何か変、何かヤバい?と疑う河野、口も八丁で誤魔化し彼を従わせる理恵子、その繰り返しが何かもう漫才みたいで、悲惨陰惨な話なのに笑ってしまった。
河野役は、玉置浩二。優柔不断で小心者でアホな色男を、なかなか好演してました。どーしようもないダメ男なんだけど、女がほっとけないのも何となく解かるような可愛さを出していて、ミュージシャンの中では演技力もある人だなと思いました。少なくとも、福山雅治よりは巧い。
理恵子役は、室井滋。のらりくらりしつつ、ねっとりした粘着質演技が超ヤバい。若い娘たちを絞殺してゴミのように棄てるシーンは、鬼気迫ってて怖いです。シレっとした顔で嘘ばっかつく姿は何となくユーモラスでもあり、やっぱ室井さんって稀有な個性派女優だなと感嘆。凶悪でコワレた女、なんてフツーの女優なら躊躇する役を演じる果敢な役者魂にも。
ちなみに...“赤いフェアレディの魔女”として世間を震撼とさせた犯人・宮崎知子は、戦後7人目の女性確定死刑囚として、今も拘置所で存命。冤罪を主張し続けてるとか。このドラマの原作者、佐木隆三を獄中から名誉毀損で訴えたらしいです。共犯者にされた男性は、無罪判決が出て娑婆に戻ることができたようですが...被害者たちの無念と遺族の悲しみや怒りを思うと、法では裁かれない罪があるんだなあ、と複雑な気持ちになります。宮崎の息子も可哀相!自分の母親があんなことしたら、私なら生きていけない!
でも私がついつい思い出すのは北九州市の連続事件です。男女共、死刑判決だったような気がしますがこれはドラマ化はやめて欲しいくらい残酷過ぎますよね。
この事件のドラマを取り上げるとはさすが、たけ子さん!フジテレビの「実録犯罪史シリーズ」は、見ごたえがあるものが多く好きだったけれど、制約があるせいかこのごろぱったりですね~。うー、残念。
室井滋の演技がすごかったですよね。特に山中で被害者を殺す時の表情が怖くて、まだ覚えています。あの頃、カッコいい車の代名詞でしたね、フェアレディZ。でもこの事件のせいで、違うイメージがついてしまった気がします。
「実録犯罪史シリーズ」再放送しないかな~。片岡鶴太郎の「説教強盗」、役所広司の「西口彰(復讐するは我にあり)事件」大竹しのぶの「福田和子事件」あたり。希望します。
室井さん、kissだけじゃなく、下着姿とか太ももまさぐられとか、うっふ~ん♪なシーンいっぱいあって怖かったです(笑)。
北九州の事件、あれはホント非道すぎる。あの事件はTVドラマ化不可能だろうなあ。ホラーになっちゃう。
ゆきやっこさん、こんばんは!
実録犯罪シリーズ、制約があるので再放送も新作も難しそうですよね。なので刑事一代はグッジョブ!でしたよね。
室井滋、怖かった~!いくら女でも油断してついていっちゃダメ!と思いました。フェアレディZってまだ製造されてるのかしらん?連続幼女誘拐殺人事件の時も、宮崎勤と同じ車に乗ってた人は困惑したことでしょうね。
泉谷しげる版の小原保や、大地康雄の川俣軍司も、再放送不可能なほどの傑作だとか。観たいですよね~