まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

出しても出しても…

2012-11-05 | イギリス、アイルランド映画
 あ~。ハタから見れば、平和で楽しい毎日なはずなのに。五体満足で家族もいて仕事もって、不平や不満なんか口にすればバチが当たる毎日なのに。なのになぜでしょうか。一日が終わり眠りにつく前に襲われる、この虚しさや寂しさは。
 自己分析すると、おそらく最近の自分が本来の自分じゃない、違う自分を一生懸命演じてることから来る疲れと自己嫌悪が原因だと思われます。
 いい年をして若い者に調子を合わせ、迎合することに必死な自分が、イタすぎる。イタい年寄りと自覚していることが、最近は激痛になってきてます。
 いい年して何で高校生みたいな悩みを、と自嘲の涙が出ます。高校生の頃は、もっと毅然としてたはずなのに…今日も、自分を貶めるような軽んじるような言動をしてしまった…
 若い子と楽しく同化しているようで、その実けっして同じではないことも、よくわかっているのです。私も同じように若ければ、若い子の身勝手さや無神経さや幼稚さや気まぐれにも本音で対抗対応できるけど…気づかないフリしてスルーするのは、そんなことで気まずくなりたくない、友好関係を壊したくない、嫌われたくない、という年寄りのズルさ弱さでしょうか。自尊心をズタボロにしてまで、若い子と仲良くする必要あるのかな、とも自問自答しているのですが…
 楽しい、けど苦しい関係と。寂しい、けど心静かな独りと。後者に戻りたい、けど、どっぷり前者に浸かってしまった後では、それが難しい。こんなにしんどいなら、もう独りでいい。けど、大人げない手段や態度で前者を断ちたくない。妙なプライドも、イタさのひとつです。 
 あ~。どうせ私は孤独死するんだから、早く独りに慣れ、独り上手にならねば!寂しくても、自尊心は取り戻さねば♪
 
 「SHAME シェイム」
 ニューヨークに住むビジネスマンのブランドンは、娼婦やナンパした女とのセックス、そして自慰行為に耽溺する日々を送っていた。そんな中、妹のシシーがブランドンの部屋に転がりこんでくる。シシーは自殺未遂常習の恋愛依存症者だった…
 うう~ん。気持ち悪い映画でしたセックス依存症、怖い病気ですね。ある意味、ガンより怖い。絶対罹りたくない病気です。セックスが、とてつもなく醜悪で病的な行為として描かれてました。
 悪いものに憑かれたかのようにセックス&オナニーしまくるブランドンが、ほんと不気味でした。イタすぎる。とにかく、毒や膿を出すかのように射精しまくるブランドン。早く病院に行けよ~としか思えませんでした。愛も欲望もない性行為なんて、ただの排泄と同じ。虚しすぎます。あと、女性を男の性処理の場、トイレみたいな存在にしてたのも、すごく不愉快な映画でした。おゲージュツっぽい映画になってますが、はっきり言って下品で不潔な内容です。

 ただのエロとして楽しむのではなく、あまりにも突き詰めて深刻に性の深淵を覗き込むのは、いかがなものか…セックスって超個人的な問題なので、ある程度はベールに包んでおいたほうがいいと思う…こんな映画を観ても、誰も楽しいとは感じないだろうし。人の心、秘部や恥部に立ち入りすぎるのは、なるべくなら忌避したいものです。
 ブランドンのセックスライフは苦痛と苦悶に満ちていて、ちっとも気持ちよさそうじゃないのが、だんだん滑稽にも見えてきます。よくそんなに出るなあ、精子の無駄づかい!と苦笑を禁じえませんでした。あんなに酷使してたら、ココロの前にチ○コが壊れそうですが。ピーターとか職場の若い男子との下ネタトークでも、連続3回はフツーとは聞いてますが…若い男は無尽なんですね(笑)。
 相手は誰でもいい、いや、いなくてもいい、とにかく射精しないと気が狂うブランドンは、不特定多数の女とのファックや時間と場所も選ばぬ自慰では抑えきれず、何とゲイの発展場まで赴き、男とも!おいおい~これは笑いを狙ってんのかしらん?とさえ思ったブランドンの、破滅的な性なる彷徨に驚愕&恐怖。
 兄が兄なら妹も妹。ブランドン同様、シシーも異常すぎて…尻軽とか淫乱とかなら、まだ理解できるんだけど…シシーは恋愛依存症というより、重度の躁鬱病に見えました。男よりまず精神科医です。
 ブランドン&シシーの兄妹関係が、不可解かつ不気味でした。あの二人、過去に何か忌まわしいことがあったのでしょうか?曖昧で怪しいムードとやりとりだけで明確にはされず、観客の想像に委ねられていましたが。二人が病んだのは、そこらへんに元凶がありそうです。謎のままだったので、それじゃ心が病んじゃうよなあという納得も同情もできないまま、ただの気持ち悪い兄妹で終わってしまいました。
 ブランドン役は、最近売れっ子なマイケル・ファスベンダー。

 ファスベンの、イタすぎる痴態が圧巻です。これほど性的な演技に身をさらした男優、今までいたでしょうか。セックスも自慰も放尿も、本番としか思えませんでした。よくやるなあ~と、呆れるやら感嘆するやら。とにかく、ちょっと他の男優がマネできないような大胆で果敢すぎる演技は、賞賛に値します。ジョージ・クルーニーも絶賛した、ファスベンの巨大なイチモツも拝めますデカすぎて怖いわ(笑)。彼のカジュアルなファッションもオサレでした。長身でスタイルがいいので、何を着てもカッコいいファスベンです。
 それにしても。ファスベンみたいなイケメンだから鑑賞に耐えられたし、話も成立したのでしょう。ブランドン役をもしブッサイクなキモい男が演じてたら、それこそ女性に対する冒涜、虐待映画になってたことでしょうし。
 シシー役は、こちらも売れっ子なキャリー・マリガン。彼女も若いのに、女優魂ありますよねえ。ヘアとか平気で丸出しだもん。日本の女優は見習ってほしい。彼女のジワジワコワレ演技は、まるでホラーな怖さです。
 美しい映像が印象的です。ニューヨークが幻想的に撮られています。特に、リッチで孤独な大人のムード漂う夜のニューヨークが素晴らしいです。

 ↑カッチョEですね~1977年生まれ、現在35歳。同い年、同じ英国系のトム・ハーディ同様、おとこ盛りの昇り調子なファスベン。今年は出演作がガンガン公開されました。今年最後の日本公開作は、クローネンバーグ監督の「危険なメソッド」になりそう?

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2 コメント

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心の黄金 (フキン)
2012-11-06 12:48:18
チャンミンの映画!?観てきましたえーーーー!!!
姉はん!!もう私はズットウハウハな気持ちであの映画を楽しんできましたのだーーー!!
これで5日ほど気持ちはアゲアゲってなもんです♪

若いことのお付き合い、しんどくなってきはったん?
同年代でも年上相手でもどこかで迎合している自分は私も同じです。よく言えばそれが出来るから(経験のせいで)こそ楽しめたりする感じもするけどなあ・・・。
今のお付き合いがしんどくなったら「彼氏がでけたー!!」と言ってしばらく男いる振りなど・・・したら・・どうですやろか??(笑)

私も未来に不安を感じて毎晩「何も考えんとこ・・・」と十字を胸で切って寝ます・・。(笑)
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stay gold (松たけ子)
2012-11-06 20:48:18
フキンさん、こんばんは!
おお!チャンミンに会うたんどすなあ!ウハウハになるほど良かったのかえ?うちも2日でいいからアゲアゲになりたいです…
ご心配、痛み入ります…ほんとにしんどいので、私ももう考えないことにしました♪脳からも心からもディレートします!生活からは削除できないけど…難しいけど、頑張ります。


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