拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

ヴァイオリニスト

2014-11-08 08:54:02 | 音楽
(承前)命がけの演奏で心に浮かぶのは、こないだNHKの「プロフェッショナル」でもやってた五嶋ミドリさん(伊藤みどりさんではない。このお二人、お歳が近い)。その演奏は音も姿も「切って血が出る」よう(切って血が出るのは生物なら当然だが)。この方の演奏をテレビで初めてみたのは五嶋ミドリさんが中学生のとき。モーツァルトのコンチェルトで、ソロが出るまでのオケの部分、ずーっと下を見てて修験僧のようだった。このときの指揮はバーンスタインの代役のOさん。対照的に「人生楽しいことばかり」と言わんばかりのにこにこ顔で振ってて。Oさんと同門のピアニストのKさんによると、Oさんはいつもにこにこしてるんだそうだ。それでも、別のドキュメンタリーで聞いたのだが、五嶋ミドリさんはもともと関西人なので、「ぼけとつっこみ」はしっかり心得てるんだと。ヴァイオリニストつながりで、チョンキョンファの話。私、昔、チケットが半年に5回会員に送られてくる、という会の会員だったことがあって。そこの会員は「この演奏家が好きだからチケットを買った」っていうんじゃないもんだから、演奏が終わってもあまり熱狂しない。で、その会が主宰するチョンキョンファのコンサートに行ったんだけど。その後で会から届いた通信の要約「チョンキョンファさんは『今夜のお客さんは私の演奏を受け入れてくれなかった』としょげてた。だから、もっと感動して拍手をするように」(変なの)。たしかに、この会の主催だと、グルベローヴァもアンコールが一曲少なかった。さて、もう一人ヴァイオリニストの話。私が人生で二番目に生で聴いたプロの演奏は久保陽子さんのヴァイオリンだった(私が子どもの頃、月に一回県立音楽堂でただの演奏会を開いてた。1番目に聞いたのは安川加壽子さんのピアノだった。)。曲は、シューベルトのソナチネ、ベートーヴェンのクロイツェル・ソナタ、フランクのソナタ。心に残る演奏でありました。

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