ここのところ「インジェクションビーフ」の話が続いたので今日は料理の話をしよう。
実は自分は浅草で生まれ育ったのだが、今年の4月に約2年ぶりに実家に顔を出しに行った。
実家の住所は、今は浅草ビューホテルとなっているが、以前は「国際劇場」と呼ばれた劇場の裏手にある。
若い人は「国際劇場」と言ってもピンとこなかも知れないが、昔は松竹歌劇団(SKD)の踊りや人気歌手による歌や喜劇なども上演されていた。
しかし、浅草にはJRの駅が無いので昼間は観光客などで賑わうが、夜の8時以降は人通りもまばらだ。
いつものように銀座線の浅草駅で降りて、観音様(浅草寺神社)に立ち寄って手を合わせてから実家に向かったのだが、JRAの場外馬券売り場の近くに来て驚いた。
まだ、夕方の5時だと言うのに、何軒も並ぶ煮込みの店の、店内にも店頭のテーブル席にもたくさんお客さんが座って食事をしているのだ。(なんと16軒もの煮込みの店があるそうだ)
自分の子供の頃には、煮込みの店は確か数える程しかなく、また、土曜、日曜日には店内では1日中、テレビで競馬放送が中継されて、競馬新聞と赤い色鉛筆をもった冴えない連中のたむろ場といった印象しかなかった。
ところが今は、若いカップルも「ポッピー」を飲みながら「煮込み」を食べている。
そして、既にこの場所は「浅草 煮込みストリート」と呼ばれているという。
自分が生まれ育った地元だが、実は今までに一度もこの近辺の飲食店で食事をしたことがなかった。
競馬でお金をすったオヤジに絡まれたり、奢ってくれと言われたりしたら面倒だからだ。
しかし、店の接客も一般客が多くなったせいで雰囲気も良くなっているようだし、せっかく暫くぶりの浅草なので、1軒の店で煮込みを食べてみたのだが、豚の白モツではなく牛すじの煮込みで、味付けは醤油ベースの「おでん」の味だ。
価格は1杯500円程だったが、もう一度、わざわざここまで来て食べる味ではないだろう。
さて、うちの店でも福家3号店にも「モツ煮込み」と「牛すじ」のメニューがる。
この店は前も話したが、焼き鶏、串揚げ、それに居酒屋料理などお酒を気軽に飲んでもらうように「つまみメニュー」が充実している。
「モツ煮込み」と「牛すじ」もよく売れているが、モツ煮は味噌味、そして牛すじは醤油味ベースに「テンメンジャン」でコクを付けた味付けになっている。
下は福家の「モツ煮込み」の写真だ。
<作り方>
豚白モツ 2.0㎏
大根 2本
ニンジン 1本
玉ねぎ 2個
黒こんにゃく 1枚
豆腐 1丁
白ネギ 1本
生姜 適量
七味唐辛子 少々
調味料(おたまで)
赤みそ 3(八丁味噌)
白みそ 3(信州味噌)
砂糖 4
酒 2
みりん 2
水 5~7(1000cc~1400cc)火かげんを見て調整する。
①鍋にたっぷりの湯を沸かし、豚白モツとネギの青い部分、生姜のスライスを加え火に掛ける。
②豚白モツをザルに上げて流水で綺麗に洗い、豚白モツの臭いが取れるまで2~3度繰り返す。
③粗熱が取れたら、一口大の食べやすい大きさに切る。
④大根とニンジンは一口大の乱切り、玉ねぎはクシ型に切り、こんにゃくは一度茹でてから手で一口大にちぎる。
⑤鍋に分量の水とモツ牛、大根、ニンジン、玉ねぎ、こんにゃくを入れ火に掛ける。
⑥大根に火が通ったら調味料を加え沸騰しないよう火を弱めて10分程煮る。
(途中、煮詰まってきたら水を足す)
⑦最後に大き目のサイコロ型に切った豆腐を入れ火を通す。(豆腐は長時間煮込むと硬くなる)
⑧白ねぎの白いところの小口切りを天に盛り、七味唐辛子をふる。
下は福家の「牛すじ」の写真だ。
<作り方>
牛すじ肉 2.0kg
大根 2本
黒こんにゃく 1枚
万能ねぎ 5本
練りがらし 少々
調味料(おたまで)
醤油 4
さとう 4
酒 2
みりん 2
甜面醤 1/2
①鍋にたっぷりの湯を沸かし、牛すじ肉をアクを取りながら約10分間ゆでる。(必ず湯から茹でること)
②牛すじ肉をザルに上げて流水で綺麗に洗い汚れがあれば取り除く。
③粗熱が取れたら、一口大の食べやすい大きさに切る。
④大根は一口大の乱切り、こんにゃくは一度茹でてから手で一口大にちぎる。
⑤鍋に牛すじ肉と、大根、こんにゃくを入れ、ひたひたになる位に水を入れ火に掛ける。
⑥大根に火が通ったら調味料(砂糖4、酒2、みりん2、醤油2)を加え沸騰したら火を弱めて、3時間以上煮込む
(途中、煮詰まってきたら水を足す)
アクがたくさん出てくるので、こまめにアクをすくってやると澄んだスープになる。
⑦仕上げに残しておいた醤油2と甜面醤 1/2を加えて味を整える。
⑧万能ねぎのみじん切りを散らし、練がらしを添える。
それぞれの料理のポイントだが、白モツを使った「モツ煮込み」は生姜とネギと一緒に「白モツ」を何度か、煮ては流水で洗うことを繰り返して臭みを取ること。それから「牛すじ」は長時間煮込むことだ。
日本酒にも合うが、こういうこってりした味付けは特に「いも焼酎」に合うような気がする。
さて、上海 和さ美 4号店の「古北小町 和さ美」で「手打ちうどん」を始めることになった。
下の写真のガラス張りのところで、寿司カウンターの横の場所になる。
今までは「有機野菜サラダ」や前菜の盛り付け場として使っていたのだが、お客様からよく見える場所なので、ここで手打ちうどんの実演をする。
うどん粉は通常(中力粉)を使用するが、上海では日本の製粉会社の薄力粉(天ぷら粉やお菓子用)は入手しやすいので、中力粉と薄力粉の両方を使用して、明日から4号店の調理スタッフにうどんの作り方を教える。
手打ちうどんは熟成などの時間が掛るので、まる1日、4号店に居ることになうだろう。
2日~3日、ブログをお休みするが、次回は「手打ちうどん」の話をしよう。
実は自分は浅草で生まれ育ったのだが、今年の4月に約2年ぶりに実家に顔を出しに行った。
実家の住所は、今は浅草ビューホテルとなっているが、以前は「国際劇場」と呼ばれた劇場の裏手にある。
若い人は「国際劇場」と言ってもピンとこなかも知れないが、昔は松竹歌劇団(SKD)の踊りや人気歌手による歌や喜劇なども上演されていた。
しかし、浅草にはJRの駅が無いので昼間は観光客などで賑わうが、夜の8時以降は人通りもまばらだ。
いつものように銀座線の浅草駅で降りて、観音様(浅草寺神社)に立ち寄って手を合わせてから実家に向かったのだが、JRAの場外馬券売り場の近くに来て驚いた。
まだ、夕方の5時だと言うのに、何軒も並ぶ煮込みの店の、店内にも店頭のテーブル席にもたくさんお客さんが座って食事をしているのだ。(なんと16軒もの煮込みの店があるそうだ)
自分の子供の頃には、煮込みの店は確か数える程しかなく、また、土曜、日曜日には店内では1日中、テレビで競馬放送が中継されて、競馬新聞と赤い色鉛筆をもった冴えない連中のたむろ場といった印象しかなかった。
ところが今は、若いカップルも「ポッピー」を飲みながら「煮込み」を食べている。
そして、既にこの場所は「浅草 煮込みストリート」と呼ばれているという。
自分が生まれ育った地元だが、実は今までに一度もこの近辺の飲食店で食事をしたことがなかった。
競馬でお金をすったオヤジに絡まれたり、奢ってくれと言われたりしたら面倒だからだ。
しかし、店の接客も一般客が多くなったせいで雰囲気も良くなっているようだし、せっかく暫くぶりの浅草なので、1軒の店で煮込みを食べてみたのだが、豚の白モツではなく牛すじの煮込みで、味付けは醤油ベースの「おでん」の味だ。
価格は1杯500円程だったが、もう一度、わざわざここまで来て食べる味ではないだろう。
さて、うちの店でも福家3号店にも「モツ煮込み」と「牛すじ」のメニューがる。
この店は前も話したが、焼き鶏、串揚げ、それに居酒屋料理などお酒を気軽に飲んでもらうように「つまみメニュー」が充実している。
「モツ煮込み」と「牛すじ」もよく売れているが、モツ煮は味噌味、そして牛すじは醤油味ベースに「テンメンジャン」でコクを付けた味付けになっている。
下は福家の「モツ煮込み」の写真だ。
<作り方>
豚白モツ 2.0㎏
大根 2本
ニンジン 1本
玉ねぎ 2個
黒こんにゃく 1枚
豆腐 1丁
白ネギ 1本
生姜 適量
七味唐辛子 少々
調味料(おたまで)
赤みそ 3(八丁味噌)
白みそ 3(信州味噌)
砂糖 4
酒 2
みりん 2
水 5~7(1000cc~1400cc)火かげんを見て調整する。
①鍋にたっぷりの湯を沸かし、豚白モツとネギの青い部分、生姜のスライスを加え火に掛ける。
②豚白モツをザルに上げて流水で綺麗に洗い、豚白モツの臭いが取れるまで2~3度繰り返す。
③粗熱が取れたら、一口大の食べやすい大きさに切る。
④大根とニンジンは一口大の乱切り、玉ねぎはクシ型に切り、こんにゃくは一度茹でてから手で一口大にちぎる。
⑤鍋に分量の水とモツ牛、大根、ニンジン、玉ねぎ、こんにゃくを入れ火に掛ける。
⑥大根に火が通ったら調味料を加え沸騰しないよう火を弱めて10分程煮る。
(途中、煮詰まってきたら水を足す)
⑦最後に大き目のサイコロ型に切った豆腐を入れ火を通す。(豆腐は長時間煮込むと硬くなる)
⑧白ねぎの白いところの小口切りを天に盛り、七味唐辛子をふる。
下は福家の「牛すじ」の写真だ。
<作り方>
牛すじ肉 2.0kg
大根 2本
黒こんにゃく 1枚
万能ねぎ 5本
練りがらし 少々
調味料(おたまで)
醤油 4
さとう 4
酒 2
みりん 2
甜面醤 1/2
①鍋にたっぷりの湯を沸かし、牛すじ肉をアクを取りながら約10分間ゆでる。(必ず湯から茹でること)
②牛すじ肉をザルに上げて流水で綺麗に洗い汚れがあれば取り除く。
③粗熱が取れたら、一口大の食べやすい大きさに切る。
④大根は一口大の乱切り、こんにゃくは一度茹でてから手で一口大にちぎる。
⑤鍋に牛すじ肉と、大根、こんにゃくを入れ、ひたひたになる位に水を入れ火に掛ける。
⑥大根に火が通ったら調味料(砂糖4、酒2、みりん2、醤油2)を加え沸騰したら火を弱めて、3時間以上煮込む
(途中、煮詰まってきたら水を足す)
アクがたくさん出てくるので、こまめにアクをすくってやると澄んだスープになる。
⑦仕上げに残しておいた醤油2と甜面醤 1/2を加えて味を整える。
⑧万能ねぎのみじん切りを散らし、練がらしを添える。
それぞれの料理のポイントだが、白モツを使った「モツ煮込み」は生姜とネギと一緒に「白モツ」を何度か、煮ては流水で洗うことを繰り返して臭みを取ること。それから「牛すじ」は長時間煮込むことだ。
日本酒にも合うが、こういうこってりした味付けは特に「いも焼酎」に合うような気がする。
さて、上海 和さ美 4号店の「古北小町 和さ美」で「手打ちうどん」を始めることになった。
下の写真のガラス張りのところで、寿司カウンターの横の場所になる。
今までは「有機野菜サラダ」や前菜の盛り付け場として使っていたのだが、お客様からよく見える場所なので、ここで手打ちうどんの実演をする。
うどん粉は通常(中力粉)を使用するが、上海では日本の製粉会社の薄力粉(天ぷら粉やお菓子用)は入手しやすいので、中力粉と薄力粉の両方を使用して、明日から4号店の調理スタッフにうどんの作り方を教える。
手打ちうどんは熟成などの時間が掛るので、まる1日、4号店に居ることになうだろう。
2日~3日、ブログをお休みするが、次回は「手打ちうどん」の話をしよう。