マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

浅草 煮込みストリート

2011年07月20日 | 酒肴
ここのところ「インジェクションビーフ」の話が続いたので今日は料理の話をしよう。

実は自分は浅草で生まれ育ったのだが、今年の4月に約2年ぶりに実家に顔を出しに行った。

実家の住所は、今は浅草ビューホテルとなっているが、以前は「国際劇場」と呼ばれた劇場の裏手にある。

若い人は「国際劇場」と言ってもピンとこなかも知れないが、昔は松竹歌劇団(SKD)の踊りや人気歌手による歌や喜劇なども上演されていた。

しかし、浅草にはJRの駅が無いので昼間は観光客などで賑わうが、夜の8時以降は人通りもまばらだ。

いつものように銀座線の浅草駅で降りて、観音様(浅草寺神社)に立ち寄って手を合わせてから実家に向かったのだが、JRAの場外馬券売り場の近くに来て驚いた。

まだ、夕方の5時だと言うのに、何軒も並ぶ煮込みの店の、店内にも店頭のテーブル席にもたくさんお客さんが座って食事をしているのだ。(なんと16軒もの煮込みの店があるそうだ)


自分の子供の頃には、煮込みの店は確か数える程しかなく、また、土曜、日曜日には店内では1日中、テレビで競馬放送が中継されて、競馬新聞と赤い色鉛筆をもった冴えない連中のたむろ場といった印象しかなかった。

ところが今は、若いカップルも「ポッピー」を飲みながら「煮込み」を食べている。

そして、既にこの場所は「浅草 煮込みストリート」と呼ばれているという。

自分が生まれ育った地元だが、実は今までに一度もこの近辺の飲食店で食事をしたことがなかった。

競馬でお金をすったオヤジに絡まれたり、奢ってくれと言われたりしたら面倒だからだ。

しかし、店の接客も一般客が多くなったせいで雰囲気も良くなっているようだし、せっかく暫くぶりの浅草なので、1軒の店で煮込みを食べてみたのだが、豚の白モツではなく牛すじの煮込みで、味付けは醤油ベースの「おでん」の味だ。

価格は1杯500円程だったが、もう一度、わざわざここまで来て食べる味ではないだろう。

さて、うちの店でも福家3号店にも「モツ煮込み」と「牛すじ」のメニューがる。

この店は前も話したが、焼き鶏、串揚げ、それに居酒屋料理などお酒を気軽に飲んでもらうように「つまみメニュー」が充実している。

「モツ煮込み」と「牛すじ」もよく売れているが、モツ煮は味噌味、そして牛すじは醤油味ベースに「テンメンジャン」でコクを付けた味付けになっている。

下は福家の「モツ煮込み」の写真だ。

<作り方>
豚白モツ   2.0㎏
大根      2本
ニンジン    1本
玉ねぎ     2個
黒こんにゃく 1枚
豆腐      1丁
白ネギ     1本
生姜      適量
七味唐辛子   少々 

調味料(おたまで)
赤みそ 3(八丁味噌)
白みそ 3(信州味噌)
砂糖   4
酒     2
みりん  2
水   5~7(1000cc~1400cc)火かげんを見て調整する。

①鍋にたっぷりの湯を沸かし、豚白モツとネギの青い部分、生姜のスライスを加え火に掛ける。

②豚白モツをザルに上げて流水で綺麗に洗い、豚白モツの臭いが取れるまで2~3度繰り返す。

③粗熱が取れたら、一口大の食べやすい大きさに切る。

④大根とニンジンは一口大の乱切り、玉ねぎはクシ型に切り、こんにゃくは一度茹でてから手で一口大にちぎる。

⑤鍋に分量の水とモツ牛、大根、ニンジン、玉ねぎ、こんにゃくを入れ火に掛ける。

⑥大根に火が通ったら調味料を加え沸騰しないよう火を弱めて10分程煮る。
 (途中、煮詰まってきたら水を足す)
 
⑦最後に大き目のサイコロ型に切った豆腐を入れ火を通す。(豆腐は長時間煮込むと硬くなる)

⑧白ねぎの白いところの小口切りを天に盛り、七味唐辛子をふる。

 
下は福家の「牛すじ」の写真だ。

<作り方>
牛すじ肉    2.0kg
大根       2本
黒こんにゃく  1枚
万能ねぎ    5本
練りがらし   少々

調味料(おたまで)
醤油  4
さとう  4
酒    2
みりん 2
甜面醤 1/2

①鍋にたっぷりの湯を沸かし、牛すじ肉をアクを取りながら約10分間ゆでる。(必ず湯から茹でること)

②牛すじ肉をザルに上げて流水で綺麗に洗い汚れがあれば取り除く。

③粗熱が取れたら、一口大の食べやすい大きさに切る。

④大根は一口大の乱切り、こんにゃくは一度茹でてから手で一口大にちぎる。

⑤鍋に牛すじ肉と、大根、こんにゃくを入れ、ひたひたになる位に水を入れ火に掛ける。

⑥大根に火が通ったら調味料(砂糖4、酒2、みりん2、醤油2)を加え沸騰したら火を弱めて、3時間以上煮込む
 (途中、煮詰まってきたら水を足す)
 アクがたくさん出てくるので、こまめにアクをすくってやると澄んだスープになる。

⑦仕上げに残しておいた醤油2と甜面醤 1/2を加えて味を整える。

⑧万能ねぎのみじん切りを散らし、練がらしを添える。


それぞれの料理のポイントだが、白モツを使った「モツ煮込み」は生姜とネギと一緒に「白モツ」を何度か、煮ては流水で洗うことを繰り返して臭みを取ること。それから「牛すじ」は長時間煮込むことだ。

日本酒にも合うが、こういうこってりした味付けは特に「いも焼酎」に合うような気がする。

さて、上海 和さ美 4号店の「古北小町 和さ美」で「手打ちうどん」を始めることになった。

下の写真のガラス張りのところで、寿司カウンターの横の場所になる。

今までは「有機野菜サラダ」や前菜の盛り付け場として使っていたのだが、お客様からよく見える場所なので、ここで手打ちうどんの実演をする。

うどん粉は通常(中力粉)を使用するが、上海では日本の製粉会社の薄力粉(天ぷら粉やお菓子用)は入手しやすいので、中力粉と薄力粉の両方を使用して、明日から4号店の調理スタッフにうどんの作り方を教える。

手打ちうどんは熟成などの時間が掛るので、まる1日、4号店に居ることになうだろう。

2日~3日、ブログをお休みするが、次回は「手打ちうどん」の話をしよう。



焼き鶏と串揚げ

2011年07月05日 | 酒肴
ここのところ上海は毎日35℃を超える暑さだ。上海の夏の暑さは東京と同じで湿度が高く、外を1時間も歩くと頭がクラクラしてくる。

こういう暑い日というのは、どういう訳か生魚が売れない。

やはり、焼き鶏、焼き肉で「とりあえず冷たいビール」となるのだろう。

さて、ブログを3日程お休みしてしまったが、福家(3号店)で、串揚げの写真撮りを行っていた。

焼き鶏の他に来週から「串揚げ」も始めることにしたからだ。

さて、串揚げのポイントだが、具材が一口大で小さいので、使用するパン粉(生パン粉)のメッシュ(細かさ)もトンカツなどより細かくすると良いだろう。

目安としては、トンカツなどが8~11メッシュのパン粉を使用するとして、串揚げの場合にはその半分の6~8メッシュのパン粉を使用する。

また、トンカツを揚げる場合には、肉に小麦粉、溶き卵、パン粉を付けて揚げるが、串カツの場合には、小麦粉と溶き卵を混ぜた「ねりや」を作っておき、具材を「ねりや」にくぐらせ、パン粉を付けると、「ししとう」等の野菜でも衣(パン粉)が剥がれず綺麗に揚がる。

尚、トンカツ等を揚げる時に、最初に肉の両面に「塩」「コショー」を振る人がいるが、うちの店では揚がってから塩、コショーを振ることにしている。理由は、最初に塩を振ると肉が堅くなってしまうことと、コショーは後で振った方が香りが引き立つからだ。

さて、「ねりや」の配合を紹介しよう。

<ねりや>
水 100cc      
牛乳 100cc      
小麦粉 200g      
砂糖 小さじ1
塩 小さじ1
玉子1個~2個
(玉子が多いとふっくらと柔らかな衣になる。)

水1:牛乳1:小麦粉:2なので覚えやすいと思う。

ポイントは、具材を「ねりや」に絡ませたら、金網の台などの上にしばらく置いて、パン粉を付ける前に余分な「ねりや」を落としてやることだ。

好みの具材で好みのソースで食べれば、ビールもガンガン飲めるだろう。

尚、今回、うちの店の「焼き鶏のタレ」の配合も紹介しておこう。

<やきとりのタレ>
醤油      2000CC
みりん     1200CC
さとう      800g(甘めが好きな場合には+200g)
はちみつ    200CC
鷹の爪     3本
おろしにんにく 50g
おろし生姜    50g



炭火で焼く「焼き鶏」は格別にうまいと思う。

焼き色を綺麗に付けるコツだが、8分目程焼き上がったところで「砂糖」を炭の上に振ってやると、パッと炎が上がり、綺麗な焦げ目と炭の香りを付けることができる。

さて、今宵は「焼き鳥」にビールにするか。





暑い夏にはやっぱりビールに枝豆

2011年06月27日 | 酒肴
このところ上海は雨ばかり降るうっとうしい日が続いていたが、やっと晴れたと思ったら今度は急に蒸し暑くなり、いよいよ本格的な夏の始まりなのだろう。

先日、冷やし中華のレシピを紹介した時に、「トマトやキューリ」は体を冷やす食べ物なので暑い日には体が自然とそういう食べ物を欲しがるのではないか?と書いたが、同じく体を冷やす夏が旬の食材に「枝豆」がある。

真夏の太陽が照り付ける 6月~ 8 月が枝豆の旬だが、あのさわやかな淡い緑色は見ためにも涼しく、栄養面でもとてもにすぐれている。

枝豆は豆と野菜の両方の特長を持っていて、豆の特長である良質なたんぱく質や食物繊維。緑黄色野菜の特長であるカロテン、ビタミン C などをたっぷり含んでいる。

特に豊富に含まれるビタミン B1 は、糖質をエネルギーに変え、代謝を活発にしてくれるので夏バテを防ぐために役立ってくれる。

そして、枝豆にはアミノ酸の一種のメチオニンという成分がたくさん含まれているので、アルコールの分解を助け、肝臓の負担を和らげる働きをする。

『とりあえず、ビールと枝豆!』と、夏のビールのおつまみとして定番の枝豆は、とても理にかなった食べ物なのだ。

うちの店でも「枝豆」はよく出ている商品だが、冷凍品は使用せずに生の枝豆を仕入れている。

しかし、いつも「茹で枝豆」では飽きてしまうので、毎日、「茹で枝豆」の他にもう一種類、簡単にできる枝豆料理を提供しているので、いくつか紹介しよう。

まずは、「枝豆」の下処理から説明しよう。

【美味しい枝豆の茹で方】

①枝から枝豆を切り離す。
②両端をハサミで切る。(豆に塩味がつきやすくなるように)
③枝豆に塩をまぶして豆と豆をこするように水洗いする。(うぶ毛が取れ色鮮やかに茹であがる)
④たっぷりのお湯に塩を少量加えて、強火で3分位すこし固めに茹でてザルにあげます。
⑤ざるにあげた枝豆に軽く塩を振り、うちわなどで扇いで手早く冷ます。

注意:水の中で冷やすと豆がふやけてしまうので、絶対に水の中には入れない。

さて、店では注文が入ってから、その都度茹で上げるのでは時間が掛ってしまうので、枝豆は多めに茹でてザルにあげておき、注文が入ったら人数分の枝豆をボール等に入れ、そこに熱湯を入れ2分程温めてお客様に出している。その為に最初に枝豆を茹でる時には固めに茹でている。
また、最初に固めに茹でることで「茹で枝豆」以外の枝豆料理にも対応できるようにしている。

下の写真は「茹で枝豆」だが、茹でる前に塩をまぶしてこするように水洗いすることで、色鮮やかに茹であがる。

茹で枝豆

【その他の枝豆料理】

1)塩焼き枝豆

この料理はいたってシンプルだが、焼くことで香ばしさを増し、また、枝豆の甘さがとても美味しい。
作り方:
①枝豆をすこし固めに茹でる。
②アルミホイルの上に枝豆をならべ、少し多めに塩を振る。
③オーブントースターやグリルで焼き色が付くまで香ばしく焼く。

2)枝豆のバター醤油焼き

この料理はバターと焦げた醤油の香りが枝豆にピッタリだ。
作り方:
①枝豆を少し固めに茹でる。
②フライパンを中火に掛けバターを入れ、バターが溶けたら枝豆を加え、そこに少量の料理酒を振りながら蒸し焼きにして、きれいな焼き色がついたら醤油を加えて香りが立ったら火からおろす。

3)枝豆のピリ辛浸し

ピリッとした辛さでビールが何杯でも飲みたくなる枝豆料理だ。
作り方:
①ボール等に、ザルそば用の麺つゆと、豆板醤少量と、ゴマ油少量を入れ混ぜ合わせておく。
②枝豆は3~4分間茹でてザルにあげて水を切り、熱いうちに①の調味液に浸す。

4)枝豆のにんにく醤油炒め

にんにくの香りが暑い夏の日にパワーをくれる一品だ。
作り方:
①枝豆を少し固めに茹でる。
②フライパンを中火に掛けオリーブオイルを大さじ1位入れて、鷹の爪(唐辛子)の小口切りを少量加えてから枝豆を入れて炒める。
③枝豆に火が通ったら「にんにくのすりおろし」を好みの分量加えて、醤油で味を調えて火からおろす。

今回の「枝豆料理」はとても簡単にできるので、いつもの「茹で枝豆」だけではなく、いろいろと味にアクセントを加えながら楽しんで欲しい。

くれぐれもビールを飲み過ぎないように!



夏の暑い時には、ピリッと辛い「タイ風サラダ」

2008年08月02日 | 酒肴
この3日間程、大連は毎日、雨ばかり降っていたのだが、今日は朝から快晴となった。気温も高くなってきて、いよいよ夏が来たなという感じがする。

最近、大連でも専門の業者と契約すれば日本のテレビ番組のほとんどを見られるようになり、店のテレビでも日本の番組を見られるようにしたのだが、日本は猛暑のようで湿気の多い日本では会社に行くだけで一汗かいてしまうことだろう。

筆者の父親だが、夏のとんでもなく暑い夜でも扇風機や、クーラーを付けたことを見たことが無い。母親の話では今も同じようにしているそうだが、同じDNAを受け継ぐ身としても、とてもクーラー無しでよく眠れるものだと感心してしまう。

以前、タイに2年以上住んでいたことがあるが、猛暑の夜のクーラーはいつも全開だった。

さて、今回はそんな暑い日にピッタリな「タイ風サラダ」を紹介しよう。



材料:
海老                10匹
えのき               1束
トマト                1/2個
パクチーファラン又はパクチー  少々
にんにく(みじん切り)      小匙1
サラダ油              大匙1
塩、コショー            少々

(ドレッシング)
サラダ油              大匙1
ナンプラー             大匙1
醤油                 大匙1/2
砂糖                 大匙1/2
ライム又はレモンの絞り汁    大匙1
赤唐辛子の小口切り       2~3本
ごま油、               少々

作り方:
①海老は殻を剥いて背綿を取る。
②トマトは一口大(小さめ)に切る
③ドレッシングの分量を合わせておく。
④フライパンを熱し中火にしサラダ油を敷き、にんにくのみじん切りを炒め、香りが出てきたら、海老を入れて炒め、次にエノキを加えて、塩、コショーをしてさっと炒める。
⑤ボウルにトマトと、パクチーファランをちぎって入れ、④の海老とエノキを入れ、③のドレッシングを合える。(お好みでごま油を加えてもよい)
⑥皿にサラダ菜を敷き⑤を盛る。

パクチーファランは、普通のパクチーよりもっと香りが強烈なので、普通のパクチーを使っても良いだろう。
日本人はパクチー(中華料理では香菜、西欧ではコリアンダー)が苦手な人が多いようなので、特に入れなくても良いと思うが、彩りとして万能ネギの青いところや、キューリを細く切っていれると綺麗な仕上がりとなる。

さて、久しぶりにタイの「jjkenさん」からの便りが届いて嬉しい。

筆者もタイで「まぐろ」等の水産加工の仕事をしていたのだが、きっと暑いタイで頑張っているのだろう。

魚の煮物のポイントは以前にもこのブログで説明したが、200g位の魚ならば、お玉で酒が3杯、みりんが半分、醤油が半分、砂糖が半分の半分(1/4)を鍋に入れて火に掛けてアルコールを飛ばしたら、魚を入れて、ネギのブツ切りと生姜のスライスを2枚程入れてから落とし蓋をして、中火で20分~30分煮ていけば良い。

魚の煮物は難しいように思えるが、この調味料の分量を覚えてしまえば、失敗しないで美味しい煮魚を作ることができるので、ぜひ、試していただきたいと思う。。。








 



「ごぼう天」をカラッと揚げよう

2008年07月30日 | 酒肴
しばらく北京に出張に行っていたので、なかなかブログの更新ができず、このページを見に来てくれた方には、いつもながらすまないと思う。

さて、今回は「ごぼう天」をつくってみよう。

「かき揚げ」も同じだが、カラッと揚げるコツが幾つかある。

まずは、材料を切り揃えたら、天ぷらの衣と混ぜる前に、打ち粉をすることだ。
打ち粉をまぶすことで、衣が付いてない部分が焦げて黒くなったりせず、又、天ぷら鍋の中で具材がまとまりやすくなる。

次に、衣は薄く使った方が良い。あまり衣が厚いと火が通に難くなり、カラッと揚がるがらなくなる。
もし、衣をゆるくして、鍋に入れるのが不安ならば、クッキングシートを10㎝角程に切って、その上に衣を付けた具材をスプーンで乗せて、クッキングシートごと油の中に入れて揚げて、8分程火が入ったらクッキングシートを剥がせば簡単に作ることができる。

天ぷらのコツは、粉を溶く水を冷やすことだ。天ぷら屋さんでは粉も冷蔵庫の中に入れて冷やしているところがある。(いかにグルテンが出ないようにするかがポイントだ)

さて、今回のレシピは「ごぼう」だけではなく、「牛肉」と「玉ねぎ」を加えたものを紹介しよう。
ごぼうと牛肉の相性が良いばかりでなく、ボリュームもあり、酒の肴だけではなく、ご飯のおかずにもピッタリだろう。



材料:
ごぼう                    50g
玉ネギ(5㎜程にスライスする)     25g
酢                     少々
牛肉(薄切り)               50g    
(牛肉の下味) 醤油・酒        各小匙1
打ち粉(小麦粉)             適量

山椒・塩                  少々
天つゆ                   適量
天ぼうず(大根おろしと、生姜おろし) 少々

天ぷら粉                  適量
白ゴマ                    適量 

作り方:
①牛肉を細切りにして、醤油と酒で下味を付ける。
②「ごぼう」の皮をむき、マッチ棒より少し太い位の大きさに切ってから、酢水につけて、アクを抜く。
③ボウルに①の牛肉と②のごぼうと、玉ねぎのスライスを入れ、打ち粉をまんべんなくまぶす。
④天ぷら粉を加えて、混ぜ合わせる。衣が濃い場合には冷水を加える。
⑤170℃~180℃の油でカラッと揚げる。
⑥お好みで「山椒塩」と「天つゆ」を添える。

「山椒塩」というのは、山椒の粉と塩を同料混ぜたものだが、「ごぼう天」や「穴子天」のクセのある材料の場合には、臭みを消してくれる。「海老天」などの場合には、「茶塩」などが合うだろう。

さて、今回はオリンピック間近に北京に「まぐろの販売」の為に出張に行ったのだが、待ちのあちこちに警官や軍人がいて、ものものしい感じがした。

また、道路は7月20日から、ナンバープレートの最後の数字(偶数、奇数)ごとに走ってよい日があり、偶数の日付けには偶数ナンバーの車。奇数の日付けには奇数ナンバーの車が走ってよいことになっている。

また、北京ナンバー以外の車は基本的に北京に入れず、また、トラックは夜間しか走行ができなくなった。

これで、ずいぶん渋滞が減るのではないか?と思ったのだが、街はいつもながらの渋滞となっていた。

それは、3車線のうち、1車線をオリンピック関係者の車と、警察や軍隊の専用車線としたからで、せっかく奇数・偶数で車を減らしても、このオリンピック専用車線の為にそれほどの渋滞緩和にはなっていないようだ。

今回、訪問した北京の知り合いの料理店では、車の偶数、奇数規制の為に常連客が足(車)が無いので店に来られず、お客さんがずいぶん減ったと嘆いていた。

もちろん、オリンピックが始まれば観光客などが来るのだろうが、中国の面子を掛けたオリンピックは、地元の人達にとってはあまり嬉しくないような感じを受けた。

結局、オリンピックの工事や利権で、得をしたのは役人だけということになるのではないかと思う。。。




手羽先のアジアンBBQ

2008年06月15日 | 酒肴
やっと大連も夏らしく暑くなってきたが、それでも朝晩はまだちょっと冷え込み、その温度差もあってか、油断をすると風邪を引いてしまう。

今回は、そういう季節にぴったりの酒の肴を紹介しよう。

鶏の手羽先を和風ではなく、エスニックのタレで焼くバーベキューだ。
(写真をクリックすると拡大)

以前、「焼き鳥のタレ」の改良をしていた時に、タイの「トムヤムペースト」を加えてみたのだが、辛味、酸味、甘み、がコクを出してくれてなかなか合うと思う。

にんにくのすりおろしをたっぷり入れて、香りよく焼いてビールをガンガンやれば風邪などすっとんでしまうだろう。

材料:
手羽先       5本

(ソース)
トムヤンペースト  大匙1
しょうゆ       大匙2
ケチャップ      大匙3
コチュジャン     大匙1
酒          大匙1
さとう         大匙1
みりん        小匙2
酒          大匙2
おろしにんにく   大匙1
ゴマ油        小匙1

作り方:
①(ソース)の全部の調味料と、おろしにんにくを混ぜ合わせる。
②手羽先は、ソースが絡みやすいように、皮の方に3~4箇所、包丁で切れ目をいれる。
③手羽先の表面がパリッとするように焼いて、焦げ目が付いたら、①のソースを塗りながらさらに焼き、香ばしさが出てきたら皿に盛る。



タイならば、この料理と一緒に、シンハービールに氷を入れて飲めば最高だろう。









ホタテの甘さと焼き味噌の相性が良い「ホタテねぎ味噌焼き」

2008年06月01日 | 酒肴
前回は「牡蠣の味噌焼き」を紹介したが今回は、同じように昆布の上にホタテと味噌とネギをのせて焼く「ホタテのねぎ味噌焼き」を紹介しよう。



うちの店では北海道産の生食用のホタテを使っているが、ホタテの甘さと、味噌とネギがそれぞれの旨みを出している。

ネギがしんなりするまで焼くと、この料理だけでお酒が進むだろう。

西京味噌は、(鰆の西京焼きの時に)説明したので見てもらいたい。

材料:
ホタテ    3個
ねぎ     1/2本
西京味噌  大匙2
昆布     1枚
鷹の爪    少々

作り方:
①ホタテは1個を4つに切り、熱湯にくぐらせ冷水に取りフキンで水分を拭く。
②ねぎは1㎝幅に小口切りする。
③ボウルに西京味噌と、①のホタテと②のねぎを入れ混ぜ合わせる。
④昆布の表面をぬれフキンで拭いて汚れを取り、③をのせてオーブントースタに入れときどき箸で混ぜながら、ねぎがしんなりして焦げ色が付くまで焼く。
⑤オーブントースタから取り出す直前に、細く小口切りにした鷹の爪を散らして、皿に盛る。

さて、この料理のポイントは、ねぎがしんなりするまで、箸でときどきかき混ぜ、最後に表面をこんがりと焼こう。

前回の「牡蠣の味噌焼き」と同じく、焼き過ぎると味噌が苦くなるので注意しよう。




焼いた味噌の香りが漂う、「牡蠣の味噌焼き」

2008年06月01日 | 酒肴
大連では大きな昆布が取れるので、昆布の上に木綿豆腐を乗せて、酒を振って蒸した「蒸し奴」など、うちの店では幾つか昆布を使った料理を出しているが、中でも人気なのが、大連産の牡蠣を使った「牡蠣の味噌焼き」と、「ホタテのネギ味噌焼き」の2つだ。

今回はまず、「牡蠣の味噌焼き」を紹介しよう。



大きな昆布に牡蠣と味噌をのせて香ばしく焼けば、左党にはたまらない1品だ。

材料:
牡蠣          100g
赤味噌        適量
みりん         適量
昆布          1枚

にら          2本
しらがネギ      少々
鷹のつめ(小口切り)少々 

作り方:
①赤味噌をみりんでのばす。
②牡蠣は熱湯にくぐらせ、直ぐに冷水に取ってフキンで水気を拭き取る。
③大きな昆布の表面の汚れをぬれフキンで拭き取る。
④牡蠣と味噌を混ぜ合わせ、昆布の上にのせる。
⑤オーブンレンジで味噌が焦げて香りが出るまで焼く。
⑥焼き上がり直前に、2~3㎝に切ったニラと鷹の爪を散らし、オーブンレンジから取り出し皿に盛る。
⑦上からしらがネギを盛る。

さて、この料理のポイントは味噌を焼き過ぎないように注意しよう。

味噌が焦げてしまうと苦い味になり、また、牡蠣も硬くなってしまう。

さて、次回は「ホタテのネギ味噌焼き」を紹介しよう。。。


    

シャコの天ぷら(活のシャコから調理しよう)

2008年05月27日 | 酒肴
大連では春先から「活シャコ」が市場に出まわる。生きている時にはとても元気で飛び跳ねている「シャコ」も水槽から上げると以外に早く死んでしまう。

シャコは死んでしまうと身が痩せてしまったり剥き難くなるので、必ず活のシャコから調理しよう。

シャコは、ボイルしてすし場で握りで使っているが、天ぷらにしても美味しい。



よく、シャコの身の中央部に棒状に入るシャコの卵(カツブシ)を美味しいと言われる方がいるが、好き嫌いの違いなのか硬くて美味しいとは思えない。

外見からは見分けが付き難いが、尾の先の部分を見て、黄色くなっているところがあれば卵入りなので、シャコの卵の好きな人はそれを選ぶと良いだろう。

写真を拡大して見てもらうと分かるが、軽くボイルしてから殻を剥がして、頭付きのまま天ぷらにしてあるので、殻や頭も香ばしく食べることができる。

材料:
活シャコ     20匹(4人分)
大葉などの野菜  少量

(ごま塩)
ごま       小匙2
塩        小匙2
昆布茶      少々

(天つゆ)
大根おろし
生姜のすりおろし

作り方:
①鍋にたっぷりの水と大匙1の塩を入れ強火に掛け、沸騰したら活シャコを入れ、ふたたび沸騰したら火を止め、蓋をして5分程そのままにしてザルに上げる。

②シャコが冷めたら(シャコは冷めてからの方が剥きやすい)ハサミでシャコの両側を切り、尻尾を三角形に切る。頭の方から腹の皮を剥き取り、背の皮は尾の方から頭の方に剥いて行くが、切り離さないようにする。

③打ち粉を振り天ぷら粉を薄めにといて、180℃の油でカラッと揚げる。
 大場や季節の野菜も揚げて添えよう。

④ゴマは炒ってすり鉢で擂って同量の塩を混ぜ、昆布茶を少量加えてよく混ぜる。

⑤お好みで「天つゆ」か「ごま塩」で召し上がる。

さて、タイのjjkenさんからまたコメントをいただいた。いつもタイからの便りありがとう。

タイ料理でも先日紹介した「すずきのちり蒸し」と同じように、魚を丸ごと蒸した料理がある。

魚を一匹そのまま、少し甘辛めのスープと香草で蒸した料理だが、上からマナオ(ライム)を絞って食べるとなかなか美味しい。

それと、タイ人は「ソムタム」をよく食べる。熟していない青いパパイヤを細く切って、にんにく、唐辛子、ナンプラーとライムを搾って食べるサラダのような料理で、それに塩づけにしたカニや、発酵させた小魚と、ココナッツ砂糖を入れて食べるのだが、ソムタムプー(カニのソムタム)を食べる時には要注意だ。

3年程タイで生活していたが、何度食べても次の日には下痢をすることになる。

この「ソムタム」を日本のファミリーレストラン用メニューにしたいという依頼があり、何度か野菜の加工品を作っている工場で試作をしたことがあるが、もともと安い物なので、加工をして日本に送っても採算を取るのが難しいだろう。

やはり、ソムタムはタイで食べるのが一番ではないかと思う。

タイ料理でもイサンなどタイの東北料理は日本人に合う料理が多いので、このブログでも折をみてタイ料理の作り方も紹介して行こう。。。












豪快に鱸をまるごと1本ちり蒸しにしてみよう。

2008年05月21日 | 酒肴
先日もこのブログで話したように、うちの店で使用している水産物を大連の日本人家庭への宅配を準備中なのだが、工場で加工する切り身魚を骨無しにするかどうか迷っている。

実際に今まで、幾つかの水産工場で、骨無し切り身や、太刀魚のように骨が硬い魚は一度卸してから酵素(接着材)で再度、貼り合わせるという商品も作ったことがあるが、魚は骨からいい味が出るのになぜ骨無し切り身を作るのか何度も疑問に思ったことがある。

今の小学生に鮭の絵を描くように言うと、「切り身の鮭」しか描けないという笑えない話もあるが、昔の日本人は魚の食べ方が上手だったと思う。

小さい頃、父親が家での夕飯で魚を食べる時は、骨付きで焼いたり煮たりした魚の、まず身を食べてから、残った骨は熱いお湯やお茶を注いで飲んで、魚を骨まで食べ尽くしていたのを覚えている。

今の人から見ると、ケチっくさくて侘しいかと思うかも知れないが、魚は骨から出る味が旨いので、たとえば魚を煮る時に骨付きで煮た時と、骨無し切り身では格段の違いが出てくる。

中国人は魚に限らず豚肉なども骨付きを好む。その方が美味しいからだ。日本では食育という言葉が流行のようだが、せめて、魚は骨付きのまま食べてもらいたいと思う。

さて、今回は鱸(すずき)をまるごと1本豪快に「ちり蒸し」にしてみた。

大連産の昆布生牡蠣も使って、鱸の骨から出る旨みと牡蠣の旨みが昆布に染み込み、それぞれの食材の旨みが相乗効果となる。

皿ごと蒸して熱々の鱸にカツオだしを注ぎ、ポン酢で食べれば大連の旨みを一度に味わうことができる1品だ。気の合う仲間とビールをぐいぐい飲みならが豪快に楽しもう。

材料:
すずき     1本
結び昆布   5個
牡蠣      5個
豆腐      1/2丁
椎茸      2枚
酒       少々
塩       少々
吸い物の出し  200cc  

あさつき    適量
もみじおろし  適量
ポン酢     適量

作り方:
①蒸し器に殻付きの牡蠣を入て殻が開いたら中身を取り出しておく。
②鱸はウロコを取り内臓を抜いて水洗いしたら、薄く塩をして5分程置いたら、熱湯を掛けて冷水に取り、細かいウロコも取り除く。
③大きめの器に②の鱸を置き、結び昆布、食べやすく切った豆腐、①の牡蠣、飾り包丁を入れた椎茸を綺麗に盛る。
④蒸し器に皿ごと入れて、強火で15分から20分蒸す。
⑤吸い物出汁くらいの薄めの出汁を熱くして、上から掛ける。
⑥ポン酢、あさつき(みじん切り)、もみじおろしを添える。



中国は、今週の月曜日から3日間、国民全部で喪に服すとのことで、おめでたい事は禁止になっていた。たとえば結婚式も行われていなかったようだ。

もちろん、ナイトクラブも営業を自粛してお休みした。

テレビ番組も、四川地震の報道番組だけで、ドラマや映画もこの3日間は放映が中止されていた。

しかし、それに対して不満を言う国民もいないようで、13億以上もの人が居るのに団結が取れていることに驚いてしまう。

うちの店でもスタッフが直ぐに募金箱をつくったりして、なんとか協力しようとしている姿を見ると、中国はこれから彼らのような若者が中心になって少しづつ変って行くような気もする。。。






穴子の白焼き(皮側を湯引きして臭みを取ろう)

2008年05月20日 | 酒肴
日本酒に合う酒の肴はいろいろあるが、「穴子の白焼き」などは特に左党にはたまらない1品ではないだろうか。

ウナギの白焼きも旨いが、脂がのり過ぎていて味がくどいと感じる。

さて、この料理のポイントだが、穴子を開いてから、背ビレと腹ビレを切り取り、よく水洗いして血の部分を綺麗に洗い流したら、皮の方を上にしてまな板の上に置き、キッチンペーパーを乗せて上から熱湯を掛けて、直ぐに冷水に取り、皮の表面に浮き出た白いヌメリを包丁で綺麗に取ってから焼き上げる。煮穴子の下処理と同じだが臭みが取れて美味しく食べられる。

大きな穴子の場合には串を打ってから焼くが、小さな穴子の場合には串を抜く時に身がくずれてしまうので、金網を乗せて曲がらないようにすればよいだろう。

材料:
活け穴子          1本
塩              少々
わさび            少々
レモン(くし型に切る)   1個

作り方:
①活け穴子を背開きにして、背ビレと腹ビレを切り取り水でよく洗う。
②まな板の上に皮を上にして置き、キッチンペーパーをかぶせて、上から熱湯を掛けて直ぐに冷水に入れる。
③皮の方に付いている白いヌメリを包丁の先で綺麗に取って、水洗いをしてフキンで水分を拭き取る。
④穴子を半分に切って上下に並べ、身の半分のところに串を入れて行き、金串を4本刺す。
⑤両面に薄く塩を振り、皮の方から強火で焼いて、こんがりと焼き色が付いたら身の方も焼く。(小さな穴子の場合には、串を打たずに上から金網などで押さえ曲がらないようにする。)
⑥食べやすい大きさに切り皿に盛り、わさびとレモンを添える。


うちの店では、煮穴子以外の「穴子料理」はオーダーが入ってから穴子を捌くが、死んだ穴子は臭いが強かったり、身に血がまわっていたり、加熱した時に身がボソボソになってしまう。

「穴子の天ぷら」の下処理では湯引きはしないが、皮の臭いを取るように揚げる。

次回は「穴子の天ぷら」を紹介しよう。。。



たこ酢(タコもキューリも蛇腹に切る)

2008年05月18日 | 酒肴
今回は「たこ酢」を紹介しよう。

中国の舟山に日本向けのタコの加工工場がたくさんあり、日本の大手水産メーカーが寿司種などを作って日本に輸出しているが、原料のタコは舟山での水揚げは少なく、実際にはもっと南のアモイよりさらに南の「東山」あたりから舟山に運ばれている。

以前、「東山」の工場で活のタコを使って、ボイルしてから更に焼いて焦げ目をつけて、スライスしてトレーに並べ冷凍する商品を作ったことがあるが、日本の真蛸と同じでボイルすると身が硬くなるのでいろいろと工夫をした。

料理店や家庭で「たこ酢」を真蛸を使って作る場合は、タコをすり鉢の棒などで叩いて柔らかくすると良いだろう。

うちの店では、叩くだけではなくタコに包丁で細かく切れ込みを入れて、キューリとタコを蛇腹に切ることで、食べやすくしている。

材料:
ボイルタコの足    1本
キューリ        1本
乾燥わかめ      大匙1
しょうが(針生姜)   少々

(三杯酢)
米酢         お玉で7
みりん        お玉で3
醤油         お玉で3
旨み調味料      少々

作り方:
①乾燥わかめは水で戻しておく。
②キューリは板ずりしてからまな板の上に乗せ、左斜め方向に切り落とさないよう注意しながら端から斜めに包丁を細かく入れて行く。(難しい場合には手前に割り箸などを置くとよい)
③キューリの上面に包丁の切れ目が入ったら裏返して、同じように左斜め方向に切れ目を入れて行く。
④キューリに薄塩をして10分程置いておく。
⑤タコにもキューリと同じように蛇腹に切れ目を入れる。
⑥キューリは軽く水洗いしてから、揉んで余分な水分を絞り一口大に切る。
⑦タコも一口大に切る。
⑧器に、わかめと、キューリとタコを盛り、三杯酢を掛けて針生姜を添える。

さて、三杯酢の作り方だが、酢以外を鍋に掛けてアルコールを飛ばし、冷めてから
酢を加える。

三杯酢の味だけだと濃いと感じたら、かつお出汁で割るのも良いだろう。

よく、居酒屋で薄くスライスした「たこ酢」を見掛けるが、何か物足りない感じがする。

タコにも細かく包丁を入れれば、三杯酢がタコの中にまで染み込み、とてもジューシーで、また、とても柔らかく食べることができる。

さて、四川省の地震から1週間が経ったが、たくさんの人が犠牲になり行方不明の人もまだまだたくさんいる。

四川省から大連に出稼ぎに来ている知人の話では、犠牲者の数は発表されている5万人ではなく、その3倍以上で行方不明の人は6万人以上いると泣きながら話していた。

彼がどこからその情報を得たのか分からないが、確か1976年7月28日の唐山地震(M7.8 )の時の犠牲者が24万人だったので、今回の(M8.0)の地震では彼の言う通リの犠牲者がでているかも知れない。

8月にオリンピックがあるが、ぜひ、成功させてもらいたいと思う。

これで、オリンピックが開催されなければ、暗い話題ばかりになってしまう。

加油中国(ジャーヨウ・ジョングオ) 中国頑張れ!!!






あさりの石焼き(スープ仕立て)

2008年05月18日 | 酒肴
もう5月も中旬を過ぎたが大連では寒い日が続いている。

寒い時には、唐辛子が効いた辛い料理も良いが、やはり鍋物や熱々のスープが体を温めてくれる。

今回は「あさりの石焼(スープ仕立て)」を紹介しよう。

ポイントはあさりを一度蒸し煮して、貝が開いたら直ぐにボウルの上に置いた「網ザル」に上げる。

スープはさらに、裏ごしして細かい砂などの不純物を完全に取ってやろう。

十分に砂抜きをしたつもりでも、砂が残っているとお客様からのクレームにもなる。

あさりは後から鍋に戻すことで、かたくならずジューシーな味になる。

写真にはスープが入っていないが、今はスープを多めにしている。

石を熱く焼いて鍋の底に並べ、網ザルに取ったあさりを入れ、万能ネギの小口切りを散らしてから、味を整えたスープを入れて蓋をする。

お客様目の前で蓋を開けると、なんとも言えぬ良い香りが湯気と一緒に立ちのぼり、そのシズル感に感動してくれるお客様も多い。

材料:(2人前)
あさり     300g
水       500cc
万能ネギ   1本
酒       50cc(お玉半分)
塩        少々
醤油      少々
顆粒の出汁  少々
石鍋用の石  2個

作り方:
①ガス台に金網を乗せ、綺麗に洗った石を熱く加熱する。
②あさりは塩水につけて冷蔵庫の中で一晩、砂出しをする。
③ボウルにあさりを入れ塩を一つかみ加えて、貝殻と貝殻をこすり合わせるようにして表面の汚れを取り除き、水洗いをしてザルに上げる。
④鍋に水を入れ強火で沸かし、十分に沸騰したら②のあさりを入れ蓋をし、蒸し煮する。
⑤ボウルの上に網ザルを乗せて、③のあさりの口が開いたら素早く網ザルに上げる。
⑥ボウルに残ったスープを裏ごしして砂や不純物を取り除く。
⑦鍋に⑥のスープを入れ中火に掛け、酒と醤油、塩で味を整える。味が足りないと感じたら、顆粒の出汁を少し加える。
⑧土鍋に①の石を並べ⑤のあさりを入れ、万能ネギの小口切りを散らす。
⑨アクを取り除いた⑦のスープを注ぎ、蓋をする。
⑩お椀と大きなスープ用のスプーンを添えて、お客様の前で蓋を開ける。

大連では、あさりを入れた茶碗蒸し(お皿蒸し)の料理を出す中華料理店が多いが殻のまま、あさりが入っているので食べ難かったりする。

さて、貝類の調理だが火を通しすぎるとかたくなるので注意しよう。。。






遊び心たっぷり「小海老のピリ辛揚げ炒め」

2008年05月09日 | 酒肴
この料理はタイのバンコクの日本料理店に居る時に考えたものだが、生の唐辛子がたくさん入っているので激辛で、日本人だったら唐辛子を1本食べただけでビールが2杯は飲めてしまうほどの辛さだ。

タイ人はこの唐辛子をペロリとすべて食べてしまう人がいるから驚いてしまう。

この料理を作ったきっかけはタイから中国に食品加工の為に何度か行っていた時に中国で食べた四川料理の辛さの記憶が頭の中にず~っとあって、タイに戻ってからタイ人のお客さんに食べてもらったところ好評だったので、定番メニューに入れて、大連の今の店でも置いているが、知らないで唐辛子を口に運んでしまったお客さんの顔をみるのが楽しい。

最初にこの料理を食べたお客さんが、次に友人を連れてきて食べさせて大笑いしているのを見ることがあるが、料理には遊び心というのも必要だと思う。

味の方は豆板醤とゴマ油の香りが効いていて、本当にビールにはもってこいの1品ではないかと思う。
胃腸の弱い人はくれぐれも唐辛子には注意して召し上がってもらいたい。

材料:
小海老        60g
銀杏         10個
唐辛子        10本

(ソース)
甜面醤        大匙1
豆板醤        小匙1/2
酒           小匙1
醤油          小匙1
かつお出汁(又は水) 大匙2
しょうがの搾り汁   少々
万能ネギ(みじん切り)大匙1
ゴマ油         大匙1

つくり方:
①銀杏は殻を割り、身を取り出す。(渋皮は取らなくても良い)
②生の唐辛子は竹串などで穴を開ておく(油の中で爆発しないように)
③170~180度に熱したたっぷりの油で、海老、銀杏、唐辛子を油通しする。銀杏の渋皮は油通しの時に自然と取れる。
④ゴマ油以外の調味料を全部混ぜ合わせておく。
⑤フライパンにゴマ油を敷き強火で、海老、銀杏、唐辛子を炒め、合わせ調味料を入れたら直ぐに火からおろす。
⑥皿に盛り、上から万能ネギのみじん切りを散らす。

大連はここ2~3日、暑い日と寒い日と気候の変化が大きくて風邪を引いてしまったが、「大連アカシア祭」(5月25日~31日)の頃になると、やっと暖かい季節がやってくる。市内の街路樹の7万本以上のアカシアの花がいっせいに咲きほこり、街にも活気が出てくる。

中国の景気はどんどん悪くなっているような気もするが、レストラン業にとっては陽気が良くなって、お客さんがたくさんお店に来てくれるようになるのが何より嬉しい。。。














トマトサラダは良く冷やして盛り付けよう。

2008年05月03日 | 酒肴
前回に引き続き今回もサラダを紹介しよう。

日本では「桃太郎種」の甘いトマトがあるが、中国のトマトは甘みが足らないので、うちの店では少し甘めのドレッシングを作って甘みを補っている。

トマトは湯引きして皮を剥くが、氷水に浸けてよく冷やすのがポイントだ。

ドレッシングも冷蔵庫に入れて冷やしておくと良いだろう。

生ぬるいサラダはいただけない。

材料:
トマト      1個
玉ねぎ     1/2個
サラダ菜    2枚

(ドレッシング)お玉が基準(お玉1杯100cc)
酢        お玉3
砂糖       お玉1
サラダ油    お玉1/2
うすくち醤油  お玉1/4
コショー     少々

作り方:
①ドレッシングの酢からコショーまで全部を混ぜ合わせ冷蔵庫で冷やしておく。

②トマトはヘタを包丁の先で切り取り、そこに包丁で十文字に切れ目を入れ熱湯に浸けて皮を剥き、氷水の中でよく冷やす、

③玉ねぎは、1/2個分の2/3をスライスし冷水にさらしザルに取り水気を切る。残りの1/3はみじん切りにし、フキンに包んで冷水にさらし、水気を絞る。

④皿にサラダ菜を敷き、中央に玉ねぎのスライスを山になるように置き、②のトマトを薄くスライスしながら並べて行く。

⑤上から玉ねぎのみじん切りを散らし、よく冷やしたドレッシングを掛ける。

甘さは好みで砂糖の量を調整すればよいだろう。

日本もゴールデンウイークに入ったが、中国も同じ時期に長期の休日があり、昨年までは一週間だったのが今年から3日間となった。今年は5月3日が日曜日なので4日間の休みだが、街がとってもひっそりしている。

8月には北京でオリンピックもあり、今、中国の景気がとても良いと日本に居る人達は思っているだろうが、北京や上海などの大都市は別として、大連で生活していると中国の景気は逆にどんどん悪くなっているように感じる。

市場に行くたびに食料品の値段も上がっているし、特に生活必需品の値上がりは所得格差の激しい中国では農村部の貧乏な人にはつらいと思う。

オリンピックが終わっても中国の発展はまだまだ続くと思っている人が多いようだが、意外と早く失速する日が来るような気がする。。。