マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

相性の良い食材の組み合わせ(2)ネギと味噌

2014年06月26日 | シラチャー ジャスミンホテル
毎年、タイの6月は天気が不安定な日が多いが、この時期はどうやらモンスーンが発生しやすいようで、突然の大雨や風が強く吹く日もあり、そうすると海も大荒れになり釣りどころではなくなってしまう。

先日、うちの店のあるシラチャーまで、バンコクからわざわざ車で来てくれた人がいた。

バンコクの釣り具店(毎月のバンサレーの釣りツアーを主催している「Mokoley」さん)から聞いて、シラチャーに釣り好きな人が居るので訪ねてみたらどうかとのことで来てくれたようだが、その釣り好きな人とはどうやら自分のようだ。

以前「Mokoley」さんのバンサレーの釣りツアーでは、活きたイカの泳がせ釣りをして「スギ」(南カンパチ)と「糸ヒキアジ」を釣ったことがあるが、Mokoleyさんにはそのことで自分の印象が強かったのではないかと思う。

バンコクからわざわざ訪ねてくれた「Nさん」だが、どうやら「根魚」を釣るのが大好きのようで、ぜひ、釣りに行く時は誘って欲しいとのことだった。

こちらも船に乗るには人数が増えた方が割り勘にした時に支払いが少なくなるし、また、大人数の方が楽しさも2倍、3倍になるので大歓迎だ。

そして近いうちに一緒に釣りに行く約束をしたのだが、その次の土曜日の昼過ぎに急にNさんから携帯に電話が掛かってきた。

そして『釣りがしたくてシラチャーに来てしまいました、ご都合はいかがですか?』とのことだった。

たまたま、その日は雨さえ降ってはいなかったが風の強い日だったが、もしかしたら今からでも明日の船の予約が取れるのではないかと思い、船のキャプテンに電話を掛けてみたが、どの船も風が強く海が荒れて波が高く、今日も明日も船は出せないとのことで、しかたがなく直ぐにNさんに電話をして釣りは延期にすることにした。

ところが、Nさんはどうしても釣りがしたかったようで次の日の夕方に電話があり『台風の中、やっちゃいました。根魚とキスが釣れました。』と、とても嬉しそうな声だった。

昨日のうちにバンコクに帰ったと思っていたのだが、どうやら昨日はシラチャーに1泊して今日は台風の中を単独で堤防で釣りしたようだ。

ちょっと呆れたが「釣りキチは皆同じだな』とほくそえんでしまう出来事だった。

尚、前回のブログにも書いたが、自分もここ1か月以上も船に乗っていないので、いよいよ船に乗りたい欲求にかられてきた。そして6月21日か22日に船を予約したいと思っていた。

しかし、バンコクのAさんもシラチャーのYさんもSさんも、シラチャーまで来てくれたNさんも、6月21日、22日は皆さん引っ越しやらゴルフやらの予定が入っているようでスケジュールが合わず、7月にしようということになってしまった。

そんな時に、タイの釣り好きの日本人が集まっているフェイスブックに「シーチャン島での船釣り1~2名の空きがあり。」を見掛けて、早速、コメントを入れてめでたく6月21日に釣りに行ってきた。

下が今回の船(キャプテン ワンチャイ船)だが、この船に6人で乗って出撃だ。


この船はトイレ付きなのでチャーター代が1日3,500バーツだが、この船に6人で乗って桟橋まで連絡船代を入れても1人750バーツ(2,300円)で1日、釣りを楽しむことができる。

餌もキャプテンが用意してくれるし、釣り方も自分の好きな釣り方でOK。また、場所があれば竿は一人で2本出そうが3本出そうが自由なので日本よりもっと気軽に釣りが楽しめるのではないかと思う。

そして、釣った魚は持ち帰って皆で宴会だ。

下は今回の釣果(皆さんからも少しづつ分けてもらった)だが、それを使って、うちの店で夕方の6時から宴会となった。


料理の写真を貼りつけておこう。
(マブタシマアジと星サヨリのお造り)マテアジも含む。

(カンルアンという小型のアジのなめろう)

(カンルアンのフライ)

(根魚の唐揚げ)

(フエ鯛などの塩焼き)

(アオリイカのにぎり寿司)

(アオリイカのゲソの唐揚げ)

(星サヨリのにぎり寿司)

(タイ料理 1)ルアチムプラー

(タイ料理 2)ピーケンキオワンプラー

(タイ料理 3)プラーピック


さて、久しぶりの船釣りだったがナブラを見掛けると「弓角」を投げて「マブタシマアジ」を釣ったり、餌木でアオリイカを釣ったりと楽しい1日を過ごすことができた。

何より皆で釣ってきた魚での宴会はとても盛り上がり、これも釣りの楽しみだろう。

また今回の釣りでは大きな収穫があった。それは「土佐カブラ」で大きなアジが入れ食いになったのだ。

土佐カブラとは四国の「土佐の漁師」が昔から使っている伝統漁具だが下の写真のようにただの釣り針というよりは小さなルアーと言ってもいいだろう。


これをジギングのようにシャクルことで、アジなどの魚には「シラス」のように見えるのか喰いついてくる。

また、上の写真のようにオモリの代りに「インチク」等を付けて根魚狙いもできる。

土佐カブラは今回初めて使ってみたが思っていた以上に釣れると思う。

そして、土佐カブラを使う時の秘策は針先を少し内側に曲げてやることだ。(そうすることによってフック率が格段と上がる。)

また、今回、餌の代りに下記の写真の擬似餌を付けたが、茶色と白色の2種類を針に付けてみたところ、白色の方が喰いが良かったがもしかしたら天気や潮の流れや水の濁り具合や時間帯などによっては茶色やピンク色の方が悔いの良いこともあるのかも知れない。


さて、今回は「ネギと味噌」の組み合わせの料理を紹介する予定だったが少し長くなってしまったので次回にしようと思う。











相性の良い食材の組み合わせ(1)豚肉と白菜の蒸しサラダ

2014年06月14日 | シラチャー ジャスミンホテル
皆さん、たいへんご無沙汰してしまってすまない。

タイは相変わらず暑い日が続いているが、何とインドでは最高気温が47℃を超えるところもあるようで、とても信じられない(暑)熱さだろう。

昔、スペインのセゴビアというところで43℃を体験したことがあるが、灼熱のという言葉がピッタリの(暑)熱さだった。

その時は車でスペインの古城を訪ねる旅だったが、どこまでも真っ直ぐに続く道路の両側の赤い土とオリーブの木と、全部同じ向きに咲く「ひまわり」がとても印象に残っている。

また、セゴビアはちょうどフランスのリヨンのように古典料理を美味しく食べさせるレストランが多く、暑さでグッタリしている体を美味しくてオリーブオイルをたっぷり使った力強い料理が蘇えさせてくれる。

何よりも太陽の多いところには明るい人が多く、旅の疲れなどセゴビアの人達の笑顔で吹っ飛んでしまう。

イタリアも大好きな国だが、ラテン系の人達は本当に人生を楽しんでいるように思う。

さて、タイは既に雨季に入ったのか雨の降る日が多くなってきた。

雨がたくさん降り、毎日、太陽が照り輝けば、フルーツも甘味を増すし花も元気にたくさんの花を咲かす。

先日「とおりすがりの花屋」さんからもコメントをいただき、ジャスミンの「1本でたくさんの花を咲かす木」がブーゲンビリアだと教えていただいたが、どうやら4種類のブーゲンビリアをつないでいるとのことで、この木は今、また満開に花を咲かせている。


他にも下の写真のようにはジャスミンの庭にはさまざまな花が咲いていて、特に白い花を見るととても清々しく感じる。



さて、今回からは「相性の良い組み合わせ」の食材を使い、家庭でも簡単に作れて美味しい料理を紹介しよう。

第一回目は「豚肉」と「白菜」だが、これを一緒に蒸して「ポン酢」であっさり召し上がってもらう。

日本もこれから本格的に夏へと向かって暑くなると思うが、豚肉には体を元気にしてくれるビタミンB等が多く含まれているので、ぜひ、実際に作って食べてもらいたいと思う。

◆「豚肉と白菜の蒸しサラダ」の作り方

1)用意する物

写真左から「刻み柚子」、豚肉(バラ肉)、白菜、ポン酢。
豚肉の臭いが気になる人は「料理酒」を少し用意しよう。

2)白菜を食べやすい大きさに切る。


3)豚肉を薄くスライスする。


4)白菜を水洗いする。(白菜の汚れを落とす為と、適度な水分を補い電子レンジ加熱での表面の乾燥を防ぐ為)


5)白菜の半分量を器に盛る。


6)豚肉の半分量を白菜の上に並べる。


7)更にその上から残り半分量の白菜を盛る。


8)残り半分量の豚肉を並べる。


9)料理酒を大さじ1程振りかける。


10)ラップを被せる。


11)電子レンジに入れて「3分半程」加熱する。


12)電子レンジから取り出す。(熱いので注意しよう)


13)余分な水分を切る。


14)ポン酢、または三杯酢をまんべんなく掛ける。


15)刻み柚子を散らす。


16)完成写真(熱々を食べよう)


さて、釣りの方だが5月11日にキャプテンタンの船に乗ってから丸一月以上船に乗っていない。

実は5月25日に「mokoley」のバンサレー釣りツアーに申し込んでいたのだが、タイは「戒厳令」が布かれていて、バンコクからの釣り客達が朝早く車でバンサレーまで来ることができなくなり中止となってしまった。

ちなみに昨日、タイ全土で戒厳令が解除されたが、最近はバンコクのホテルは海外からの旅行客が減りガラガラのようだ。

観光での収入にはタイにとっても大きいと思うが、それ以上にこの政情不安定な状況が早く収まって欲しいと思う。

バンコクの釣り友のAさんも同じような状況で戒厳令の為に車でシラチャーに来ることができなかったのでしかたなく単独で船をチャーターして釣りに行くことも考えたが、1本の釣りのDVDを見たことで釣りに対する考えが一気に変わってしまった。

その「DVD」だがこのブログで観ていただきくことはできないが、「佐藤統洋のこれが最強のスローピッチジャークだ」という題名だが一部は下記のように「YOU TUBE」でも観ることができる。

http://www.youtube.com/watch?v=tPe5vViC_O4

http://video.search.yahoo.co.jp/search?p=%E4%BD%90%E8%97%A4%E7%B5%B1%E6%B4%8B&tid=647229e82eb520c1c39e32bcadde897a&ei=UTF-8&rkf=2

このDVDを観る前にはジギングというのは、ルアーを魚にアピールする為にものすごい大きなアクションで竿を振らねばならず、こんなことを1日中続けるのは自分にはとても無理だし、また、もの凄いオーバーアクションは、本人はかっこいいと思っているかも知れないが見た目にもかっこ悪いと思っていた。

それが、「佐藤統洋さん」のDVDを観ると、無駄がないと言うかとてもスムーズな動きで、何より苦しいという感じがなくとても楽しそうに見える。

これは料理も同じで、たとえば寿司を握る場合にも大きなアクションでパフォーマンスのように握る寿司職人がいる。

まるで、「ベニハナ」の鉄板ステーキショーみたいで面白いと欧米人のように喜ぶ人もいるかと思うが、できれば寿司では同じことをやって欲しくないと思う。

これとは逆にたとえばオバマ大統領と安部総理が会食をした「数寄屋橋次郎」の次郎さんの握り寿司はとっても優雅な握りだが無駄な動きが何もなくとても優しく感じる。

優しく握った寿司は口の中で優しくほぐれるだろうし、ゆったりとした気分にさせてくれるだろう。

逆に大きなアクションとパフォーマンスで握られた寿司はとても荒々しく感じるはずだ。

この「佐藤統洋さん」の「スローピッチジャーク」はまさに次郎さんの握り寿司と同じで、無駄のない小さな動きだがルアーがうまく魚にアピールされるようだ。

また、従来のジギングというのは体力的にもとてもハードで、また難しい釣りというイメージがあったが「スローピッチジャーク」ならば軽いタックルで釣り方も簡単で女性でも一日中楽しく釣りを楽しむことができるので最近では女性のアングラーも増えているようだ。

この「スローピッチジャーク」を生み出した「佐藤統洋さん」が自分と同じ位の年代というのも、この釣りに興味を持った理由だが、竿先を少し振りルアーを動かすだけで「餌釣り」と同じようにたくさんの魚が釣れるというのもこの釣りの大きな魅力だろう。

ここ暫く船釣りには行かなかったが、実はシーチャン島の堤防に「「スローピッチジャーク」の練習に2度程行ってきた。

この堤防は水深か3~4メートル程あるのだがとても水が澄んでいて底まで見えるので、実際にルアー(ジグ)を下して1/2ジャーク、1/4ジャーク、1/8ジャークをしてみるとジグの動きがよく分かる。

きっと船に乗った場合には潮の流れや水圧もあるのでまったく同じように動くことはないと思うが、最近のルアーはとてもよくできていると思う。

わずか1/8ジャークという小さな動きでもルアーが反応してくれて、真横を向き弱った魚を演出してくれる。これを見た魚がルアーに飛びつくという訳だ。

最近の釣り具の進歩には目を瞠るものがあり、リールに巻く「釣り糸」も最近はpe素材の物が主流だが、自分の使っている「1.2号のpeライン」は太さが「0.185㎜」しかないが、これでも4~5㎏の魚なら難なく釣り上げることができる。

また、日本に古くからある「インチク」や「鯛ラバ」という漁具もスポーツフィッシング用に改良されて誰にも楽しめるようになっているが、色もスタイルもカラフルで見ているだけで楽しい気分になる。

下の写真が「鯛ラバ」だが、大きく竿を振る(シャクル)をしなくても、ただゆっくり巻く(タダ巻き)だけで、鯛を含めていろいろな種類の魚が釣れる。


この写真は「セブンスライド」の鯛ラバだがヘッドの部分とネクタイ・スカートの部分が遊動式になっている。


また、下の写真は「インチク」という漁具だが「タコベイト」というタコの疑似餌に釣針が付いている。


下の写真は最近販売された「海士」という商品だが、鯛ラバとインチクのいいとこ取りのような商品だ。

イカをイメージして作ってあるようで目もちゃんとついている。

さらに、イカそっくりの物もある。


ルアー(メタルジグ)もカラフルで種類も豊富だ。


釣針(フック)も前に2本、後ろに2本や根掛かりの多い時には前だけや、それぞれ1本や、「タコベイト」を付けたりと様々だ。


以前の魚釣りのように「コマセかご」や「天秤」や重い「オモリ」を使い、ハリスが3m~5mでは最後に魚を船に取り上げる時には竿を置いて手で釣り糸を手繰らなければならず、釣リの醍醐味も半減されてしまうと思う。

自分は「ジグのスローピッチジャーク」や「鯛ラバ」や「インチク」は始めたばかりだが、どれも軽いタックルで細い糸で魚が掛かった時の当たりも魚の引きもダイレクトに伝わり、ますます釣りにハマってしまいそうだ。

6月のタイは風が強く雨の日も多く海が荒れる日が多いので、船釣りにもなかなか出られないと思うが、釣果はこのブログでお知らせすることにしよう。

釣りは本当に奥が深いし面白い。。。