マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

豪快に鱸をまるごと1本ちり蒸しにしてみよう。

2008年05月21日 | 酒肴
先日もこのブログで話したように、うちの店で使用している水産物を大連の日本人家庭への宅配を準備中なのだが、工場で加工する切り身魚を骨無しにするかどうか迷っている。

実際に今まで、幾つかの水産工場で、骨無し切り身や、太刀魚のように骨が硬い魚は一度卸してから酵素(接着材)で再度、貼り合わせるという商品も作ったことがあるが、魚は骨からいい味が出るのになぜ骨無し切り身を作るのか何度も疑問に思ったことがある。

今の小学生に鮭の絵を描くように言うと、「切り身の鮭」しか描けないという笑えない話もあるが、昔の日本人は魚の食べ方が上手だったと思う。

小さい頃、父親が家での夕飯で魚を食べる時は、骨付きで焼いたり煮たりした魚の、まず身を食べてから、残った骨は熱いお湯やお茶を注いで飲んで、魚を骨まで食べ尽くしていたのを覚えている。

今の人から見ると、ケチっくさくて侘しいかと思うかも知れないが、魚は骨から出る味が旨いので、たとえば魚を煮る時に骨付きで煮た時と、骨無し切り身では格段の違いが出てくる。

中国人は魚に限らず豚肉なども骨付きを好む。その方が美味しいからだ。日本では食育という言葉が流行のようだが、せめて、魚は骨付きのまま食べてもらいたいと思う。

さて、今回は鱸(すずき)をまるごと1本豪快に「ちり蒸し」にしてみた。

大連産の昆布生牡蠣も使って、鱸の骨から出る旨みと牡蠣の旨みが昆布に染み込み、それぞれの食材の旨みが相乗効果となる。

皿ごと蒸して熱々の鱸にカツオだしを注ぎ、ポン酢で食べれば大連の旨みを一度に味わうことができる1品だ。気の合う仲間とビールをぐいぐい飲みならが豪快に楽しもう。

材料:
すずき     1本
結び昆布   5個
牡蠣      5個
豆腐      1/2丁
椎茸      2枚
酒       少々
塩       少々
吸い物の出し  200cc  

あさつき    適量
もみじおろし  適量
ポン酢     適量

作り方:
①蒸し器に殻付きの牡蠣を入て殻が開いたら中身を取り出しておく。
②鱸はウロコを取り内臓を抜いて水洗いしたら、薄く塩をして5分程置いたら、熱湯を掛けて冷水に取り、細かいウロコも取り除く。
③大きめの器に②の鱸を置き、結び昆布、食べやすく切った豆腐、①の牡蠣、飾り包丁を入れた椎茸を綺麗に盛る。
④蒸し器に皿ごと入れて、強火で15分から20分蒸す。
⑤吸い物出汁くらいの薄めの出汁を熱くして、上から掛ける。
⑥ポン酢、あさつき(みじん切り)、もみじおろしを添える。



中国は、今週の月曜日から3日間、国民全部で喪に服すとのことで、おめでたい事は禁止になっていた。たとえば結婚式も行われていなかったようだ。

もちろん、ナイトクラブも営業を自粛してお休みした。

テレビ番組も、四川地震の報道番組だけで、ドラマや映画もこの3日間は放映が中止されていた。

しかし、それに対して不満を言う国民もいないようで、13億以上もの人が居るのに団結が取れていることに驚いてしまう。

うちの店でもスタッフが直ぐに募金箱をつくったりして、なんとか協力しようとしている姿を見ると、中国はこれから彼らのような若者が中心になって少しづつ変って行くような気もする。。。






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