マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

タイのデザート(かぼちゃのプリン)を作ってみよう。

2013年03月07日 | 魚やす UO-YASU のまかない料理
バンコクは3月中旬となり暑い日が続いているが、これから「ソンクラ-ン」(タイのお正月)に向けてもっと暑くなっていき、そしてうっとうしい雨季の始まりとなる。

日本の雨季のようにジメジメした気候ではなく、雨もスコールのように風が強くなってきたかと思うと空が真っ暗になって急に大雨が降りだすのだが、以前は20分も大雨が降り続いたら雲の切れ目から太陽が顔をのぞかせたものの、最近では1時間も2時間も大雨が降り続き、道路は水で溢れ、交通渋滞もますますひどくなっているような気がする。

さて、久しぶりのブログ更新となってしまったが実は「魚やす」2号店の出店計画があり、この話が決まれば4月中旬から5月上旬のOPENになるだろう。

2号店のOPENを控えて、調理道具等を購入する為に一週間程日本に一時帰国してきたが、3月に入っても東京は寒い日が多く、また、どこに行っても人が少ないと感じた。

実家の浅草も、昼は外国からの観光客が多いものの夜はひっそりとして、どこの飲食店にも僅かなお客さんしか入っていないような状況で、以前の浅草の賑やかさはいったいどこにいってしまったんだろう。
また、平日の銀座も同じで通行人がとても少なく、冷たい風の吹く街という印象だった。

さて、バンコクに戻った次の日にお店でTVの撮影が行われた。

撮影があることはメールで事前に知らされていたのだが、タイの有名な俳優や司会者が3名も来ての撮影になるとは思っていなかったので、撮影のスタッフが何人もカメラをセットしたり、化粧をさせられたりして、いったいどんな展開になるのか内心ハラハラしていた。

今回はタイのあるTV番組が美味しい料理のお店を紹介する、日本で言えば「グルメ番組」のような番組の撮影のようだったが、もし、お店側がお金を出す「有料広告」だったらかなりの額を請求されるのだろう。

こうやって番組側から取材撮影に来てくれるのはとてもありがたいことだと思う。

撮影風景を店のスタッフがデジカメで撮ってくれたので、何枚か写真を貼りつけておこう。







さて、今回の料理だが、かぼちゃを使った定番のデザートを紹介しよう。

この料理のポイントは「バイトゥーイ」の葉の香をココナッツミルクに十分に移すことと、砂糖は「ココナッツ椰子の砂糖」を使うとタイの味になる。

卵は「ダックの卵」が入手できなければ普通の鶏卵でも良いだろう。

では、早速、作ってみよう。

◆タイのデザート(かぼちゃのプリン)の作り方。

<用意する物>

写真左の手前から「バイトゥーイ」1束、ココナッツミルク250ml、ナムターン・ピープ(ココナッツ椰子の砂糖)大さじ3、ベーキングパウダー小さじ1、写真奥の左から「ダックの卵」5個、「タイのかぼちゃ」1個(約3㎏)。

<作り方>
①かぼちゃのヘタのところに包丁を入れて星形に切っていく。


②蓋の部分を切り取る。


③スプーンで中の種を取り除く。


④蓋の部分に付いている種も取り除く。


⑤「バイトゥーイ」の根本の固い部分を切り取る。


⑥ボウルに「ダックの卵」5個を割り入れる。


⑦「ココナッツミルク」250mlを加える。


⑧「ナムターン・ピープ」(ココナッツ椰子の砂糖)を大さじ3加える。


⑨「ペーキングパウダー」を小さじ1加える。


⑩「バイトゥーイ」を手のひらで丸める。



⑪「バイトゥーイ」をボウルの中に入れて、揉みながらココナッツミルクに香を移す。


⑫ホイッパーを使いよく混ぜ合わせ、完全に砂糖を溶かす。


⑬濾し器を通して濾す。


⑭かぼちゃの中に注ぎ入れる。


⑮湯気が立ち上っている蒸し器に入れて40分間蒸す。(蓋はしない。)


⑯蒸し器から取り出し火が通っているか確認する。(竹串をさして透明な水が出てくればOK)


⑰1時間以上そのまま冷やしてから、包丁でまず縦に2つに切る。


⑱中心がまだ温かいようなら、そのまま冷蔵庫で1時間程冷やす。


⑲ケーキのように食べやすい大きさに切り分ける。


⑳皿に盛り、スプーンを添えて出来上がり。


この「タイのかぼちゃのプリン」だが、かぼちゃを蒸してから粗熱を取ったら、あまり冷たくしないで、少し温か位で食べるのがタイ人には好まれているようだ。

少し温かいとデザートなのかアラカルト料理なのか分からないが、実際に食べてみると冷たくするよりかぼちゃの甘さが引き立つようだ。

この料理はとても簡単なので、ぜひ、トライしてみて欲しい。。。







電子レンジで作れば煮物も簡単(2)かぼちゃの煮物

2013年03月06日 | 魚やす UO-YASU のまかない料理
ついこないだお正月を迎えたと思っていたら、もう3月も中旬になろうとしている。

特にこういう南国の温暖な気候で生活していると時間の経つのも早いのかも知れない。

よくタイのことを「微笑みの国」というが、どこの屋台のおばさんもホテルのスタッフも皆、タイスマイルで優しく接してくれる。

そしてタイ人は決して出しゃばろうとはせずに、控えめで照れ屋の人が多い、。

本当に素朴で温かい人柄というのがタイ人の気質だろう。

しかし、旅行者にとってはいいことばかりな反面、お店を経営する側にとってはタイ人は時間にルーズで電話もせずに勝手に休むし、休んだ理由の嘘もへただと思う。

また、『バナナを持ってきてと頼むとリンゴを持ってくる』ような、気を効かしているのか、ただ頓珍漢なのか分からない連続の毎日だ。

特にタイ人は男性にいいかげんなのが多く、女性の方が真面目によく働くので事務職や営業職では女性ばかりを採用する会社も多いようで、社員は女性ばかりという会社もよく見かける。

うちの店の場合には、電話を掛けずに勝手に休むと500バーツの罰金ということにしているのだが、実際にはマイナスにしたことがないので、無断欠勤の常習者が2人程いる。

この2人のおかげでお店のOPEN以来休みも取れなかったのだが、今は2号店用のスタッフをこの店で教育していることもあり、最近ではやっと少しは時間が取れるようになってきた。

このタイ人の気質を一言で言うのなら「マイペンライ」という言葉がピッタリだと思う。

「マイペンライ」とは「気にしない気にしない」「大丈夫さ」とか、『ありがとう』と言った時に『どういたしまして』とかに使われる言葉だが、あまり細かいことや難しいことは考えずに、気楽にやろうよといった意味が込められている。

タイ人はこの「マイペンライ」を1日に何度も使うので聞いた人も多いかと思う。

この「マイペンライ」と近い言葉に「ケ・セラ・セラ」という言葉があり、ヒッチコックの映画の主題歌にもなっている。

http://www.youtube.com/watch?v=aImZEjetK5w

「ケ・セラ・セラ」の語源はスペイン語で、「Que sera' sera'」と書くが、Queは「何」という意味でsera'は英語のbe動詞に当たり、『何になるの?』と訳すのが口語では『何とかなるさ』となるのだろうが、スペイン人が「Que sera' sera'」などという文法のスペイン語を使うことは無く正確なスペイン語ではないと思う。

さて、この「ケ・セラ・セラ」を子供達が歌っている動画を最近見掛けたので見て欲しい。

http://www.youtube.com/watch?v=_m-JsdtkLRQ

もう一つ時間があったら見てもらいた動画がある。

http://www.youtube.com/watch?v=XK9XL_ggf8c

今、日本では「いじめ」が問題になっているようだが、昔はどこの学校にも「番長」という不良少年のリーダーがいて、先生を手こずらせる事はあっても決して弱い物いじめをすることはなかった。

もっと、皆が住みやすい世の中になって欲しいと思う。。。

さて、今回は電子レンジを使って「かぼちゃの煮物」を作ってみよう。

この料理もあらかじめ電子レンジで「かぼちゃ」に火を通してから煮るので、10分も掛からずに簡単に作ることができる。

「かぼちゃ」の代わりに「サツマイモ」を使っても美味しくできるので、ぜひ、作ってみて欲しい。

◆電子レンジを使った「かぼちゃの煮物」の作り方。

①かぼちゃを縦に切り、2等分する。


②さらに縦に半分に切る。


③スプーン等を使って種を取り除く。


④かぼちゃが大きければ、さらに横に包丁を入れて切る。


⑤一口大に切る。


⑥種に近い柔らかい身の部分を切り取る。


⑦薄皮を残して皮を剥く。


⑧かぼちゃをさっと水にくぐらせて、耐熱容器に入れる。


⑨ラップで蓋をする。


⑩電子レンジに入れる。


⑪500Wで3分間加熱する。(再度、煮るので電子レンジで加熱後に固めでもOK)


⑫出汁2カップ(400ml)を鍋に入れ弱火に掛けて、薄口醤油大さじ1と1/2を加える。


⑬砂糖を小さじ1加える。


⑭みりんを大さじ1加える。


⑮塩を少々(小さじ1/4位)を加える。


⑯電子レンジから取り出した「かぼちゃ」を加える。


⑰出汁はかぼちゃがひたひたに浸かる位の分量がよい。


⑱落し蓋(写真のようにアルミホイルを代用してもよい)をして、5分程煮含める。


⑲器に盛る。


⑳完成写真。


さて、お店でこの料理の写真を撮っていて、『タイではかばちゃはどのようにして食べるの?』とキッチンスタッフに聞いてみたら、すかさずにあのタイの定番デザートの名前が出てきたので、次回は「かぼちゃを使ったタイの定番デザート」を作ってみることにしよう。。。



電子レンジで作れば煮物も簡単(1)ふろふき大根

2013年03月06日 | 魚やす UO-YASU のまかない料理
ここのところ「魚やす」2号店の準備もあって、なかなかブログの更新ができなかったのだが、先週の土曜、日曜とバンコクの市長選挙の為、お酒の販売ができずお客様も少なかったので、今回のブログ用の写真を撮ることにした。

タイではこのように選挙の前日や当日の深夜までお酒の販売が禁止されていて、もしお店でお酒を飲んでいるところを見つかるとお客さんでも懲役6か月以下、1万バーツ以下の罰金となる。

お店の方は1万バーツでは済まずに、3万バーツ以上も取られる場合もあるようで、うちの店ではタイの法律は守ることにしている。

罰金のことより、もし見つかった場合にお客様がトラック(平ボデー)の後ろに乗せられて連れて行かれることを考えただけでもゾッとする思いだ。

タイではお酒が飲めない日(お酒を販売してはいけない日)はこのように選挙の前日や当日だけではなく年に数日あり、先月(2月25日)も万仏節(マーカブーチャー)でお酒の販売ができなかったのだが、特に仏教関係の日や国王や王妃の誕生日にはチェックも厳しいようだ。

しかし、どこのお店でもお酒を販売できず、もちろん「セブンイレブン」等でもお酒は販売していないが、前もってお酒を買っておいて自分のアパートやホテルの部屋で飲むことについては問題ないので、こういう日は自宅でゆっくりお酒を飲むのもいいだろう。

さて、今回は「電子レンジ」を使って簡単にできる「煮物」を紹介しよう。

「魚やす」では周年、お通しは日替わりで「煮物」を出しているが、「肉じゃが」や「ひじきの煮物」や「筑前煮」など、お客様からとても好評だ。

言い換えればこういう昔のおかあさんの「おふくろの味」を皆が好きなのは、どんなに時代が進歩して変わっても人間の根本的な味覚というのは変わらないのではないかと思う。

しかし、最近では「煮物」は難しいからと作らないお母さんが多いと聞く。

でも、煮物というのは野菜や肉等の材料を切って調味料と一緒に鍋に入れ煮ればできてしまうとても簡単な料理で、昔のおかあさんは掃除機も洗濯機もなくて一日中忙しかった時代に「煮物」という簡単な料理法で美味しい「おかず」を作っていたのだと思う。

今では「電子レンジ」という優れものの調理器具もあり、この「電子レンジ」を使えば元々簡単な煮物を10分も掛からずにもっと簡単に作ることが可能だ。

そんな、簡単に作れて美味しい「煮物」をこれから何回かに渡って作ってみよう。

さて、今回は最も簡単な「ふろふき大根」を作ってみよう。

◆電子レンジを使った「ふろふき大根」の作り方。

①ピーラー(皮剥き器)で大根の皮を剥く。


②2㎝位の輪切りにする。


③ピーラーで両面の面取りをする。(角が煮くずれないように)


④包丁で5㎜~7㎜程十文字に切り込みを入れる。(早く火が通るように)


⑤大根を耐熱容器に入れて、ひたひたになるまで水を入れる。


⑥ラップで蓋をする。


⑦電子レンジに入れる。


⑧500Wで6分間加熱する。(ワット数によって時間が変わるので竹串がす~っと通ればOK)


⑨ボウルに味噌(100g)、砂糖(80g)、酒(60CC)を入れる。


⑩よく混ぜ合わせる。


⑪大根に火が通ったら器に盛る。


⑫味噌を上から掛ける。


⑬お好みで「白ごま」を振る。


⑭お好みで「刻み柚子」を天に盛る。


⑮出来上がり。


さて昨日はお店のアイドルタイム(午後2時~4時)に、また神様にお参りに行ってきたのだが、バンコク伊勢丹の前の「トルムルティの祠」の前にいつにも増して多くの若いタイ人がお参りに来ていた。

この「トルムルティの祠」は以前にも書いたが、ヒンドゥー教の3大神である、ブラフマー神・ヴィシュヌ神・シヴァ神が一体となった神様(三神一体)で、この神様をお参りすると恋愛成就の効果が抜群とのことだが、特に木曜日の夜9時半には神様がここに降りてくると言われていて、赤いバラ9本と線香9本をお供えすると最もご利益にあやかれるらしいが、昨日は火曜日だったのに多くのタイ人の若者がいた。

もしかしたら、本当にすごいパワースポットなのかも知れないと思った。。。



さて、次回は今回に続き「電子レンジ」を使って「かぼちゃの煮物」を作ってみよう。