マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

バンサレーでは何を釣る?(1)

2014年08月25日 | シラチャー ジャスミンホテル
いよいよ8月も残すところ一週間となったが雨の多かった7月とはうって変って晴れの日が多く、風がない日には蒸し暑くて、近くの自分のアパートにたどり着くまでには汗びっしょりとなってしまう。

タイ人は日本人と同じように清潔好きな人が多く一日に3度も4度もシャワーを浴びる人がいるが、タイの低所得者の場合には部屋にエアコンも無く扇風機だけなのでまずはアパートに戻ったらシャワーということになるのだろう。

さて、釣りの方だが8月12日に新しい釣り友の根本さんと2人で、シーチャン島周辺でキャプテンタンの船に乗り釣りをした。

いつものようにまずは弓角で「マブタシマアジ」が釣れるポイントに行くのか思いきや、今回は島の反対側にあるビーチ(1か所だけ小さな砂浜がある)の沖にアンカーした。

ここは「プラ・デーン」(魚・赤い)と呼ばれる「イトヨリ」がよく釣れる場所で思った通りサビキ仕掛けに疑似餌(ワームバケⅡ)を付けて海に下すと「イトヨリ」の手の平サイズが掛かってくるが、10匹も釣るとなんだかとても飽きてしまう。
やはり「マブタシマアジ」等の強烈な引きがないからだ。

キャプテン・タンは針が小さいサビキ仕掛けに小さなオモリを付けてキャステングして表層近くで「鯵」を釣り上げているがどれも小型ばかりで、同じようにサビキをキャスティングしてみろと言われてもまったく興味が沸かずに、いつものイカ釣りの場所(小さな灯台のある島)まで移動した。

船のエンジンは自分で泳ぐ方がよっぽど速いのではないかと思うほどパワーが無く遅いので、1時間近く掛けてやっとポイントまでたどり着いたが、この日はイカの反応がまったくなく、30分もしないうちに次のポイントへの移動となった。

やはりいつも朝一番に行く「マブタシマアジ」のポイントに向かうのだなと思っていたが、そのポイントの方からキャプテン・ワンチャイの船がこちら向ってくるではないか。

どうやら、いつものポイントも魚影が薄いらしい。

そして、シーチャン島の中心あたりを真っ直ぐ沖に出た場所あたりに小島があるのだが、その小島の周辺でワンチャイ船と並んでアンカーを下した。

この日はマブタシマアジやマテアジなど大型の「鯵」がまったくダメでここでも小型のコロ鯛やイトヨリや雑魚(ザコ)しか釣れないような状況だった。

そこで、小島の近くに向けて「弓角」を投げてみるものの、弓角にも何も食いつかず、いよいよやることが無くなってきたので、「餌木」でアオリイカを狙うことにした。

しかし、2投目、3投目、とまったくイカは乗らず今日はダメかなと思っていた時に、ズンと重さを感じて本日最初の「アオリイカ」(約300g)を釣り上げた。

いつも、小さな「アオリイカ」を次々に釣り上げるキャプテン・タンは不調でどうも餌木のサイズが小さ過ぎるのではないかと思う。

自分は2.5号から3号の餌木を使っていたが、キャプテン・タンの餌木は2号より小さなサイズで、いつものように小さなイカがたくさん居る場所では効果を発揮するのだろうが、イカが少ない日にはなかなか乗らないようだ。

そうこうしているうちに、海面近くに2ハイの大型のアオリイカがペアで泳いでいるのを見つけて、すかさず「餌木」を投げて最初の一ハイをゲット。キャプテン・タンにも声を掛けてもう一ハイもゲットした。

どうやら、ここにはイカはある程度は居るのだが活性が低いようなので、下記の「鯵の泳がせ仕掛け」を使ってみることにした。



この仕掛けは活きた「鯵」を針に付けて泳がせて、鯵を捕まえたイカが下の針に掛かるというなかなか面白い仕掛けだ。

肝心の元気のいい「鯵」は同行した「根本さん」がサビキ仕掛けで釣った「豆鯵」を分けてもらってそれを針にセットしてゆっくりとおろす。

この辺りは水深が7メートル程だが、この仕掛は「活きた豆鯵」を泳がせてアオリイカを狙うのと、鯵を直接食いに来る大物の魚も同時に狙ってしまおうという欲張りな仕掛けなのだ。
しかし、なかなかイカは乗らずに手持ち竿だとだんだんと飽きてしまい、置き竿にしてそのままにして20分位が経過した頃になってふと見ると竿先が揺れている。おそるおそる仕掛けを巻き上げてみるが生体反応がない。

すると、餌の「豆鯵」は既に死んでいて、目玉がきれいにくりぬけている。

確かにイカは乗っているものの、どういう訳か下の針には掛からないようだ。

しかたなく新しい「豆鯵」を付けて再度仕掛けを下すが今度は何の反応もなく、1時間近くも餌の鯵が元気に泳いでいるような状況で、しかたなく仕掛けを回収することにした。

既に時間は午後2時をまわり、あと1時間で納竿時間だが何かパッとしない釣果なので、サビキ仕掛けに取り付けてある「ワームバケⅡ」(擬似餌)を取り外して、大き目の「キビナゴ」(生餌)を付けてするすると海面におろす。

すると、グンと大きな当たり。

根に入られないようにリールのドラグを締めてグングンと巻くと約50㎝の「クイーンフィッシュ」が海面に現れた。(めずらしくキャプテン・タンがタモ(網)を持ってきて無事ゲット)

今日は8月12日でタイの王妃の誕生日でタイの休日だが、クイーンの誕生日に最後の最後にサビキ仕掛けで大型の「クイーンフィッシュ」が釣れるというオチがついた不思議な日となった。


さて、今月はスタッフが入れ替わりで長期休暇を取ったりして、なかなか釣りに出られなかったが、ひと通り皆が里帰りも済んだようなので、8月23日の「mokoleyさん」の「バンサレー釣りツアー」に参加することにした。

先月は前の晩にイカを釣って翌日、そのイカを泳がせて大物を狙おうとの企画だったが、大型と言えば自分が釣った「バラクーダ」2本位で、皆の昼飯になったが徹夜した割にはイカもほとんど釣れずにバンサレーで釣れる大型の鯵やハタ、スギ、クイーンフィッシュなど全く釣れずに散々な釣果となった。

今回は「朝マズメ」を狙って朝5時に船に乗って沖に出ようという企画だが、バンサレー港から朝の5時に出航だとバンコクか来る人達は夜中の3時には車でバンコクを出発しなければならないので、果たしてこの企画の最低遂行人数6名が集まるのかが心配だったが、バンコクから5名が参加するという。

また、シラチャーからは自分と山田さんの2名が参加することになりこの企画は決行されることにあいなった。

シラチャーからバンサレーの交通機関(TAXI)等がシラチャーでは手配できないこともあり、今回も前の日の夜にバンサレーのホテルに泊まることにしてジャスミンホテルの車でホテルまで送ってもらうことにした。

しかし、バンサレーでいつも乗る船を所有するクラマリンホテルが改装中の為に「Willkris Resort Hotel」に泊まったが部屋も綺麗で値段も変わらないので、このホテルは釣りが目的でなくてものんびりと休日を過ごしたい人にはピッタリのホテルだと思う。また、以前チョンブリの日系企業で働いていたというタイ人スタッフが少し日本語も話せるので予約も簡単だ。(TEL:082-255-4046)


翌朝、5時少し前にホテルの玄関のところに山田さんとバンコクから来る皆さんを乗せた車を待っていると、クラマリンホテル(船を所有するホテル)の車が迎えにきてくれて港へ移動する。

港では既にバンコクからの皆さんが船に乗っていて、我々2名を乗せた後、直ぐに沖へ向けて出航した。

バンサレーには約1か月ぶりに来て、またいつもと同じ船に乗るが天気にも恵まれ波もとても穏やかだ。

前回は散々な釣果となったが果たして今回はどうなるか、海はいつも毎回いろんな顔で出迎えてくれる。

そして、今回、とても楽しみにしていることがあった。

それは、山田さんが日本に一時帰国していたのでお願いしてリールを一つタイに持ち帰ってもらったことだ。(ちょうどいいタイミングで日本の釣り具店がネットで大幅割引をしていたのを見つけた)

そのリールは「シマノ小船1000HD」というリールで水深が分かるようにカウンターが付いている。

シーチャン島周辺のように水深がせいぜい20m程しかなく、また潮の流れが穏やかなところではカウンター付きのリールは必要ないが、バンサレー沖のように水深が50m~70mありまた潮の流れが早いところだと、500gのオモリを付けても潮に流されて自分の仕掛けが今どこにあるのか、また、何メートル糸が出ているのかが分からなくなる時がある。

また、どのタナでどんな魚が釣れるのかを知るにもカウンターはとても便利だと思う。

そもそも、日本の遊漁船と違い「魚群探知機」等を積んでいる船はほとんど無いので、自分で経験を重ねていくしか他に方法はないと言ってもいい。

また、それが釣りの楽しさだとも思う。

船頭は自分の経験とカンを頼りにお客さんをたくさん魚が釣れる場所に連れて行く。いい船頭に当たるとたくさんの魚が釣れるし、逆にどんなにテクニックのある釣り師でも魚の居ないところに仕掛けを放り込んでも釣れるわけがないのだ。

しかし、魚がたくさんいる場所でどのタナに仕掛けを下すかは自分で判断しなければならないだろう。

同じ場所で釣りをしても釣れる人と釣れない人がいる。

運もあるだろう。しかし、釣りも勉強しないとうまくならないと思うし、「一生幸せになりたければ釣りを覚えなさい」という諺どうり、今日はどんな魚に会えるのか毎回、ドキドキした時間を過ごすことができるのだ。

さて、下の写真が今回購入したリールで、Pe4号を巻いて、リーダーは60lを2ヒロ(約3m)とした。


このリールのドラグは「ラピッドファイアハンドルドラグ」という変わった物だが、ちょっと説明が難しいので下がメーカーさんのHPの商品紹介だ。

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ソーラーパワーで電池交換が一切不要。夜釣りもOKの画期的太陽電池[SC3]をデジタルカウンターに搭載した[SC小船]シリーズに、新機構[ラピッドファイアハンドルドラグ]を搭載した[SC小船800HD/1000HD]が仲間に加わりました。ハンドルを逆転させ、ドラグを緩めた状態でアタリに備え、魚がヒットした後にハンドルを正転させれば、一瞬にしてドラグ力がアップするシステムは、操作時、やり取り時で常にハンドルを用いる手巻きリールとの相性もバッチリ。コマセマダイを筆頭に青物や落とし込みでの誘い、そして大物とのやり取りでも威力を発揮。握りやすく巻き心地が快適なアルミラウンドノブは高級感も高めます。
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さて、話がまたそれしまったが、船は沖を目指してまたいつもの水深50m~70mのポイントへ1時間程かけて行くものだと思っていた。

そして、活きたケンサキイカもたっぷりあった。

ところが沖に向かって30分程のところで船は停止しアンカーをうった。

え??? 早速試したリールのカウンターでは水深が22メールとなっている。

こんな浅いところで???

不安がよぎったが活きたケンサキイカを例の2本針仕掛け(親針をイカの先端に刺して、孫針を中イカの中央に刺す)を海面に垂らし、針先から4メートル位のPeラインに直接オモリ(250g)を輪ゴムでくくり付けてゆっくりと底に落とす。

オモリが底に着いたら1メートル程巻き上げて当たりを待つ。

日本の「イカブリ」等の仕掛けとはずいぶん違うと思う人も多いかと思うが、この仕掛けの場合には魚が掛かって巻き上げてきた時に、オモリのゴムを切ってオモリを先に取り外せば直接、魚と綱引きをしているようなものでとてもダイナミックなやりとりができるし、とても合理的だ。

しかし、待てど暮らせど魚からのラブコールはなく既に辺りは明るくなり8時半を過ぎていた。

お腹も空いたので「おにぎり」を食べ始めて、クーラーBOXがらペットボトルのお茶を取りだそうとしたその瞬間、竿先が大きく曲がった。

そして竿先を見付めてもう一度引き込まれた時に合わせ入れた。

グンと重い手応を感じる。どうやらしっかりと針は食い込んでいるようだ。

そして、少しドラグを締めてゆっくり巻き始めて釣れたのが下の写真の魚だ。

日本では「スジアラ」と呼ばれる高級魚で、船のキャプテンがタイで1000バーツ以上すると言っていたが日本でも1万円は下らないのではないかと思う。

その後、ポイントを移動するもまたして水深が20m程のところばかりだ。

海面には藻が大きく広がっいる場所もあり、船のキャプテンは今日は水(海水)がよくない。とつぶやくばかりだが今日は「泳がせ」に専念しようと思っていたので、何度か仕掛けのチェック(イカが生きているか)を繰り返しているとゴツンとあたりがきた。

そして慎重に巻き上げて釣り上げたのが下の写真の魚だ。


日本では「フエダイ」という魚で小型のものはサビキ仕掛けにも掛かるが、このサイズだと活きたイカでないと釣れないようだ。

この「フエダイ」は同じポイントでもう一枚釣れたのだが、サイズが少し小さかったので写真は撮らなかった。

そして、午後になりまたポイント移動となり、昼食を食べてから最後のポイントに仕掛けを下す。

ここも水深が23mでバンサレー港までは20分程の近場だ。

今日は1時半に納竿の予定なので残り時間は約1時間。

しかし、ドラマはやってきた。

突然大きく竿が引き込まれて大きく合わせる。ガッチリ針が掛かり引きもなかなかだ。

ドラグをきつく締めたいがラインブレイクしてしまいそうでなかなかできずにいると、どんどん糸が出ていく。

勝負を掛けてドラグを締めて、強引に引き上げたのが下の写真の魚だ。

この魚は「クイーンフィッシュ」と呼ばれる海の女王で、前回のシーチャン島では「王妃の誕生日」(タイの休日)にサビキ仕掛けでこの魚を釣ったが今回の方がサイズも大きく引きも強かった。

さて、下の写真が今回の釣果となった。


お店に戻り、「スジアラ」は刺身で、「クイーンフィシュ」はタイ人のまかない(タイ料理)に、そして、「フエダイ」は「塩窯焼き」にすることにした。

昨年の8月に初めてシラチャーに来て、10月に「ジンダ筏」で何十年ぶりかで釣りを始めた頃にに『いつかは大きな鯛を釣って塩釜焼きにしてみたい』とブログにも書いたが1年も経たずにその機会に恵まれた。

多くの人から釣りに付いて教えてもらい、「momoさん」が居なかったら、未だに「泳がせ釣り」も始めていなかったのではないかと思う。

「ショットガンサビキ」は、自分なりに「回転ビーズ」を使って簡単に作ってはいるが、「リュージョン」さんの仕掛を参考にしている。

これかも、いろいろな方々の助言や協力を賜りながら釣った魚の料理の写真をUPしたいと思う。

さて、塩窯焼きだがまず、卵の白身だけを泡立ててメレンゲを作り塩を500g加えてざっくり混ぜる。

アルミホイルの上に薄くサラダ油を敷き、水に浸けて軟かくした昆布を敷く。

ウロコと内臓を抜いた鯛を昆布の上に乗せ、上からも昆布を被せる。(そのまま塩をしてもいい。)

上から全体に塩を被せる。

好きな模様を描く。

サラマンダーで30分~40分掛けて中心に火が通るまで焼く。

焼き上りの写真。

お店の常連のお客さんにも試食をしてもらい、皆で美味しくいただいた。


さて、次回のバンサレーではどんな魚に会うことができるのだろうか。

『一生幸せになりたければ釣りを覚えなさい』のことわざ通り、

本当に釣りは面白い。。。





















シーチャン島周辺で何を釣る?

2014年08月04日 | シラチャー ジャスミンホテル
皆さん、またたいへんご無沙汰してしまってすまない。

タイも8月になり既にカオパンサー(梅雨入り)しているが、この時期は店のスタッフが交代で長期休暇を取って田舎に帰るので、自分は休みも無く毎日キッチンで鍋を振ることになる。

でも、そんな中でも釣りには何度か行ってきた。というより釣りに行かないと気が狂いそうになる。

うちの店は土日は家族連れのお客さんが多いので平日が狙い目なのだが、単独で船をチャーターするのは幾らチャーター代が安いといってももったいないし、一人で釣りは寂しい。大きな魚を釣った時に自慢できないではないか(笑)

そこで「OHAYOシラチャー」という情報誌に「釣り友募集」(平日希望)と載せてもらったところ、いきなりシラチャーで3人の釣り友ができてしまってありがたいものだ。

で、早速、釣りに行く話もまとまって7月は2回、平日の火曜日にシーチャン島周辺で釣りをした。

なぜ火曜日なのかだが、うちの店はシラチャーの繁華街ではなく、街の中心から離れた場所のホテル内にある為に平日のランチタイム、特に火曜日のランチタイムはお客さんも少なく暇なのだ。

釣りに一緒に行くメンバーはその都度変わるのだが、ここのところいつも一緒に船に乗っているのは山田さんで釣り歴も長い。(下が山田さんの写真)


主に餌釣りだが、長い竿に小さな針がたくさん付いた「サビキ仕掛け」を上手に操り鯵やイトヨリ等の小魚を次々に釣り上げている。

他のメンバーの写真は今は手元に無いので次回の釣りの時に撮ってきてこのブログにアップしようと思う。

さて、シーチャン島周辺での釣りは、かれこれ10回以上になるが、この海域で釣れる魚がだいたい分かってきた。(魚の名前をたくさん書くより下の写真を見てもらった方が分かりやすいと思う。)



主に、アジ、アオリイカ、マブタシマアジ、イトヨリ、フエダイ、根魚などだ。

もし、このブログを見てくれていて、これからシーチャン島の周辺で釣りをしようと思っている人もいるかと思うのでシーチャン島での魚の釣り方について少し話をしよう。

まずはどの船に乗るかだ。

船のキャプテンによって釣り場(ポイント)移動が違うので、釣れる魚がずいぶんと違ってくる。

言い換えればキャプテンの釣り方に自分が合わせて釣りをしていると言ってもいいほどだ。

「弓角」も「エギング」もキャプテンの真似をしながら覚えたし、活きたイカでの大物釣りもキャプテンからもらった仕掛と同じ物を自分で作って使っている。

以前は、日本と同じように大型のアジを狙う時には大きな天秤仕掛にクッションゴムを付け(アジは口が軟らかいのでバレないように。)場合によっては「コマセかご」の中に海老の頭や小魚のアラのペースト(お店で料理の仕込み時の廃棄品)を入れて使っていたが、実際に使ってみると餌取りの小魚を集める効果しかなく、今は「3本針のサビキ仕掛け」と、とてもシンプルな仕掛けを自分で手作りしている。

市販品のサビキ仕掛は針が6本~8本も付いている物が多く仕掛の全長が2.5mもある物もあるが、竿が1.8m位しかないのに2.5mの仕掛けではとても扱い難く、また、3m以上の長さの竿を使った場合には慣れた人ならいいが重さもかなりあり、置き竿にしないと1日中手に持っているのはしんどいと思う。

そんな訳で全長1m以下の「3本針のサビキ仕掛」を自分で手作りしているが、これは知人のリュージョンさんの仕掛けを参考にさせてもらっている。

http://islandfishbite.blogspot.com/2010/07/blog-post_2015.html


若干アレンジした部分は、幹糸の間隔は24㎝で「回転ビーズ」を間に使っていることと、枝糸(ハリス)は10㎝で針の結びは「内掛け結び」でも「外掛け結び」でも自分のやり易い方でいいだろう。


針はがまかつ又はハヤブサの胴付金の10号から11号、20lbの幹糸とハリス、回転ビーズ(Lサイズ)の両端とハリスの反対側も回転ビーズの穴を通してから八の字結びにする。(八の字結びは糸の真ん中を指でつまみ2回転させてその輪の中心に片側の糸をくぐらすだけなのでとても簡単だ。)

そしてこの針に「ワームバケⅡ」を取り付け、まずは餌を付けないで海中へと送り出す。

できれば少しテンションを加えながら落とすといいだろう。

着底と同時に巻き上げ時に魚が掛かる時も多い。(きっと魚が海底まで追ってきているのだろう。)

その後は小さくシャクリを入れながら上に巻いて行き、5m位巻き上げたらクラッチを外してまた少しテンションを加えながら落とすといったことを繰り返す。

最初こんなゴムでできた餌に魚が食いつく訳がないと思っていたのだが、ところが爆釣モードに入ることがある。

そういう時は魚の活性が高い時が多いが、餌が付いていないので手返しが早く、アジなどの回遊魚が回ってきた時には餌の取り付けの時間ロスが無いので効率的な釣りができるし、餌取りの小魚が掛からないのがいい。(ワームバケⅡはとても丈夫で引っ張ってもなかなか切れない。)

この仕掛けに大型のマブタアジが2匹も同時に掛かったりすると、引きも強く釣りの醍醐味を味わうことができる。

そして魚の活性が悪く餌にしか魚が食いつかない場合には、この仕掛けにイカの短冊やキビナゴなとの餌を付ける場合もあり、何かルール違反のような気もするが魚はやはりたくさん釣れた方が面白いと思う。

ただし、こういう活性の悪い時には餌でも釣れない時が多いので、そんな時には場所を変わるか釣る魚の種類を変えてみるのもいいだろう。

まずは、沖にある幾つかの小島の近くに船を寄せてもらい、餌木を使ってアオリイカ釣りや表層狙いで弓角を投げてマブタシマアジやクイーンフイッシュを釣るのもいいだろう。

下は餌木の写真だが、シーチャン島周辺では2.5号位の小さい餌木でカラーはオレンジ系がいいと思う。

波がある時や風の強い場合、または潮の流れが速くて底を取れない場合には糸オモリを餌木のオモリ部分に少し巻くといいだろう。(底を取れないと餌木がどこを泳いでいるのか見当もつかなくなってしまう。)

下の写真は弓角仕掛けだが、マウスやバニーと呼ばれるトレーラーを使い、船から小島の手前に向けて弓角を投げる。巻きスピードはかなり早めがいいだろう。マウスやバニーが水しぶきを上げてその後ろの弓角にマブタシマアジやクイーンフィッシュが喰らいつく。

この写真の仕掛けはスキップバニー20号、ハリスはフロロの20lbで1ヒロ半~2ヒロ(2m~3m)、弓角は4㎝~5㎝で腹側の穴から糸を通して八の字結び。弓角の色は青色がいいと思う。

シーチャン島周辺での釣りの場合には、どんな魚が釣りたいのか船のキャプテンにあらかじめ伝えておくのもいいだろう。

下が少人数の時に乗っている「キャプテンタン」の船だが、キャプテンタンの釣りはプロ顔負けだと思う。

最近、トイレがついたが以前よりとても狭く感じる。

そして、下の写真がシ-チャン島の地図で赤い丸のところが最近のポイントだ。


このように、シーチャン島周辺の船釣りでは「サビキ仕掛」「餌木」「弓角」の3つがあれば、1日中、いろいろな種類の魚を釣ってとても楽し釣りができるのではないかと思う。

最後にバンサレーに大物狙いに行ってきた時の写真を幾つかアップしよう。

7月26日(土)の夕方に船に乗り込む。


イカを釣る場所(30分位の浅瀬)に向かう途中で既に宴会状態。


結局、イカ(ケンサキイカ)は1人で2ハイずつ位しか釣れずにキャプテンが網を下す。


この日は網には結構たくさんのケンサキイカが入り、翌朝早朝からイカの泳がせ釣り(ワイヤー仕掛け)を始める。


釣果の方だが、朝の5時半頃にバラクーダを1本、更に6時頃にバラクーダをもう1本、そしてその後直ぐにまた魚が掛かった(たぶんバラクーダ)だと思うが、痛恨のバラしで逃げられてしまう。

どういう訳か、1匹魚をバラすと極端に喰いが悪くなる。
(まるで海の中で魚同士が連絡を取り合っているかのようだ。)

その後は、イカの泳がせ釣りは不発でまったく喰いつかななり「インチク」「タイラバ」「メタルジグ」も試すがバイトがあるものの結局は乗せきれなかった。(腕が未熟なのだろう。)

しかし、今回のバンサレーでは思わぬことがあった。

ケンサキイカ釣りには下の写真のような小さな「鉛スッテ」を糸の先に結んで使っていた。


そして、こんなに小さな「鉛スッテ」に掛かった獲物は・・・

丸々と太った立派なアオリイカだった。

また、餌用に釣ったケンサキイカは船上で沖漬けにして持ち帰った。

味付けは基本的に醤油、味醂、酒が1:1:1の同量だが酒の肴には味醂の量を少し減らすといいだろう。

こんなことも出来るのが釣り楽しさだろう。

尚、シーチャン島周辺では「インチク」「タイラバ」「メタルジグ」は水深が20m以下と浅いこともあってかほとんどダメだが、いつかは水深50m以上のところでメタルジグで大きな魚を釣り上げて、このブログにアップしてみたいものだ。。。