「心身の不調や病気は薬や手術で治してくれないと治癒しない。」
「治癒(治癒力)はどこか外にある。」
と信じている人は多い。
それは代替医療でも同じだ。
薬や手術が鍼灸や健康食品に変わるだけで、それらが「治してくれる」と考えていることは多い。
車などモノを治してもらうように。
だからより強い刺激、より有名で権威ある何か、より高い健康食品、より豪華な設備、などに意識が向かう。
しかしそれに集中し過ぎると本末転倒になる。
それどころか治癒力の障害になってしまう。
「治癒力は内に在り、それが発揮されることが大切」
と思い出してもらうことは鍼治療の役割の一つと考えている。
治癒力を発揮することは全体性、自発性、相対的でない肯定感や安心感を回復していくことにつながる。
それ自体が目的となる。