かっぱblog

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どれだけ

2021年05月12日 | 日記

一人の子供が生まれてから思春期に入る位までにどれだけ「抱っこ」が必要なのか、とても興味深いものがある。

以前、うちと同じ年ぐらいの子供を持つ友人が、

「昔の農家の人は『あまり子供を抱っこをするな』とお嫁さんに言ってたと聞くけど、それは労働力(として農家の嫁)を子供に割きたくなかったからだよな」

と言っていて、納得できるものがあった。

また、特に姑が嫁に言う場合は息子家族に割り込みたいとか息子を取られたくない、のようなジェラシーなどもあったと思う。

そんな中でも昔のお母さん達は赤ちゃんを背負いながら農作業をしたり、年上の兄弟姉妹が面倒をみたりして補ってきたのだと思う。


戦後は何と言っても「スポック博士の育児書」が大きな影響力を持ったと思う。

戦中戦後の混乱期の中で、保護者との触れ合いが少ないまま育った人達がこの本に飛びついた。

そういう人達は自分が子供を優しく抱っこすること(接すること)に抵抗を感じる。

そんなことをしたら自分が寂しかった甘えられなかった怒りや悲しみを思い出して壊れてしまうと感じて押し込めている。

だからそういった人達にとって、この本は格好の支えとなったことと思う。

そして保護者との触れ合い欠如(アタッチメント障害)が連鎖した。

この本の流行は自然発生的なものではなく、ウーマンリブ等と同じ流れ(仕掛け)だったと思う。
(詳しくはルッソ監督が語っているyoutube等)

農家の姑達に代わって新たな支配者達も考えることは同じで、労働力(税収)の確保と大衆コントロールのために、親と子供とのしっかりとした絆など形成してほしくなかったことだろう。

そして今もその流れは続く。

もちろん母親が出産後すぐに保育園や託児所等に預けて働いても問題のない子供もいるだろう。
そういった論文を書いている大学教授達のように高収入ならお金でいろいろ解決できる部分も多いだろうし、近隣に頼れる祖父母がいるかどうかなど多くの個人的要因が絡む。

それを一般化して「乳幼児期に親子の触れ合いが少なくても心身の成長に何の影響もない」といった結論はあまりに自然に反すると思う。


冒頭の話に戻ると、どれだけ「抱っこ」が必要なのか?という問題もまた個人的要因が大きいと思う。
子供本人が必要としなくなるまで、ということは一つ言えると思う。
しかし動物界では親が子供を巣や群れから出したりして自立を促すこともあるので、人間でも親側が線を引くべきケースはあるのかも知れない。

しかしそういった見極めもまた、本等による外側知識から起因するものではなく、触れ合いを基盤にした理解から生じるもの(内的な感覚)だろうと思う。

















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